小説『Lost Magic』
作者:イズミ()

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「しかし、よくもまぁこんなになるまで私を呼ばなかったな?」

エリーは俺の方を振り返り、悪戯に笑う。

「打つ手がないからだ。
まだ、お前の事は信用していないからな。」

「ふん、行動で示せ・・・か、面白い。」

エリーの周囲に新たに3本の剣が現れる。

「さて?どう遊んでやろうか餓鬼ども?」

剣が宙に浮く。

「さぁ、一曲と洒落こもうじゃないか!!」

エリーが腕を振る、宙に浮いた剣が人形に向かって突き刺さる。

『ゲ・・・ガ・・・?』

「まず、1人。」

その後もエリーはただ腕を振り、まるで踊っているかのように人形達の中に入っていく。

だが、エリーの通った後には綿と布切れが舞っていた。

「これで終焉だ!!」

最後の1体を切り落とす。

「・・・すごい、あの数を一人で・・・」

千夏は俺にしがみつきながらも呟く。

「ふむ、まぁ、寝起きだがこんなものだろう。」

エリーはドレスのホコリを払いながら近づいてくる。

「さて、どうだ?」

「どうだって言われてもな・・・」

「なんだ、まだ何かあるのか?」

『ヒトマズハシリゾケタ、ダガココハキケンダイドウシヨウ。』

「ふむ、そうだな。そこの娘も今にも倒れそうだからな。」

千夏の方を向くと千夏は俺に寄りかかっている感じだった。

「大丈夫か?」

「え、えぇ、先輩は?」

大丈夫らしいが」やっぱり顔に疲れが出ていた。

「俺は大丈夫だ、エルス案内してくれ。」

『コッチダ。』

エルスは歩き始める。

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