小説『俺は平沢唯に憑依してしまう。【完結済】』
作者:かがみいん()

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第2話

俺は5歳になった。だが頭脳、精神は大学生・・・いやもっとか?まぁおっさんである。

「唯ちゃん今日から幼稚園に行くよ」

はぁ、幼稚園か。ん?待てよ確か真鍋和(まなべ のどか)というキャラが唯と幼なじみだったような。唯は小学生の時だっけ?と覚えてなかった。という事を友達曰わく話してくれた。

「ん?よーちえん?」
とぼけたふりをするのは疲れる。
「そうよ。お友達がたーくさんできる場所よー」
そういいながら俺の目線に合わせるために、しゃがんで俺の頭を撫でながら笑顔を向けている。

「ぅん・・・分かった。私、お友達いっぱいいっぱい作る!」

一人称は『私』だがそれは慣れていた。俺の大学が就職就職うるさく、教師のプレッシャーで『私』にしろというので、嫌でも『私』がしっくりくるようになる。

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入園式が始まったのだ。今俺の服装は水色一色の園児服だ。胸のところに赤色でよく見るとチューリップ型の名札で、
「ひらさわ ゆい」と書かれている。はぁ、俺は某少年探偵漫画のメガネくんよりもひどい状況だ。
「まなべ のどかちゃんっ!」
先生が次々と入園する園児の名前を言っていて、なんと和がいるのか!?

「はいっ!」
おお・・・しっかりした子だ・・・友達曰わく、和というキャラは、とてもしっかりした子らしい。

「以上!これで入園式を終りたいと思います。明日から頑張っていきましょう!エイエイ、オー!」
ははは、まじでやってらんねー。

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入園式を終え、家に帰る。
「「ただいまー」」

「おかえりーお姉ちゃん!」
憂は俺に抱き付く。
「おかえり。唯ちゃんっ」
また父親が俺に抱き付き頬擦りしてくる。またじょりじょりしてくる。

「パパー、ひげやだー」
俺は顔を歪ませ拒否反応を起こす
「そっ、そんなっ!そんな顔しないで、笑ってくれよっ」
泣きながら俺に詰め寄ってくる。うう、うっとうしい。

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「へー。もう唯ちゃんは幼稚園児なんだ。唯ちゃん、友達たくさんつくるんだぞ?」
この父親は仕事熱心なので仕事をすると集中力があがり、俺とはあまり触れ合うことができないほどの疲れが来るというのだ。

「うん!私友達作るよ。いっぱいね!」
いつまでこういう口調でいこうか迷っているが、卒園したら少し大人っぽく口調を変えよう。
「「頑張って唯ちゃん」」
「がんばってお姉ちゃん!」

さて、皆に期待されているから頑張るとするか。

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