小説『魔法少女リリカルなのは 〜TS少女の最強物語〜(現在多忙の為更新停止中)』
作者:クリス()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

第21話『アリシアのデバイス』

〜フェイト〜

私と姉さんがなのは達の学校に入学した次の日

私と姉さんはツバサと共にバス停でバスを待っていた

相変わらず外ではツバサは余り喋らないけど

そんなツバサに姉さんは何度も喋りかけていた

するとツバサは眠そうな顔をしながらも

姉さんの話しに受け答えしていた


しばらくするとバスがやって来て

バスの中に入って行くと

一番後ろの席でなのは達が手を振っていた

私達が近づくとなのは達は

少し横に寄ってスペースを空けてくれたけど

そのスペースは頑張っても2人ぐらいが限度だった


するとツバサが1つ前の席に座って姉さんがその隣に座った

ツバサと姉さんが違う場所に座ったので

私はなのは達が空けてくれたスペースに座る事にした


私がなのは達と話していると

前の席ではツバサと姉さんが

バスを待ってた時と同じように話していた

そんな会話を聞いてアリサとすずかが

「凄いわねアリシア…」

「うん…ツバサちゃんがあんなに話してるなんて…」

そう言っていたけど

「えっ?ツバサは簡単な受け答えしか言ってないよ?」

私がツバサについての疑問を聞いてみると

「いつもは『うん…』とか『違う…』とかしか言わないもの」

「普段は何も喋らない事もよくあるの」

「だけどアリシアちゃんの言葉に毎回ちゃんと受け答えしてるから」

「そうなんだ」

アリサとなのはとすずかの言葉を聞いて私は納得した

「でも授業中だとツバサは結構喋るわよ」

「どういうこと?」

アリサの急な発言に『どう言う事か』と聞いてみると

「昨日の授業じゃツバサ当てられ無かったからね
多分今日はわかるんじゃないかしら?」

「フェイトちゃんもアリシアちゃんも驚くと思うよ」

「?」

アリサとすずかにそれ以上聞いても教えてくれず

なのはに聞いてみると『にゃはは…』と苦笑いするだけだった


〜side out〜


〜アリシア〜

きょうはがっこう2かめで

きのうとちがってツバサたちととうこうするの

バスをまっているあいだに

ツバサにいろいろとしゃべりかけたけど

ツバサはかるくうけこたえしてくれるだけだった

でもなぜかそんなかいわがたのしかったので

バスにのってからも

ツバサのとなりにすわってしゃべりつづけたんだ

「ツバサってからいものすき?」

「苦手…」

「わたしとおんなじだぁ」

「そうなの……」

「あとにがいのとかすっぱいのもきらいだよ」

「私も嫌い…」

「でもあまいものはだいすきだよ」

「私も…」

「ツバサってりょうりできるの?」

「出来るよ…」

「わたしはできないんだぁ
こんどりょうりもおしえてほしいな」

「いいよ…」

「やったーありがとねツバサ」

「でも…先に勉強……」
(あと魔法の訓練もね)

「うっ、だよねぇ…」
(魔法も教えてくれるの?)

「慣れたら簡単……」
(なのはには色々訓練手伝ってるし一緒に見てあげるよ)

「やっ!!…むずかしぃよ……」
(やった-!!ありがとねツバサ!!)

「頑張って……」
(まずはマルチタスクの訓練をもっとしなきゃね)

「……わかった…」
(……わかった…)


「「………」」


「ツバサってにがてなことってあるの?」

「水……」

「水?」

「泳げない……」

「そーなんだ。じゃーこんどわたしがおしえてあげるよ」

「無理だと思う……」

「だいじょうぶ!!わたしにまかせといて!!」

「うん……」

「ツバサのとくいなことってなに?」

「大体何でも出来る……」

「じゃーなにかやってみて」

「わかった……」

「え…ツバサそれどうやってるの?…あっ!?」

「どうだった…?」

「なんかすごかったよ!!」

「それは良かった……」


そんなことをはなしているとバスがとまって


がっこうにとうちゃくした


〜side out〜


〜フェイト〜

学校に到着して

みんなと自分たちの教室に向かった

教室に入り自分の席に座って1時間目の準備を始めた


本日の授業
1時間目:算数
2時間目:音楽
3時間目:英語
4時間目:体育
5時間目:国語


1時間目:算数

算数は魔法の演算処理などで慣れている為問題は無かった

姉さんも母さんから算数に関しては

かなり教え込まれていたので問題はなさそうだった

なのはも先生が黒板に書いた問題をノートに書いて

直ぐに解答を導き出していた


そしてツバサは……

「……zZZ」

多分寝てる……

頭が『コクリ…コクリ…』と揺れていた……

私の席はツバサの真後ろなので表情が見えないから

私は小声で姉さんに聞いてみた

「もしかしてツバサ寝てる?」

すると姉さんはツバサの方を見た後

「目瞑ってるし寝てるんじゃないかな?」

それを聞いた私はツバサの背中を突いて起こそうとしたら


「次の問題を……不知火やってみろ」

先生がツバサに黒板に書かれている問題をやれと言った

するとツバサは立ち上がって

「三角形の面積を求める公式は底辺×高さ÷2で
今回の場合、底辺が3で高さが4の為
3×4÷2と言う式が出来あがる
それを順に計算していくと
3×4=12となり
その解である12を2で割ると
12÷2=6となるので
その図形の面積は6平方センチメートルになる」

「よしっ正解だ。座っていいぞ」

それを見た私とアリシアは驚いていたけど

先生やクラスの人達は全く気にしていなかった

私は念話でなのはに聞いてみると

(なのはどう言う事?)

(にゃはは…ツバサちゃんって授業中はあんな感じなの)

(そ、そうなんだ…)

このあと私も先生に当てられたけど

ちゃんと答える事が出来てホッとした



2時間目:音楽

音楽の授業では

リコーダーで決められた曲を吹く練習だった


これは姉さんと一緒に家で練習したから

ある程度は吹くことが出来た

なのはは苦戦してる見たいで

何か『ピー』とか『プヒ〜』っとか変な音が聞こえてきた

ツバサやアリサやすずかは綺麗な音を奏でていた

3時間目:英語

英語はミッドチルダ語に似ていた為

母さんが直ぐに理解して教えてくれた

マルチタスクを使ってひたすら勉強したから

ある程度は書けるし話す事も出来るようになった

でも授業中にツバサが先生の問いに

英語で答えていたけど

何か教科書に書いている内容以上の事を言っていたのか

私も姉さんもクラスの子達も何て言ってるかわからなかった

そしてそれは先生ものようで

唯一理解していたアリサが通訳をしていた



4時間目:体育

今日の体育の時間はドッチボールをするらしい

何人かのチームに分かれてボールをぶつけ合って

当たらずに最後まで残れば良いらしい


チーム分けは

Aチーム:私となのはとその他6人

Bチーム:アリサとすずかとその他6人

Cチーム:その他8人

Dチーム:姉さんとツバサとその他5人


姉さん達のチームの人数が少ないのは

1人学校を休んでいるからだそうだ


そして試合はまずA対Bだ

アリサとすずかの猛攻により

私のチームのその他が4人当てられた

私もボールをキャッチして

相手チームのその他を3人当てた


そして私の投げたボールがアリサに当たった事により

相手の主戦力の一人が外野へと出て行った

これで後はすずかに当てれば

ほぼ勝てるだろうと思っていると

すずかの投げたボールがなのはに当たり

なのはに当たったボールは数メートル跳ね上がった

私はこれぐらいなら魔力強化無しでもイケると思い

高々とジャンプして空中でキャッチし

ボールを投げたばかりで

体勢が崩れているすずかに向かって投げ返した


すると


すずかは私の投げたボールを片手でキャッチして

腕を回してキャッチした勢いのまま投げ返してきた

まだ着地前で空中にいた私はそのまま撃墜されてしまった


その後は外野から何人か相手のチームのその他に当てたけど

すずかだけは当てる事が出来なくて私達のチームは負けてしまった

A対Bの試合はBチームの勝利で終わった


続いてC対Dの試合何だけど……

まだ始まってもいないのに

Cチームのその他8名が絶望的な顔をしていた

そしてCチームの人達は先生に


「先生!!助っ人で入って下さい!!」

「このままやっても試合になりません!!」

「負け確定の勝負に何の意味があるんですか!!」

「「「「「先生!!」」」」」


今日は1人休みの子がいるから

Dチームの方が人数が少なくて

Cチームの方が有利のはずなのに…

私がそう思っていると

「そうだな……よしっCチームに入ってやろう!!」

先生がCチームの助っ人に入る事を了承して試合が始まった


Cチームは先生+その他8人で

Dチームはツバサ+姉さん+その他5人だ


まずはツバサがボール持って

トコトコと走って

ボールを投げた!!

そのボールは不規則な回転がかかっていて

その他の1人に当たると勢いよく跳ね返り

その他のもう一人に当たってツバサの元に戻っていった

そしてボールをキャッチしたツバサがもう一度投げると

今度はその他を3人同時に当ててボールはツバサの元に……


Cチームの最初に外野に居た人が内野に入って来たけど

既に残りは先生とその他3人まで減っていた……

するとCチームの人が

「先生!!どうにかして下さい!!」

「俺達じゃ不知火のボールはキャッチ無理です!!」

「先生頼みました!!」

先生に頼って

「お、おぅ……よしっ!!来いっ不知火!!」

先生は気合を入れてツバサの方を向き

そしてツバサはボールを先生に向かって投げた

そのボールの軌道は丁度先生の胸元で

先生は両手でしっかりとキャッチした

ように見えたんだけど……

「ぬぅぉぉぉぉぉぉ」

キャッチした状態のまま

ボールの勢いで先生の体が後方へと下がって行き

そして先生はボールの勢いに負けて

仰向けに倒れてしまい

ボールは先生の手から離れて地面を転がっていた


その後はCチームの人が拾ったボールを投げたけど

簡単にツバサにキャッチされて

ツバサが投げたボールが1人に当たってツバサの手元に

投げたボールが1人に当たってツバサの手元に

ボールが1人に当たってツバサの手元に

そんな感じでCチームの人が全員当てられて

Dチームの勝利で終わった……


ちなみにDチームのメンバーは

ツバサ以外は完全に観戦モードだった

何人か(姉さん含む)はコート内で座ってたし……


そして

次はBチーム対Dチームの試合だ


……………


結果だけ言うとDチームの勝利だった

内容は一言で言うならツバサの一人勝ちだ


すずかがどんな球を投げてもツバサが全てキャッチしていた

アリサが外野にパスを出そうとしても全てカットしていた


その他は順にツバサに当てられていた

そしてアリサが当てられ…

すずかが当てられて試合が終わった


先生は『もうドッチボールは止めておこう…』と呟いていた


体育の時間が終わって昼休み

私、姉さん、なのは、ツバサ、アリサ、すずかで

屋上でお弁当を食べていた

「フェイト…これあげる…」

すると姉さんが

お弁当の中に入っていたピーマンを

私のお弁当箱の中に入れてきた

「姉さん好き嫌いは駄目だよ」

私が姉さんを注意すると

「でもツバサもきらいなのあるっていってたよ」

姉さんの言葉を聞いてツバサの方を見ると

ツバサは無言で頷いた

「えっと…じゃーツバサが食べたら姉さんも食べる?」

私が姉さんに言うと

「ん〜わかった。ツバサがたべたらたべる」

姉さんは了承してくれた


そして私は姉さんが私のお弁当箱に入れたピーマンを

ツバサのお弁当箱に入れて

「ごめんツバサお願い…」

小声でツバサにお願いした


するとツバサは何の迷いもなく箸で掴んで

口へと運んで行き

『パクッ』と食べた

するとツバサの動きが止まり

目元には涙が溜まりだしていた


そんなツバサを見て私がオロオロしていると

なのはとすずかとアリサが

直ぐにコップにお茶を用意してツバサに渡した

お茶を受け取ったツバサは直ぐにそれを飲みほした

すると直ぐにアリサが

空になったコップにお茶をもう一度入れた

ツバサはまたそれを一気飲みしていた……

その間なのははツバサの背中を擦って上げていて

すずかは『大丈夫?』と心配していた

この光景を見て姉さんは

「フェイト……」

ジト目で私の方を見ていた


そして落ち着いてきたであろうツバサに

「ツバサごめん…大丈夫?」

謝って、大丈夫かと聞いた

するとツバサは

「だ…大丈夫……」

まだ涙目ながらも大丈夫だと答えた


そして私は姉さんに

「えっと…ツバサが食べたから姉さんも…」

そう言おうとしたら

「いまのみて『たべろ』とかむりすぎるよ!!」

すぐさま反論された


確かに今目の前で

ピーマンを食べた瞬間にあんな状態になったツバサを見たら

私もこのピーマンを食べるのが怖くなった

私は『大丈夫…大丈夫…』と思いながら

自分のお弁当のピーマンを食べると

いつも通りの味でホッとした


そして姉さんの方を向いて

「ほ、ほら大丈夫だよ。だから姉さんも食べてみなよ」

私がそう言うと姉さんは箸でピーマンを掴んで

口に入れた

するとツバサと同じように涙目になって

口の中の物をお茶で流し込んでいた

結局姉さんはピーマンを残してお弁当箱を閉じた…


5時間目:国語

国語は母さんもよくわからなかった部分が多かったみたいで

あまり勉強できていなかった……

今日の授業では

教科書の物語を読んで

それに出てくる人の心情はどうだったのかを

一人ずつ意見して見ると言う内容だったけど

私と姉さんと何人かの生徒は答える事が出来なかった


ちなみにすずかは読書が好きだからか

誰もが納得出来るような事を言っていた


そしてツバサは

物語に出てくる人の心情だけでなく

この物語を書いた作者の心情なども

事細かく説明していた

まるでその作者の人に直接聞いたかのように……


そんな感じで今日の授業が終わって

みんなで一緒に帰ろうと言っていたら

「用事…ある……」

そう言ってツバサは先に帰ってしまったので

私・姉さん・なのは・アリサ・すずかの

5人で一緒に帰った……


次の日の朝

私と姉さんとツバサは昨日と同じようにバスを待っていた

するとツバサが

「デバイス…出来たよ……」

そう言って姉さんに髪飾りを渡した

「これがわたしのデバイス?」

それは銀の髪留めの部分に黄色い宝石が付いていた

「名前は…『アテネ』……」
(詳しくは学校終わってからだね)

「うんわかった!!よろしくねアテネ」

【貴方が私の盟主…?】

「うんそうだよ」

【そう……よろしく………】

「うん」

姉さんはそう言ってアテネを頭に付けた


すると急に姉さんが座り込んだ

「姉さんどうしたの!?」

私が聞いてみると

「わかんない…きゅうにからだがおもくなって…」

姉さんは辛そうにそう言った

するとツバサが

「多分…魔力付加……」

ツバサの言葉に対して

「どういうこと?」

私が聞いてみると

ツバサではなく姉さんのデバイスのアテネが

【訓練……】

コアの部分を点滅させながら言った

その間姉さんは『うぅぅ〜』って唸っていた

するとツバサが

「なのはも…やってる……」

なのはも同じ事をやっていると言ったので

「バルディッシュも同じ事出来る?」

自分の相棒であるバルディッシュに聞いてみると

【Yes sir】

出来るみたいで『よろしく』と言うと

体全体に負荷が掛かった……

「これは…結構キツイけど……」

日常生活をする分には問題ないレベルだ

でも姉さんは隣で座りこんでいた

私は心配気に姉さんを見ていると

(多分アテネの魔力負荷のレベルが高いんだと思うよ)

ツバサが念話でそう言ってきた

直ぐにツバサの方を見ると

あくびをして眠たそうにしていた……

「アテネ…まりょくふかよわめて……」

【私を使うならこれぐらい出来なきゃ駄目……】

「うぅ〜……」

姉さんは負荷を弱めるようにアテネに言ったけど

アテネは自分を使いこなすには

これぐらいは出来なければ駄目だと

姉さんの頼みを拒否していた

「ツバサ……」

「頑張って……」

姉さんは次にツバサに助けを求めたが

ツバサは応援するだけだった


その後バスがやってきて

私は姉さんに肩を貸しながら

バスの中へと入って行った

なのは達は驚いていたけど

とりあえず少し体調が悪いと言う事にしておいた


その後、姉さんは机に突っ伏しながらも

今日の授業を受けていた


そして放課後……

なのはとすずかとアリサは塾があるからと先に帰って

私と姉さんとツバサの3人で帰宅していた

今日は姉さんのデバイスの調整をするらしくて

母さんにも手伝って貰うらしく

一度私達の家に向かっている


そしてマンションに到着して

部屋へと向かって扉を開けると

母さんとアルフとが『おかえり』と出迎えてくれた

「デバイスの調整を何処でやるんだい?」

「管理外世界の中の無人世界でやるよ」

「どうやって行くのかしら?」

「ボクが纏めて転移して連れて行くよ」

「直ぐに行くの?」

「アリシアがOKならね」

「からだが…おもい……」

「アリシアも大丈夫そうだから行こっか」

「えっ!?」

「他のみんなは大丈夫?」

「あたしは大丈夫だよ」

「私も問題ないわ」

「私も大丈夫だけど……」

「ツバサ…ちょっときゅうけいさせて……」

「………じゃー転移するね」

「!?」

こうして私達は姉さんのデバイス調整の為に

無人世界へと旅立った……



作者コメ

ちーす。クリスです。

思ったより長くなったので

デバイスの試運転は次回に持ち越します

そして勉強会は次々回かな?

それではまた次回更新をお待ち下さい

次回『アリシアVS青眼の白龍』

-23-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える




魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st<初回限定版> [Blu-ray]
新品 \6600
中古 \3500
(参考価格:\8800)