「しかし、よくもまぁこんなになるまで私を呼ばなかったな?」
エリーは俺の方を振り返り、悪戯に笑う。
「打つ手がないからだ。
まだ、お前の事は信用していないからな。」
「ふん、行動で示せ・・・か、面白い。」
エリーの周囲に新たに3本の剣が現れる。
「さて?どう遊んでやろうか餓鬼ども?」
剣が宙に浮く。
「さぁ、一曲と洒落こもうじゃないか!!」
エリーが腕を振る、宙に浮いた剣が人形に向かって突き刺さる。
『ゲ・・・ガ・・・?』
「まず、1人。」
その後もエリーはただ腕を振り、まるで踊っているかのように人形達の中に入っていく。
だが、エリーの通った後には綿と布切れが舞っていた。
「これで終焉だ!!」
最後の1体を切り落とす。
「・・・すごい、あの数を一人で・・・」
千夏は俺にしがみつきながらも呟く。
「ふむ、まぁ、寝起きだがこんなものだろう。」
エリーはドレスのホコリを払いながら近づいてくる。
「さて、どうだ?」
「どうだって言われてもな・・・」
「なんだ、まだ何かあるのか?」
『ヒトマズハシリゾケタ、ダガココハキケンダイドウシヨウ。』
「ふむ、そうだな。そこの娘も今にも倒れそうだからな。」
千夏の方を向くと千夏は俺に寄りかかっている感じだった。
「大丈夫か?」
「え、えぇ、先輩は?」
大丈夫らしいが」やっぱり顔に疲れが出ていた。
「俺は大丈夫だ、エルス案内してくれ。」
『コッチダ。』
エルスは歩き始める。