小説『魔法先生ネギま ロマンのために』
作者:TomomonD()

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第三十四話 無詠唱の開発


Side クロラージュ

……撃てない。

「なぜ白の炎以外の魔法は無詠唱できないんだ?」

「俺が知りたい…」

今は休憩時間だ。

ネギ君は疲れてお昼寝してる。

俺は食事だ。

「白の炎は確かキサマのオリジナルだったな」

「ん? そうだよ。 …とはいえ白の雷を少し変えただけだからな、オリジナルって言うのとは違うんじゃないのか?」

「なるほどな。もしかすると、キサマが考えた魔法のみ無詠唱で撃てるんじゃないのか?」

「俺が考えたもののみ?」

「そうだ。まあ、火の爆風を無詠唱で撃てるようになるのはもう少し先になりそうだな」

「あれを無詠唱で撃つのか? それもそれで無理そうだな」

「フン、今のうちに魔力量でも上げておけ。私の勘では撃てるようになるはずだ」

マジデスカ……。

まあそれはそれで戦略の幅が広がっていいんだけどね。


「大丈夫か。さすがに無理をしすぎたと思うのだが…」

「すまないです人里さん。まさか魔法を封じられるとは思ってなかったです」

おや、人里と夕映が来たな。

なぜか人里が夕映をお姫様抱っこしてるし……。

「……何をやってきたんだ?」

「クロロさん。いえ手合わせしてもらったのですが…太刀打ちできませんでした」

「あらら……。大方魔法封じられて何も出来なかったんじゃないのか?」

「す、鋭いですね……。しかし、私に対しては恐ろしい技でした」

考えてみれば、夕映は魔力は高くても普通の女の子だからな。

魔法を封じられると辛いよな。

「しかし、彼女もかなり強かった。魔法を封じられた状態で私が一度悶絶させられたのだからな」

へ? 悶絶……?

だって夕映って体術とか習ってないよね…

「ためしにやってみただけです。瞬動術から魔力を右手に溜め込み拳を打ち込んだだけですし……一度しかあたらなかったですからね」

「ゆ、夕映……。いつからそんな荒っぽい戦い方を…?」

「今日が初めてです、いままで手合わせしたことがなかったですからね。負けるのが悔しいと思ってつい…」

なんか顔を赤くしてるけど……。

まあいいか。

「で、ケガはないのか? 少し焦げたにおいがするけど…」

「ほうでんげんしょう …でしたか、あれを受けて気を失ってしまっただけですから」

「そうか。まあ、あれはあまり威力が高くないから安心だな」

それでも気を失うくらいの威力はあるんだよね……。


「私は少し休むです。クロロさんもちゃんと休憩くらいは取るですよ」

「それはエヴァに言ってくれ。俺にどうこうできる問題じゃない」

「私はもう少し鍛錬を重ねることにする。まだまだエヴァンジェリンには遠く及ばないからな」

人里も生き生きしてきたな。

なんとなく安心した。

「そうだ、人里。ちょっと話があるいいか?」

「私はかまわないが…、君を指導したがっている方がいる」

振り返るとエヴァが仁王立ちをしていた。

「休憩は終わりだ!」

「いや、ちょっと待った。まじめな話があるから待っててくれないか?」

「……私の前では話しづらいことなのか?」

転生のことを少し聞きたかったんだよね〜。

エヴァに聞かれるとちょっとまずいかな。

「まあ、そうだな。別に無理にとは言わないけど…」

「いや、いいだろう。キサマはそういうところがあるからな。話が終わったらすぐに来い」

「了解だ」

そういうとエヴァは昼寝してるネギ君を引きずっていった。

ネギ君、少し君一人で頑張っていてくれ。

「それで、私に話といったが…」

「そうそう。原作知識って持っているか?」

「エヴァンジェリンを遠ざけたのはそういう訳ということか。持っているよ、今がどのあたりかはわからないけどね」

そうか……。

「今は悪魔襲来の少し前だ。ついこの間ネギ君が弟子になったばかりだ」

「ああ、なるほど。君自身はヘルマンと戦うつもりかい?」

「悩むとこだ。あれはネギ君の成長と小太郎君との友情を深めるいいイベントだからな…」

「けれど、君の仮契約者が裸で連れ去られるイベントでもあるよ」

……そうだった。

「……なあ、人里。今、俺がヘルマンと戦うといったらどう思う?」

「君が欲望に負けたと思わせてもらおう」

「だよな〜。仕方ない、服とかを届けるくらいにするか」

「それでも半分は欲望に負けたと思わせてもらうよ」

なんか人里との好感度が下がった気がする。

まあ、転生者として仲良くしたいんだけど……。

「君は、その、ハーレムというものは作らないのかい?」

「……無理。作ろうとも思ってないし、作れる自信もない」

「そうか。君の事を少し誤解していた。正直に言うと、原作の女性キャラを手当たり次第にかどわかしていくのかと思っていたよ」

「おいおいおい。そこまでの奴に見えたのか?」

「ああ」

この転生者、自分の主張をオブラートに包むということをしないのか?

「俺は自分のロマンのために全力を尽くすんだ。ハーレムはロマンとはちょっと違う」

「クスクス……。ロマンか…久しぶりに笑った気がするよ」

……ほぉ。

「?? どうしたんだい?」

「いや、不覚にも微笑んだ顔に見とれた」

「……その言葉は別の人にかけてあげたほうがいい。少なくとも、今の君の発言で君の未来が見えてしまったよ」

「そんな力あるのか?」

「いや。まあ……君の未来は、巨大な雷と吹きすさぶ氷が君を包む、と言ったところか」

「なにそれ?」

「気になるなら振り返ってみるといい」

振り返るとリョウメンスクナノカミ×2がいた。

違った、エヴァと夕映だった。

「ほぅ、微笑んだ顔に見とれたか…」

「珍しいセリフを聞いたですね…」

「え? なんで二人がそんなオーラを背負ってるんだ??」

聞こうとして振り返ったときには人里はすでにいなかった。

おい……。

「さあ」

「覚悟は」

「「デキタ??」」


ポピィィィィ!!



Side 一十百

「部室はここでいいですか?」

「…この学校に地下室なんてあったかしら?」

「オイ…マサカ……」

「こっそり作りました、テヘ☆」


「えっと、一十百君。まず一つ聞きたいんだけど、どうして私が魔法使いだとわかったの?」

「ふぇ? う〜ん、なんとなくです。ゼロさんもわかっていたみたいですし」

「マア、名前ヲ聞イテ確信デキタンダケドナ」

僕が作った新しい部活は表向きは占い部ってことになってます。

でも、本当は…

「魔法学部ね…。もしかして、ネギと知り合いなの?」

「はい、ネギ君とは面識ありますよ。よく紅茶をお出ししてますよ」

「そう…。元気にしてる?」

なんだか心配そうな顔をしてるなぁ。

「ソレホド心配ナラ見ニ来レバイイジャネエカ」

「そういう訳にはいかないの。ネギのためだからね」

いいお姉さんだなぁ。

僕にもいいお姉さんがいるけど、負けず劣らずだなぁ…。

「ッテコトハ、ココニイルコトハ…」

「言わないでほしいの。お願い」

「はい。ネカネ先生がそういうなら秘密にしておきます」


「それで、一十百君は何をしたいの?」

「はい! 僕は魔力と気がないらしくて魔法は使えないんです。でも、知識として知っておくと便利かな、と思いまして」

「なるほど。でも、私が教えられることって少ないわよ。一十百君が満足できるほどのこと教えられるかしら?」

「ケケケ。マア、最悪ヤルコトガナクナッタラ御主人カラ魔法薬ノ材料ヲモラッテ、ココデ調合デモスレバイインジャネエノカ?」

「それもよさそうね。そういえば、え〜とチャチャゼロさんでしたっけ、あなたの御主人ってどんな人なの?」

「ソウダナ、聞イタコトクライハアルダロ。闇ノ福音ッテ知ッテルカ?」

「闇の福音って……、あの闇の福音・エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルのこと? 知ってるも何もとっても有名じゃな……まさか」

「ソレガ後主人ダ」

知らなかった、エヴァさんってそんなに有名だったんだ〜。

あれ?

ネカネ先生がとまってる??

「ネカネ先生?」

「………」

「ネ〜カ〜ネ先〜生」

「………」

「気ヲ失ッテルゼ……。オイオイ」

「ふぇっ? ゼロさん、エヴァさんってそんなにすごい人だったんですか?」

「マア、コッチノ世界ジャ知ラナイホウガ珍シイクライノ有名悪人ダナ」

知らなかった……。

「でも、そんな方に仕えられているなんて、感動ですね」

「マア、ソウイウ考エカタモデキルナ。普通ハシネエケドナ」


ネカネ先生が起きないので、起きるまでは本を読んでいることにします。

「……ソレ、読メルノカ?」

「? はい。ゼロさんは読めませんか?」

「人間ニ読メルモンジャネエヨ。不思議ナ記号シカ書カレテネエジャネカ」

「これは冥神文字って言って、ハデス?とかって人と話すために作られた物なんですよ。理解できないって人しかいないとかでとっても安く売ってました」

「オイ……イマ御主人ガ可愛ク見エルクライノ名前ガデテコナカッタカ? イヤ……気ノセイダナ」

「いつか会ってお話できるといいんですけど…」

「オ前ガ言ウト本当ニ会イソウダカラ、正直コワイゼ」


ネカネ先生、早く起きないかなぁ〜。


Side クロラージュ

「くっそ〜。なんで出来ないんだ?」

いまは魔法の射手を無詠唱で撃てるように訓練してる。

しかし、まったく出ない。

「どうしてだ?」

エヴァが言うように天性の才能でオリジナルの魔法のみ無詠唱で出来るのだろうか…。

「そうなると、白の炎みたいに作ってみるか……」


と、言うことで…

「まあ、試してみるか。コル・コスト・ラス・ラージュ・エスタルロージェス 焔の神霊 18柱 纏い放たりて 敵を撃て 焔の18矢!」

爆発する炎の矢が黒い杖から放たれた。

「おお! 上手くいった……て、あれ?」

今までの魔法の射手の飛距離の半分くらいで急に失速し消えていった。

「…俺のオリジナルって、どうしてこう飛距離が出ないんだ?」

これはもう、魔力量の問題だけじゃないな。

たぶん、オリジナルの詠唱にしたために、安定感が悪くなったのだろうな。

「まあ、それはおいといて……。さて、試すか」

落ち着いて……、深呼吸。

…よし。

「いけぇ! 焔の10矢!」

振り下ろした杖の先から焔の矢が次々と放たれていった。

「おお!! 出来た! やっぱりオリジナルだと無詠唱で撃てるのか!!」

これでまあいいか。

エヴァにも伝えておいたほうがいいな。


「エヴァ、魔法の射手の無詠唱のことだけどさ…」

俺がエヴァのところに行くと、エヴァが耐えてみろとか言いながらネギ君に雷の斧を叩きつけていた。

うわ〜、あれは痛いな。

「し、しびれる〜…」

「大丈夫か、ネギ君」

「何だクロラージュ?」

「いや、今の雷の斧……もう少し加減してあげたらどうだ?」

「あれでも随分と加減した」

そうですか……。

ネギ君がピクピク痙攣してるけど……加減したのか。

「そうそう、魔法の射手の無詠唱…ぽいのが出来たぞ」

「本当か! よし、見せてみろ」

なんかエヴァがかなり期待してるようだな。

ここは頑張らないと…。

「じゃ、行くぞ! 焔の24矢!!」

爆発する矢が次々と空に向けて放たれた。

「どうだ?」

「ほう、確かに無詠唱だが……。今のは魔法の射手とは少し違う気がするのだが…」

「俺のオリジナル。まあ、爆発してるし威力は高いと思う。飛距離が寂しいけど」

「どうしてキサマの魔法は飛距離が伸びないんだ?」

「俺に言わないで。泣けてくる」


それで今はエヴァと模擬戦をやっている。

ただし、俺は無詠唱のみ。

まあエヴァ相手にゆっくり詠唱してる暇はないんだけど…

「焔の25矢!!」

「遅い!!」

俺の放った焔の矢をあっさりとかわして拳打を打ち込んできた。

まあ、避けられることは予想済みだ。

「もらった白の炎!!」

「クッ…」

エヴァの拳打を遮って白の炎が放たれる。

クリーンヒットとはならなかったが、多少当てることは出来た。

すでにエヴァの拳打を何発も打ち込まれてるけど、そこは気合で耐えたかいがあった。

「どうだ!」

「まあまあだ。無詠唱で速度の上昇、さらにキサマの魔法は威力がオリジナルに比べて高い。今のような状況なら効果的だな」

そういってエヴァが距離をとった。

「お、おい……。今の話って接近戦でのことじゃないのか? 遠距離になると不利なんだけど…」

「不覚にもキサマの攻撃が当たったからな。なんとなく、腹が立った」

「これって訓練だよね?」

「クックック、知らんなそんなの」

ニヤリとエヴァが笑う。

うわぁ……。

コレハカナリマズイデスネ〜。

「エヴァ、ちょっと休憩を…」

「安心しろ。しっかり休ませてやる」


その後、遠距離からの闇の吹雪や魔法の射手でボコボコにされました。



Side ?

「ここは……。私は…」


気が付くとそこは大きな草原でした。

いままでいた場所とは全く違う風景がそこに広がって…

「いままでいた場所……とは何処だったのでしょうか?」


何か大切なことを忘れてしまっているような……。


今はここがどこか知ることが先決ですね。

誰かこのあたりに詳しい方がいらっしゃればいいのですが……。

おや?

人の声が聞こえます。

この先でしょうか……。


少し先の平原に鍋を囲んでいる方々がいらっしゃいました。

鍋…ですか、懐かしいですね。

「懐かしい…?」

なぜ私はあの鍋というものを懐かしいと思うのでしょうか。

初めて見たはず……、いえ前にも誰かと……。

ううっ…。

頭に鋭い痛みが走りました。


けれど、いつまでもここで止まっているわけにもいきません。

鍋を囲んでいる方々にここが何処なのか聞かなくては…

「すみません、少しいいでしょうか?」

「うん? なんだ?」

振り返ってくれたのは赤い髪の青年でした。

鍋を囲んでいるのは彼を入れて4人のようです。

一人は眼鏡をかけたすらりとした男性。

もう一人は白いローブの目の細い男性

最後に背の低い白い髪の少年でした。

「こんな所に人がいるとは思っていませんでした。道にでも迷ったのですか?」

「道に…そうですね。ここが何処なのかわからないという意味では道に迷ってしまったようです」

「まあ、ここで会ったのも何かの縁だ。せっかくだから食べてくか?」


道を尋ねようとして、鍋を御馳走になるとは思いませんでした。

「そろそろ肉を入れるか!」

「ナギ、食材には火の通りやすい順番があってまず野菜から…」

「トカゲ肉でも旨いかのう」

この鍋はまともな鍋なのでしょうか?

「フフ、詠春知ってますよ。貴方のような方を鍋将軍と呼び習わすそうですね」

「ナベ・ショーグン!!」

「つ、強そうじゃな…」

それは鍋奉行では?

まあ、おかげでナギと呼ばれた青年と、白髪の少年が静かに待ってくれるようですね。

せっかく頂けるのですから美味しい鍋をいただきたいところです。


―数分後―

どうやら煮えたようですね。

私は葱や白菜のようなものが好きですから肉の取り合いに入ることはなさそうですね。

「何だこのソース、うめえ!」

「これこそ日本の誇る…」

「醤油…ですか?」

「おお、貴女はしょうゆを知っているのですね。と言うことは旧世界の方でしょうか?」

旧世界……?

「私は鍋や醤油と言うものの記憶がありますから…、旧世界と言うところから来たのだと思います」

「ん? なんだ、記憶でもモグモグないのか?」

「ナギ、食べるか質問するかどちらかにしてください」

「そうか。モグモグ」

食べるほうを優先しましたか……。

「記憶がないわけじゃないです。でも、大切な何かを忘れてしまったような……そんな感じがしてならないのです」

「そうですか…」

「食べないのか? 肉無くなるぞ?」

「そうですね、頂ましょう……、おや?」

なにか気配が感じられますね。

鍋の中心に何か来る?

せっかくの鍋ですから…

「失礼します」

「え゛…鍋ごと?」

それは勘違いなのですけれど……。

まあ今は一刻を争いそうですから。

私が鍋を持ち上げ3歩下がった瞬間に、巨大な剣が鍋の置いてあったところを直撃しました。

「おおっ!!」

「これを予測して……」

「はい。なんとなく気配が感じられましたから、鍋は無事です」

「じゃ、食べるか」

それは、剣を投げた方をどうにかした後ではないのでしょうか?

まあ、他の方々も無視をしているようですし……、私がどうこう言う問題でもないですね。

「冷めるまえに食べようぜ」

「そうじゃな」

「フフ、今の動き中々でしたよ」

「いえ、それほどでも。正直に言えば何故剣が飛んでくるのがわかったのか…それ自体が謎なんですけど」

「いま剣を投げた相手を無視して食事するのは少し危険な気がするのだが…」

おや?

また気配を感じますね。

こんどは少し多い…見たいですね。

「ナギさん…でしたか、2歩後ろに。詠春さん…でしたか、1歩前に。白いローブの方姿勢を低く。白い髪の貴方、3秒後ジャンプしてください。私が2歩前に」

「そこまではっきりと…」

「ふむ、3・2・1……ほい」

大きな剣が降り注いできました。

私の真後ろ、ナギと呼ばれた方の前、詠春と呼ばれた方の真後ろ、白いローブの頭上、白髪の少年の真下に巨大な剣が突き刺さりました。

まあどれも紙一重で当たっていないのですけれど……。

「まさか、ここまで読み切るなんて…」

「いえ……それほどでも。なんとなく、本当に勘のようなものですから」

「でもよ、これだけ的確なら……って、俺だけ鍋に手がとどかねぇ!!」

「フフッ、今のうちに食べてしまいましょう」

「そうじゃな」

私もそろそろ御馳走になりますか。

白菜も葱も汁が染み込んで美味しいですね。

もう少し煮込んでも美味しいですが、さすがにこれ以上待つのも……いろいろ危険なので。


「おい!! さすがに無視はひでえじゃねえか!!」

とうとう剣を投げた本人さんがこっちに来てしまいましたね。

「飯時にくるお前が悪い! おかげで肉を途中食い損ねたぞ!」

「お主も、もう少し早く来れば肉にありつけたかもしれぬぞ?」

「詠春さん。うどん、もしくはお米があればそろそろ入れたいのですけれど…」

「さすがにないですね。こちらの世界にはそういうものは置いていないみたいなのです」

……仕方ないですね。

いえ、鍋の後のうどん、もしくは雑炊はとても美味しいので諦めるわけにはいきません。

「やるか、筋肉馬鹿!」

「おう! やってやるぜ、この鳥赤毛!」


「……お二方、願わくば少し向こうで戦ってきてください。夕食になったら呼びに行きますので」


「「……オウ」」

なぜか、声を揃えられてしまいました。

さて、私が今やることは……


「うどんでも作りましょうか」

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