小説『異世界旅行券が当たったのでISの世界行ってきます』
作者:読む短刀()

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第18話 喧嘩と深まる絆



修司Side
「よし、そろそろ時間だし、終わるか。」
俺の言葉を聞いて、全員ISを解除する。
「ふうー、疲れたー。」
「情けないぞ、この程度で音をあげるとは。」
「お前と鈴の2連戦だったんだぞ、仕方ないだろ。」
「ま、部屋に帰ってシャワー浴びてゆっくり休め。」
「あぁ、早く大浴場に入れるようになりたい。」
「この間山田先生に聞いたが、まだ何時になるか未定だとさ。」
「マジかよ。」
「マジだ。…そろそろピットに戻って着替えよーぜ。」
「そうだな。」
俺と一夏は着替えるためにピットに戻る。
「一夏!」
ピットに戻り、更衣室に行くと既に着替えた鈴がいた。
「鈴?どうしたんだよ。」
「はい、これ。」
一夏は鈴から[タオル]と[スポーツ飲料水]を受け取った。…ゲーム風に説明する必要なかったな。
「おお!サンキュ、何時の間に用意したんだよ?」
「アリーナに来る前に用意しといたのよ。」
箒と違って気が利くよな鈴の奴。
「あのさぁ、一夏。あたしがいなくて寂しかった?」
あれ?もしかして俺の存在気付かれてないか、忘れられてる!?
「そりゃなあ、遊び相手がいなくなって寂しかったさ。」
「じゃなくてぇ。」
間違いなく、俺は認識されてないな。…まあいいや、ここにいて、バレたら悪いし、部屋帰るか。





部屋に帰ってシャワーを浴び、何か飲もうとしたら冷蔵庫に飲み物が無かったので、寮にある自販機に買いに行ったら、ボストンバックを持ちながら半泣きの鈴に会った。
「凰。どうした?」
「お、尾上!?あんたこそ何やってんのよ!?」
「部屋に飲み物が無かったから買いに来た。お前は…何かあったみたいだな。」
一夏が約束を覚えてなくて喧嘩したんだろうけど。
「あんたには関係ないわよ。」
「話し相手ぐらいならなれるが?」
「誰にも言わない?」
「言わねえよ。喋るんなら場所移すぞ。」





「成る程ねぇ、一夏が約束を覚えてなかったと。」
今、俺と鈴は屋上で話している。
「そうなのよ。一夏の奴サイテーだと思わない!」
「約束を覚えてなかった一夏は充分に問題だが、あんな唐変木に「毎日味噌汁」じゃなくて「毎日酢豚」と言った凰にも問題有るんじゃないか?」
「う゛。そ、それは…。」
「まあ、今更何言ったって意味無いんだが。」
「なら言うんじゃないわよ。」
「いやまぁ、この喧嘩は少なからずお前にも原因が有るから、一夏だけが悪いとは言えないだろ。」
「じゃあなに、アタシに謝れって言うの?」
「謝れなんて言わねえよ。ただ、凰だけが怒るのはどうかと思うだけだ。」
「どうすればいいのよ。」
「取り敢えず、無視とかは止めとけ。お前が一夏に謝ってもらうために無視し続けてもアイツはたぶん凰が話し掛けてほしくないんだと考えてそのままだと思うし。」
「それもそうね。一夏は相手がほっといて、って言ったら、言った通りほっときそうだし。」
「まあ、練習の方は嫌なら参加しなくていいからな。…そろそろ部屋に戻らないと風邪引くぜ。」
「そうね、そうするわ。」
「んじゃ、部屋に戻るか、凰。」
「…鈴。」
「ん?」
「凰じゃなくて、鈴でいいわよ。尾上。」
「なら俺も修司でいいぜ、鈴。」
「わかったわ。そ、それと…。」
「何だ?」
「話し聞いてくれて、ありがと。」
「気にすんな。また何かあったら話し相手になってやるよ。」
「わかったわ。それじゃあね、お休み、修司。」
「ああ、お休み、鈴。」
俺と鈴は自分達の部屋に戻った。
部屋に戻ると楯無と簪に何処に行ってたか聞かれたが、適当に誤魔化した。

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