第4話
時は流れ、12月25日。いわゆるクリスマスである。そんな日に俺は、というと・・・・
「エヘヘっ、サンタさん来てくれるかな?お姉ちゃん?」
憂と共にクリスマスツリーを飾っていた。
「うん。憂はいい子にしてたから、来てくれるよ」
俺は子供の夢は壊したくないので笑顔で憂に言った。
「うん!」
憂は目をキラキラさせながら無邪気に笑っている。だが憂は、ふと外を見て
「・・・・でもホワイトクリスマスじゃないよ・・・」
しょんぼりとした表情で俯く。
そういえば唯は枕の中身を出してそれを見立てて雪としていたような記憶がある。ちょうど母親は買い物に、父親は仕事にいっているんだよな。父親の愛用の枕をハサミで切り、綿を取り出し玄関前の庭に、まんべんなく散らした。
「・・・よし・・・」
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早速、憂を外に連れ出した。
「えっ?どうしたの?これ?何?」
庭に、いっぱいの白い何かに興味があるようだ。
「ホワイトクリスマスだよ!憂!」
俺は笑顔でそう言って、憂の表情を伺う。なんだか嬉しそうな顔だった。
「ありがとう!お姉ちゃん!」
憂はその景色を見て、ぼーっとしていると
「ただいまー。って何これ!?これ綿じゃない!唯がやったの!?」
母親が買い物から帰ってきたようだ。ひどくご立腹である。
「あのね・・・憂にホワイトクリスマスを見せたくって・・・ごめんなさい!」
俺は頭を下げて母親に謝罪する。
「・・・そう、偉いね。でもまたこういうことはしちゃだめよ?分かった?」
しゃがんで俺の頭を撫で笑顔で言う。
「・・・うん」
その時奇跡が起こった。
「ぁ・・・雪!?わーい!本当のホワイトクリスマスだっ!」
雪は、しんしんと降っている。憂は、大はしゃぎだ。俺も空を見上げる。
「うふふ。よかったね。唯ちゃん、憂ちゃん。風邪引くから家に入りましょうね」
「「はーい」」
俺達は、いそいそと家に入った。
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父親も帰ってきて、怒られたがでも親馬鹿なのですぐに許してもらった。
「ほ、本当にごめんなさい」
「分かったから落ち込まないで?ね?大丈夫だから元気出して」
俺達はクリスマスパーティーを楽しく過ごせた。いい人達に囲まれて俺は幸せを感じたのである。