小説『俺は平沢唯に憑依してしまう。【完結済】』
作者:かがみいん()

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第37話

休日を過ごし、ある日の放課後。俺は、またも軽音楽部の部室に行く為、軽い足取りで歩く。


音楽室のドアの前にて、『ふんす!』と気の抜けた気合いを入れ、冷たいドアノブを掴み、


「うぃ〜すぅ」


音楽室に入る。みんなは俺が来る前に集まっていたので、のほほんとしていた。


「おー。唯。みんなで大晦日でライブハウスで演奏しようと思っているけど、唯も賛成だよな?」


律の突然の言葉に耳を疑う。なんでまたライブハウスで演奏をするのだろうか。


「え?ライブ出来るの?どうして?」


俺は意味が分からず、首を傾げる。律が言うには、中学時代の友達の誘いを受けただそうだ。だが、澪、梓、憂は


「私達何も準備していないから、私は、反対だ」


「そうです。後十日しか無いんですよ」


「お姉ちゃん。私も、ちょっと自信無いんだ〜」


律、紬は賛成らしいのだが、俺が賛成の場合、多数決が決まらないぞ。でもな、俺なら


「大晦日まで後十日『も』あるじゃん。私は、大賛成だよ。私達の武道館という『夢』があるから、その第一歩として私は、やりたいよ。律ちゃん」


俺の発言により、みんなは『おお・・・』と感嘆の声を上げる。澪、梓、憂は俺の意見に便乗し、参加すると意思表示。


ーーーーーー

翌日、12月22日。昼休みにて


「和ちゃん。私達、大晦日にライブハウスでライブするから、友達呼んで見においでよ。」


「へー。ライブするんだ。分かったわ。見に行くよ。唯」


「えへへ〜。絶対だよ?和ちゃん」


「ええ」



放課後。音楽室にて、曲を決める。




「やる曲は『ホッチキス』、『ふでペン』、『カレー』、『ふわふわ』でいいよな。」


「あ、いいね〜。律ちゃん」


「あー。明日から冬休みかー。」

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23日。また律の思いつきの


「またクリスマス会をやるぜー」


だが、梓は申し訳なさそうに


「あ、私。用事があります」


む、残念だ。気になるな、その用事。


「ね、梓ちゃん。彼氏?」


「な!?違いますよ!唯先輩!」


真っ赤になりながらも、手をブンブンと震る。冗談なのにな。


ーーーーーー

24、25日。俺は我が家のリビングにて、


「ほ〜〜〜げ〜〜〜」


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26日。軽音楽部のみんなは俺の部屋に集まり、衣裳を決める。


「なぁ、衣裳をさわちゃんに頼んでみよっか。梓の分も」


「え、えー・・・制服でいいでは?律先輩」


「私も、制服でいいよ〜。山中先生忙しいかもしれないし〜」


「ほっ・・・」
良かったな澪。変な衣裳を着なくても、良くって。


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27日

〜〜♪♪♪♪♪
練習

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28日


「あ、あのさ。唯。歌詞見てくれない?」


澪は照れながら俺に歌詞を見せる。なんで俺なんだろうか?歌詞を作った事があるからなのだろうか。


『ぴゅあぴゅあはーと』


・・・ファンシーだ。俺の感化がおかしくなるような。でも、俺は

「い、いいと思うよ〜」


「・・・!そうか!いいのか!うん。私もいいと思うんだ!」


ぱあぁと弾ける笑顔。褒められて良かったな。澪。

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29、30日。
〜〜♪♪♪♪♪♪
練習



そして、本番が来る日が近づいて来る。

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