小説『項垂れ、乱れて、舞い踊る』
作者:大烏()

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そんでもって帰宅(何回目だこれ




よるだな・・・寝るか。





あいにくウチは寝室に金を費やしておらず、別の場所にいろいろ金をかけているため、





二人で寝る。瑠衣は外で悪いやつらが襲ってこないか見張っている。




本当に二人っきりだ。そして狭い。




すると鈴白が話しかけてきた。




(鈴白)「なぁ、風鈴。」




(風鈴)「なんだ。」




(鈴白)「おまえ・・・俺と出会ったばかりより、女の子らしくなったな。」




(風鈴)「何を言うか!私は男だぞ。」




(鈴白)「ほら。今だって。自分のこと私って言っただろう。前は俺って言ってたのにな・・・。」




(風鈴)「なっ・・・・。」




(鈴白)「お前・・・無理してるんじゃないのか?男のフリして。」




実は私は多重人格だがやはり女は女。




オナベでもなかったのかもしれない。




でも・・・。私は・・・違う!私なんかじゃない!俺だ!




・・・・。鈴白の言うとおりかもしれない。





私は女・・・女・・・・。





そう考えていると寝てしまった。




(鈴白)「・・・寝たのか?風鈴・・・。」




(風鈴)「くー・・・。」




(鈴白)「寝顔は女だな・・・。さて、俺も寝るか。」




独りでいつも寝ていた私にはとても暖かく感じる夜だった。

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