小説『誠の時代に』
作者:真田尚孝()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

俺が車の置いてある場所に到着すると、すでに2人はペチャクチャと話し込んでいた。

「土方さん!!これが『くるま』と言うものだそうです!!夜にはここから光が出るし、馬よりも速いんですよ!?」

再び興奮したように話続ける沖田さんに、土方さんはやや引き気味になっている。まぁあの勢いで来られたらそうなるわな。

「ふ、ふむ……これは奇っ怪な……」

土方さんも物珍し気に車を見つめている。

「確かにこの『くるま』とやら物は珍しいが……これで未来から来たと信じろとは……」

その言葉に、沖田さんは頬を膨らましてブーブー言っている。まるで子どもだ。 沖田さん、あなたいくつ?

まぁそれも想定内。俺はポケットから携帯を取り出してカメラを起動すると、2人へと向けた。

カシャッ♪

「「!?」」

写真を撮った音に反応して2人は案の定俺の方へと向いた。 心なしか沖田さんからの視線が痛い……興味津々オーラが凄過ぎて話しづらい。

-14-
Copyright ©真田尚孝 All Rights Reserved 
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える