一瞬の静寂のあとに周りから音が戻ってくる。
「終わったみたいだな。」
「だが、これからも襲って来るかもしれんぞ?」
「その時はその時だ。」
・・・今日、香苗まで巻き込まれた。
「直樹殿、安心なされ私が守りますから。」
「エルス・・・ありがとな。」
「えぇ・・・」
エルスは俺から離れ消える。
「き、消えた!?」
「気にするな、香苗。帰っただけだ。」
「エリーちゃんもおかしくなった!?」
「ふむ、私はこちらの方が不思議なのだが。」
香苗は不思議そうにエリーを見ている。
「・・・え?もしかして私だけおいてけぼり?」
「ま、そういうことだな。」
「そうですね。」
千夏はクスクスと笑っている。