小説『いじめ』
作者:小紗(小紗の小説部屋)

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「美久!」
華璃が美久を呼ぶ。吏子は驚いた。
華璃は美久をいじめることをやめたんだろうか…?
「この紙を能野に見せてやりなさい」
華璃は言った。
吏子の背中に冷たいものが走る。
一昨日書いた、あの手紙だった。
「イチゴ‥…」
吏子は救いを求めるように美久を見た。
「美久はこの手紙を私に渡してくれたわ。あなたの裏切りを知らせてくれた。
本来のゴミはあなただったようね。こんなことをするだなんて、覚悟はできているでしょう。
自ら私たちが手を下すまでもないわ。男子たちに下げ渡すから、覚悟しときなさい!」
華璃は宣告し、疾風を呼んだ。
「下げ渡すのは美久ではなく能野になったわ」
短く疾風に伝えた。
吏子は茫然としてるしかなかった。
休み時間、吏子は美久のもとへ行った。

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