小説『俺は平沢唯に憑依してしまう。【完結済】』
作者:かがみいん()

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第12話

side 秋山 澪

私と律は、部活に入部したいのでクラブ見学を共に見て、私は文芸部に入ろうかな?なんて思っていたけど、律のやつが・・・

「軽音楽部に入ろうぜ!」

と私の意見を遮って、私の意見なんて聞いちゃいない。

「ちょ、ちょっと待て、律。私は文芸部に入部しますって、部活入部希望届に書いたんだけど・・・」


「何ーっ!こんな物破ってやるーっ!」

びりっびりっと私の部活入部希望届を破く。お、おい!何するんだよ!

「へへーっ、澪ー、口調がどんどん男勝りになってるぞー」

「なっ!?もとはといえば、律の所為でこんな風になったんだぞ!」

そう、私の口調は律によってだんだん男勝りになってしまったんだ・・・うう、恥ずかしい・・・


「そんな事より、職員室に行こうぜー!」

で、律と一緒に職員室に行って、近くにいた先生に話しかけると・・・

「あのね、去年廃部になったの」

「「ええっ!?」」

まさかの廃部という報告に私は文芸部に入れるかな?と思ったんだけど・・・律が


「ん?待てよ・・・入れば私が部長に・・・澪ーっ!一生のお願いだー!入ってくれーっ!」

律は手を合わせて私に頭を下げるので仕方なく承諾することに。

すると・・・

「先生ー」
「ああ、ハイハイ今行きます」

生徒がこの先生を呼んでいるみたいなので、先生は『軽音楽部頑張ってね』と私達を励ましてくれた。というか、あの生徒どっかで見た事あるような・・・

「なぁ、澪。あの先生を呼んだ子ってどっかで見た事ないか?割と最近に」

律も首を傾げ、先生を呼んだ生徒に心当たりがあるらしいけど、私も最近、どっかで見た事あるような・・・


私と律は早速、軽音楽部の部室?である音楽室にて入部希望者を待つ事に。

「なぁ、本当にいつまでも待つつもりなのか?」

「待つったら待つの!!」

律は言う事を聞かないで、音楽室にあった椅子に座り、本当に待つつもりらしい。

すると・・・
ガチャ
「あのー、部活見学ですけどー」

金髪で眉毛が特徴的な女子が入ったので、律はたまらず『軽音楽部に!?』とその女子に詰め寄るけど、その女子が言うには・・・

「いいえ、合唱部に・・・」

どうやら、ここが合唱部の部室だと勘違いしてしまったらしいので私は『律、諦めよう』と律に説得する事に。

「何!?あの約束は嘘だったのかよ!一緒にバンドしようね、って」

いつの日か律の家に遊びに来て、とある有名なバンドのライブ映像を見て律は目を輝かせて『なぁ!バンドしようぜ!バンド!私、ドラムがいい!』と私を巻き込んでバンドの勉強したり、私はベースを買って一生懸命コードとか覚えるのに必死になって、律のおかげで音楽の楽しさに気づいてしまったんだ。

「で、有名になったらギャラは七対三で私が七という約束に・・・」


「捏造(ねつぞう)するな!!」

律は約束していない事を言うものだからチョップで律の頭を叩いて・・・

「くすっ。楽しそうな部ですね。良かったら私も入部させてください。キーボードくらいしか出来ませんが」

「え!?いいのか?」

「はい。あ、私は琴吹 紬です。ムギとお呼びください」

こうして、私、律、ムギは軽音楽部に入部する事になったんだけど、部を存続させる為にはもう一人必要だと生徒手帳に書いてあったので、各自軽音楽部の
チラシを作り、掲示板に貼る事に。

「くすっ、楽しみだな」

「ああ、だな澪。ムギ」

「ええ」

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