それは夜中、俺がトイレに行ったあとに部屋に戻ってきた時だった・・・
人形が・・・人形が俺のことを見ていた。
そう、考えてみれば・・・
西洋人形にグロテスクモードを追加したような感じなのだ・・・
月明かりに照らされて更に恐怖感を煽っている。
「こ、こえぇ・・・」
しかも、この人形・・・動くからなお怖い。
「あ、うん。お前も早く寝ろよ?」
俺はそう言い、布団を頭から被り目を閉じようとした時だった・・・
布団の空いた隙間から青い眼が覗いていた。
「ぎゃ!?」
いや、待て、落ち着け、人形だ。そうだ、人形なんだ。
うん、もう目をつぶろう。
・・・しかし、寝れない!!
落ち着け落ち着け・・・大丈夫大丈夫、無害なんだ。
そうだ、なんにも問題ないんだ。
-主どの、何をしておる。-
頭の中にエリーの声が響く。
「え、エリー?」
-まったく、変な物音がして部屋に来てみればミノムシが転がってるとは・・・-
布団が少し持ち上がる。
するり、と何かが中に入ってきた。
「まったく、恐いなら一緒に寝てやるのにな?」
エリーが俺の布団に入り意地悪く笑う。
「え、エリー?」
しかし、コレはかなり心強い。いや、別に怖いってわけじゃないんだが・・・
まぁいい、なんだろう。眠くなってきた。