小説『いじめ』
作者:小紗(小紗の小説部屋)

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翌朝。
やはり変わらない朝。
華璃にとってだけ素晴らしい朝。
吏子には最低の朝になることなど、自身は知らなかった。
通学路に華璃はいなかった。
(男子たちとの話し合いかな‥‥?)
吏子はさして疑問も持たず登校した。
(イチゴの上靴、言われなかったからやらなくていいよ‥‥ね)
そして教室へ・・・。
教室へ入った吏子に冷たい視線が注がれた。
嫌な予感がした吏子は華璃のもとへ行った。

「すみません、華璃様。昨日の放課後と今日の朝、いることができず…」

吏子は言う。
華璃は冷たい目で吏子を見た。
視線の中には悲しみも混じっているようだった。

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