『惹かれ合う龍』
夜明をあの修羅場から連れ出したのはゼノヴィアだった。二人は用具室へと駆け込み、難を逃れた。ふぃ〜、とため息を吐きながら夜明は床の上にあるすのこに腰を下ろす。
「死ぬかと思ったぜ。サンキュー、ゼヴィ」
「何、気にするな。お前には仮があるからな。それにしても凄まじかったな、部長と副部長の戦いは。コカビエルの時よりも強くなっているんじゃないか、あの二人」
「そして、あの二人がぶっ壊した後は俺が直すんだよね……」
力なく笑う夜明にゼノヴィアは同情を隠せなかった。ははは、ははは、と虚ろな笑い声を響かせる夜明の気を引くため、ゼノヴィアはわざとらしく咳払いする。見れば、少しばかり顔を赤くしてもじもじしていた。
「ところでどうだろう、私の水着姿は? 初めて着たものだから自分では良く分からなくてな」
似合うか? と視線で訊ねられ、夜明は改めてゼノヴィアの水着姿を確認する。さっきはリアスと朱乃の戦闘に気を取られて見ていなかったが、身体の凹凸が強調されやすいビキニだった。二人ほどエロいものではないが。
「うん、似合ってると思うぜ」
夜明の言葉にゼノヴィアは顔を赤らめながらも嬉しそうに笑顔を浮かべる。
「と言うかゼヴィ。もしかしてお前、水着着るの初めてか?」
「あぁ。私自身、余りこういうものに興味がなかったからね。神に仕えると決めた時、女の喜びを捨てたからな」
まぁ、確かに「戦闘のほうが性にあう」とか言ってそうだ。
「だがしかし、今の私はこの通り悪魔だ。そこで、私は今まで封印していた女の喜びを追い求めてみようと思ったのだ」
「ふぅん、そうなのか……良いんじゃねぇの? これからは神の使徒じゃなくて、悪魔として生きていくんだから」
夜明の言葉を聞き、ゼノヴィアは破顔した後、改めて真面目な表情を作った。ゼノヴィアの顔を見て、これは真剣な話だと感じた夜明も表情を引き締める。
「そこでだ、夜明。折り入って君に頼みたい事がある」
「何だ? 協力できる範囲内なら喜んで協力するぜ」
「簡単なことだ……夜明」
視線の高さを夜明と合わせ、ゼノヴィアは告げた。
「私と子作りしてくれ」
「( ゜д゜)」
一瞬、こんな表情を本気で浮べてしまう夜明だった。次に夜明は自分の耳がぶっ壊れたのだと思い、耳の穴をかっ穿る。それから「ワンモアプリーズ」と何故か流暢な英語でゼノヴィアに問い返していた。
「ん、聞こえなかったか? ならばもう一度言うぞ」
首を傾げた後、ゼノヴィアは夜明に聞こえるように一字一句をはっきりと告げる。
「夜明。私に君の子供を生ませてくれ」
「いやいや待て待て落ち着けゼヴィ。とりあえず一旦落ち着こうか」
私は冷静だぞ、というゼノヴィアを無理矢理すのこの上に正座させ、夜明自身も脚を組んで彼女と向き合った。頭の中ではさっきゼノヴィアが言ったことが無限リピートされている。
「そもそも、何でそんな思考に至った? さっき俺に言ってた女の喜びを追い求める〜って件に関係あるのか?」
「順を追って説明しよう」
そう前置いて、ゼノヴィアは夜明に自身の半生を語った。自分はキリスト教会の本部であるローマで生まれ育ったこと、聖剣が使える因子を持っていたため、幼い頃から神のため宗教のために勉学や修行に励んでいたこと。当然、そんな生活の中に女の子らしさなんてものが入り込む余地はなかった。
「子供の頃から夢や目標といったものは全て神や信仰に絡んでいた。そして悪魔へと転生し、神を失った今の私は夢や目標を失ったことになる」
まぁ、そうだなと夜明は首肯して同意の意を示す。
「そこで私は考えた。悪魔となった今、欲望に正直に生きていこう、と。そして私の欲望とは何なのかというのも考えてみた。そしてその結果が」
「何で俺との子作りになりやがる!?」
思わず大声を出す夜明。ゼノヴィアは慌てて夜明の口を手で覆う。それから周囲を注意深く見回し、大きく息を吐き出した。
「夜明、声が大きいぞ。唯でさえ部長は君の事に関して異常に敏感なんだから、大声を出したら気付かれてしまうだろ」
「う、うん、何かすまん(あれ、何で俺が怒られてるの?)」
ゼノヴィアの軽く責めるような口調にそう思わないでもない夜明だった。まぁ、そういう訳だから、とゼノヴィアは水着に手をかける。
「早速子作りをしよう。こういうことは何事も早目早目が良い」
微塵の恥ずかしげも躊躇いを感じさせずに水着を脱ぎ捨てようとするゼノヴィアを夜明は慌てて止めた。不満と不安が半々に混ざったような表情を浮かべ、ゼノヴィアは夜明を軽く睨む。
「夜明、何故止める。私の身体じゃ不満なのか? 胸だって部長ほどではないが、かなり大きい部類だと思うぞ」
「いや、そういう問題じゃないぞゼヴィ」
そういう問題じゃないんだと繰り返し、夜明はゼノヴィアを説得するための言葉を探す。
「あぁ〜、ゼヴィ。そういう……子作りってのはな、本気で愛し合った男と女がやるものであって、こうプールの用具室なんかでやるようなことじゃないんだ。それに、そこに行き着くまでにある程度の段階を踏む必要がある」
手を繋いだり、キスしたり……等々。同年代の女性よりもよっぽど乙女チックなんじゃねぇの? と思わせる台詞を、夜明は顔を赤くしながら述べていく。ゼノヴィアは夜明の言葉に成る程成る程、と何度も頷いた。そして微塵も嘘を感じさせない瞳で真っ直ぐに夜明を見据える。
「そうか、ならば問題ない。私は君が本気で好きだからな」
「……はい?」
再び夜明は自分の耳が腐り落ちたのではないかと疑う。唖然とした表情を浮べる夜明を無視し、ゼノヴィアはぶつぶつと独り言を呟き続けていた。
「しかし段階、段階か……夜明」
「え、はい、何でしょうか?」
思わず敬語になる夜明。ゼノヴィアは念押しするように夜明の胸に手を置く。
「つまり、段階さえ踏んでいれば子作りしても問題ないんだな?」
夜明が否定するよりも早くゼノヴィアは行動を起こしていた。夜明の胸に添えた手を軽く押す。立ち膝になっていた夜明は簡単に尻餅をついた。夜明が起き上がる前にゼノヴィアは素早く夜明の腰部分に座り、動きを封じた。えっと、あのと訳が分からない風の夜明の手を掴み、自分の指を絡ませる。所謂、恋人繋ぎというやつだ。
「いや、あの、ゼヴィ」
「不思議だな、手を繋いでるだけなのに鼓動が早くなってくる。次は……」
次にゼノヴィアは繋いでいる手とは逆の手を夜明の項に回した。そうして逃げられないようにしてから、目を閉じてゆっくりと顔を近づけていく。
「「ん……」」
数秒としない内に二人の唇が重なった。拘束から逃げようともがいていた夜明も、ゼノヴィアの柔らかな唇から伝わってくる温かさに抵抗を弱めていく。一秒が一時間に感じられるような沈黙を体感すること数秒後、ゼノヴィアはゆっくりと夜明から顔を離した。頬が上気し、瞳はトロンとしている。
「……キスっていいな。夜明ぇ」
「ゼヴィ、むぐ」
再びゼノヴィアは夜明の唇を奪った。今度は味わうようにたっぷり数分、夜明の唇を舐めたり吸ったりしている。舌を入れない辺り、ゼノヴィアにも羞恥心があるのだろう。
「……ぷは。ゼヴィ、これ以上は本当に色々と拙い」
しかし夜明の言葉はゼノヴィアに届いてはいないようで、
「夜明、夜明……」
再びゼノヴィアがキスを求めてくる。押し付けられる胸と唇の感触に夜明が色々とアカンことになりかけたその時、シパーン、と用具室の扉が開いた。
「ったく、英雄龍の奴。練習用のビートバンくらい自分で取りに行けって……」
入ってきたのは太陽だった。何やらぶつぶつと呟いていたが、ゼノヴィアと彼女に押し倒されるような形になっている夜明を見て一瞬固まる。それからにやっ、と実に良い笑いを浮べたかと思うと、プールの方へと大声を飛ばす。
「お〜い! リア、朱乃、アーシアに英雄龍!! 用具室の中で夜明がゼノヴィアを押し倒してるぞ!!」
逆ぅぅぅぅぅ!!!!!!! 叫びたくても出来なかった。それよりも早くリアスを筆頭とした四人が用具室に雪崩れ込んできたからだ。
「夜明、これはどういうことかしら?」
静かな口調でリアスは訊ねる。その声音に含まれているのは紛れも無く殺意だった。えっと、あの、と言葉が出てこない夜明に代わって太陽が状況を説明する。
「どうやら、夜明がゼノヴィアに子作りを求めてたみたいだな?」
ギュィン!!!! 四人の殺意の波動が世界を軋ませる。
「……」
「あらあら、ゼノヴィアちゃんったら。夜明くんの貞操は私がもらう予定なんですよ?」
無言で滅びの魔力を全身から溢れさせるリアス。その隣では朱乃がにこにこしているが、放たれるオーラは恐怖を掻き立てるものだった。
「夜明さん、酷いです……私だって、言ってくれたら……」
「そぉぉぉぉぉうぅぅぅぅぅしゃぁぁぁぁぁ」
涙目でアーシアは怒っている。ブレイズハートはその小さな体躯から龍のオーラを滲み出していた。
「よく見て、よく見て皆! 押し倒されてるの俺!!」
「そういうプレイなのかもな」
「太陽ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!! 手前、俺に何の恨みがありやがんだぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
夜明が絶叫する中、リアス達の登場で冷静になったゼノヴィアは些か残念そうな表情を作って夜明の上からどく。
「むぅ、流石に見られながらやるというのは嫌だな。夜明、私は隙あらば君と子作りをするつもりだから、覚悟を決めておいてくれ」
「この状況でそんなことが言えるお前の神経の太さに俺は脱帽だよ!! あはは、部長。その滅びの力は眷族にぶつけるにはちぃとでかすぎやしませんか? それに朱乃さん。貴方の周囲に尋常じゃない雷が迸ってるんですが何ですかそれ? それにブレイズハート、それどっからどうみてもエクスカリバーだよねぇ!? そしてアーシア!! お前、何で『聖母の微笑み(トワイライト・ヒーリング)』を発動できるようにしてるんだ? え、俺が痛みの余り気絶してもすぐに回復できるようにするため? ははは、冗談がうまくなったな、アーシア……やっぱ冗談じゃない?」
滅び、雷、光の斬撃が大挙して夜明へと襲いかかった。
「むおわぎゃあああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
夜明の絶叫が白雲を引き裂き、蒼天を駆け上がっていく。木陰で読書していた小猫は最後の一ページを読み終え、パタンと本を閉じる。
「……お後がよろしくないようで」
彼女が呼んでいたのは落語の本だった。
「太陽ぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!! お前だけはぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
魂魄三百万回生まれ変わっても、恨みを晴らさんと襲い掛かってくる夜明を、太陽は「うるせぇ」の一言と共に殴り飛ばした。エクスカリバーを拳一撃で粉々に砕かれ、夜明は錐揉みして宙を舞う。
「はぁ、もう止めよう。怒るだけ体力の無駄使いだ」
リアス達の手によって九割以上が崩壊したプール。それらを全て直したのは夜明だった。吹き飛んだプールの一部を創造しては元に戻し、創造しては元に戻しの繰り返しだ。ちなみにリアス達はまだぷりぷりしている。
「俺が何したって言うんだよ……」
さめざめと泣きながら校門を出ようとした夜明の視界に何者かが飛び込んでくる。それは銀だった。
「……」
銀髪の美少年が校舎を見上げている。その光景は一瞬、名画を連想させるほどに様になっていた。夜明と同じ銀の髪を持っている。しかし少年の方は夜明の髪に比べてダークな感じを放っていた。見た目から判断するに年齢は夜明と同じくらい。少年は夜明に気付くと、笑顔で話しかけてくる。
「やぁ、良い学校だね」
「そうでもないさ。どこにでもある、極々普通の学校だよ」
色々とぶっ飛んでいるがな、と夜明は肩を竦めて見せた。少年はクスクスと小さな笑い声を漏らす。
「色々とぶっ飛んでる、ね。その色々の中に君は含まれているのかい?」
「さぁてな。お前さんはどう思う? 『白い龍(バニシング・ドラゴン)』?」
「ルシファー、レヴィアタンの妹、それに聖魔剣。これだけでも十分ぶっ飛んでるといえるが、その中でも君は群を抜いているよ、『英雄と謳われた龍(ブレイヴ・ドラゴン)』」
無言で視線が交差し、やがて二人は申し合わせたように笑い始める。二人は互いに手を差し出し、がっちりと握手を交わした。
「英雄龍、月光夜明だ」
「俺はヴァーリ。現白龍皇だ」
お互いの身に宿った龍がそれぞれの存在を感じ取っているのか、二人の手は燃えるかと錯覚を覚えるほど熱くなっていた。
「んで、何が目的だ?」
わざわざ、俺に会うために来た訳じゃ無ぇだろ? という夜明の問いに白龍皇、ヴァーリはにやっと笑んで見せる。
「何、この間訪れた、学び舎をもう一度見てみたかっただけさ……月光夜明。君はこの世界で何番目に強いと思う?」
「はぁ、何だいきなり? そうさな……下から数えた方が早いのは確実だろうな」
夜明の返答にヴァーリは嬉しそうな表情を浮べた。
「いいね、冷静に自分の強さを判断できるのは強くなる者の証さ。いや、でも君の成長速度は文字通り化け物じみている。もしかしたら、一月もしない内に三桁くらいまでには行くかな?」
「……お前、何が言いたいんだよ?」
ヴァーリの真意を測りかね、夜明は怪訝な表情を浮べる。ヴァーリは笑みを引っ込め、真剣な表情を作って夜明を見据えた。
「この世界には強い者が多い。『紅髪の魔王(クリムゾン・サタン)』と呼ばれているサーゼクス・ルシファーですら、トップ10には入らない」
「ふぅん、魔王様がねぇ……やっぱトップは太陽か?」
あの圧倒的な存在感。彼女の本気を見たことはないが、放たれるオーラや余裕に満ちた所作。それが彼女が相当な強者であると物語っている。あぁ、『深紅の死神(スカーレット・デスサイズ)』のことか、とヴァーリは納得顔で頷いた後、首を横に振った。
「確かに彼女は強い。トップ10の上位には食い込んでいるだろうな…・・・だが違う、彼女は一位じゃない。既にいるんだよ、不動の存在が二人」
「誰だ?」
いずれ分かるさ、とヴァーリは軽く手を上げる。それから夜明の後ろへと視線を投げた。夜明が視線を追うと、そこにはリアスと太陽。それ以外のグレモリー眷属が面子を揃えていた。
「月光夜明は貴重な存在だ。大切に育てる事だ、リアス・グレモリー」
「どういうつもりかしら、白龍皇? 貴方が堕天使と繋がりがあるのなら、不必要な接触は避けてちょうだい」
ヴァーリへの敵意を隠そうともせず、リアスは不機嫌その物の表情で言い放つ。彼女の横では太陽が片手をバキボキとならしている。朱乃や小猫、祐斗とゼノヴィアも臨戦態勢だ。ただ一人、アーシアは反応に困って首を傾げている。
「『二天龍』、『白い龍(バニシング・ドラゴン)』と『赤い龍(ウェルシュ・ドラゴン)』と関わった者は碌な生き方をしていない……君はどうなるんだろうな、英雄龍?」
それだけ言って、ヴァーリは踵を返してこの場を後にしようとする。その後ろ姿に夜明はおい、と声を飛ばした。振り返ったヴァーリに夜明はとんでもない事を言う。
「ただ会って話すってだけじゃ味気ないだろ。どうだ、コーヒーくらい奢るぞ?」
夜明の提案にリアス達は目を剥いて驚愕を露にしていた。太陽は面白そうに夜明を見ている。一瞬、ヴァーリは驚いたような表情を浮べたが、僅かに口角を持ち上げて夜明の誘いを断った。
「丁重に辞退させてもらうよ。俺もやることが多いからさ」
じゃ、また近い内に。戦闘は勘弁だぞ。夜明と視線で会話を交わし、今度こそヴァーリは去っていった。彼が去って尚、リアス達の表情は険しいままだ。
「白龍皇ヴァーリ、か」
堕天使総督アザゼル。『白い龍(バニシング・ドラゴン)』ヴァーリ。サーゼクスの言うとおり、ここ駒王学園は様々な力を呼び寄せるうねりとなっているのだろう。
「これから大変だなぁ」
ポリポリと頭を掻きながら夜明はこれから訪れるであろう、嵐のような日常へと思いを馳せた。
「……」
自室に返ってきた夜明はベットに寝転び、無言で天井を見上げていた。考えることはやはり、昼間、駒王学園校門前で接触した白龍皇、ヴァーリのことだ。
「ブーステッド・ギア、ディヴァイン・ディヴァイング。そしてアンリミテッド・ブレイドか」
互いに対をなす存在、『白い龍(バニシング・ドラゴン)』と『赤い龍(ウェルシュ・ドラゴン)』。かの二体が封ぜられた神器(セイグリッド・ギア)を宿した者は戦う運命にある。そして英雄龍(ブレイヴ・ドラゴン)を封じた神器(セイグリッド・ギア)の所有者は両者の戦いが世界に影響を及ぼすようなら、介入して止めねばならない。
「二天の片割れと戦う、いや、出会う事すら、英雄龍である俺には必然なのかもしれないな……ブレイズハート。『白龍皇』と『英雄龍』が集まったってことは」
(うむ。赤龍帝も確実に駒王学園へとやって来るであろうな)
理屈などという言葉では説明できない、呪いとも呼ぶべき因果に引っ張られて。
「英雄龍は悪魔側に、白龍皇は堕天使側に。赤龍帝は天使側にいるのかもな」
だとすれば、見事な三竦みだ。ケタケタと夜明は冗談めかして笑う。どれ程お茶らけたように見せても、その胸にある想いは揺るぎない。
(この身はただ、部長と仲間達のために)
そのためなら、白龍皇だろうが赤龍帝だろうが、堕天使の頭領、天使の長だろうが関係なく粉砕する。決意を新たに夜明はベットから飛び起き、夕食の準備をするために台所へと向かった。