小説『夜天と勇気と決闘者』
作者:吉良飛鳥(自由気侭)

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 Side:はやて


 カイザーこと丸藤亮と、十代のデュエル。
 アカデミア最強と未来の最強候補の戦い、此れは見物や。
 翔君もお兄さんのデュエルをしっかり見とき?

 「り、了解っす!」

 「うん、良い返事や。」
 まぁ、其れは良いとして…何してんのやエフェ?

 『レイジングハート、せ〜っとあ〜っぷ!』
 「stand by ready.set up.」

 …はい?

 『魔法少女リリカルエフェ!リリカルマジカル頑張ります!』


 ( ゚д゚)←私
 (;゚д゚)←裕奈

 ………………

 「「何でやねん!!」」

 もうえぇわ、デュエルに集中しよ…











  遊戯王×リリカルなのは×ネギま  夜天と勇気と決闘者 GX15
 『デュエルの帝王学!』











 Side:十代


 アカデミア最強のデュエリストとのデュエル、ヤバイなワクワクしてきた!
 全力で行くぜカイザー!!
 「俺のターン!魔法カード『強欲で謙虚な壷』を発動。
  デッキの上からカードを3枚めくり、其の中の1枚を手札に加え残りはデッキに戻してシャッフルする。
  デッキの上からの3枚はエアーマン、融合、フレンドッグ。
  俺はエアーマンを手札に加え、『E・HERO エアーマン』を召喚!」
 E・HERO エアーマン:ATK1800


 エアーマンの効果で準備しとかないとな。
 「エアーマンが召喚に成功したとき、異なる2つの効果を選んで発動できる。
  1つ目はデッキから『HERO』1体を手札に加える効果、2つ目はエアーマン以外のHEROの数まで魔法、罠を破壊する効果。
  俺は手札に加える効果を選択し、デッキから『E・HERO レディ・オブ・ファイア』を手札に加えてターンエンド。」

 強欲で謙虚な壷を使ったターンは特殊召喚が出来ないからな。
 さぁ、如何来るカイザー!

 「俺のターン。相手フィールドにのみモンスターが存在する場合、手札の『サイバー・ドラゴン』を特殊召喚できる。」
 サイバー・ドラゴン:ATK2100


 「状況次第で行き成り強力なモンスターが出せるって事か!」

 「そう言うことだ。更に手札から魔法カード『サイバネティック・マジックファクト』を発動。
  このカードは、俺の場に『サイバー』と名の付く機械族モンスターが存在する場合に発動できる。
  デッキから魔法カードを2枚選択してゲームから除外し、発動から2回目の俺のスタンバイフェイズに除外したカードを手札に加える。」

 タイムラグはあっても欲しいカードを手札に加えられるのか。
 何の魔法を除外したんだ?

 「行くぞ十代!バトル、サイバー・ドラゴンでエアーマンを攻撃!『エヴォリューション・バースト』!」


 ――キィィィィィ…ドゴォォォン!!!


 「おわっ…!」
 十代:LP4000→3700


 流石に遠慮が無いぜ。
 でも、まだこんなもんじゃないはずだ…!

 「カードを1枚伏せてターンエンド。」

 今度はこっちから行くぜカイザー!
 「俺のターン!魔法カード『融合』!手札のバーストレディとレディ・オブ・ファイアを融合!
  融合召喚『E・HERO ヒート・ヴァルキリー』!」
 「はぁぁぁぁ!!」
 E・HERO ヒート・ヴァルキリー:ATK2000


 「ヒート・ヴァルキリーの攻撃力はフィールドの『HERO』1体に付き300ポイントアップする!」
 E・HERO ヒート・ヴァルキリー:ATK2000→2300


 此れでサイバー・ドラゴンを上回ったぜ!

 「成程、お得意の融合戦術か。全力で来い、十代!」

 「遠慮なく行くぜ!ヒート・ヴァルキリーでサイバー・ドラゴンに攻撃!『ヒート・ドライブ』!!」
 「はぁぁ…てぁぁぁ!!」


 ――ゴォォォォ!!


 「く…!」
 亮:LP4000→3800


 よし、通った!
 「ヒート・ヴァルキリーの効果発動!
  戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、相手に破壊したモンスターのレベル×200ポイントのダメージを与える!
  サイバー・ドラゴンのレベルは5、1000ポイントのダメージを受けてもらうぜ!」

 「そうは行かない。カウンタートラップ『ダメージ・ポラリライザー』。効果ダメージを無効にし、互いにカードを1枚ドローする。」


 無効にされたか…でも、やっぱり強ぇ!!
 「く〜〜〜!!最高だぜカイザー!やっぱりアンタは強え!楽しいデュエルだぜ!」

 「俺もだ。だが十代、お前はデュエルをするとき相手をリスペクトしているか?」

 リスペクト?…如何言う事だ?

 『相手に敬意を払ってるかって事だよ十代。』

 あ、そう言うことか。サンキュー、ユベル。
 「勿論だぜ!どんな相手だって、俺は何時も全力で戦うことで相手に敬意は払ってるぜ?
  全力でデュエルして、楽しんで、其れで勝てたら最高じゃないか!」

 「ふ、そうだな。」

 「カードを1枚伏せてターンエンド!」
 リスペクトか…でもやっぱりだ、カイザーは楽しんだ上で相手をリスペクトしてるぜ!
 翔、よく見とけよカイザーのデュエル!!

 「俺のターン。マジックカード『融合』!手札のサイバー・ドラゴン2体を融合!来い『サイバー・ツイン・ドラゴン』!!」
 「ギュオォォォォォ!!」
 サイバー・ツイン・ドラゴン:ATK2800


 融合!?
 カイザーも融合を使うのか!…ますます楽しくなってきたぜ!!
 攻撃力は2800…まだ大丈夫だ!

 「サイバー・ツイン・ドラゴンでヒート・ヴァルキリーを攻撃!『エヴォリューション・ツイン・バースト』!!」


 ――ドゴォォォン!!


 十代:LP3700→3200
 「おわぁぁ!!く、トラップ発動『ヒーロー・シグナル』!
  俺の場のモンスターが破壊された時デッキからレベル4以下の『E・HERO』を特殊召喚する!来い、『E・HERO スパークマン』!」
 E・HERO スパークマン:DEF1400


 「モンスターは途切れないか。だが、サイバー・ツインはバトルフェイズ中に2回攻撃が出来る!『エヴォリューション・ツイン・バースト』!」

 連続攻撃!!
 だが、其れは通さないぜ!!
 「手札から『E・HERO ガードマスター』の効果発動!手札からこのカードを捨てることで、このターン俺の場のE・HEROは戦闘では破壊されないぜ!」

 あぶね〜〜。喰らってたらやばかったぜ。

 「流石だな。カードを1枚伏せてターンエンド。」

 本気で全力だ…楽しんでるよなカイザー!
 こんなデュエル、楽しまなきゃ嘘だぜ!
 「俺のターン!マジックカード『融合』!フィールドのスパークマンと手札のエッジマン、ボルテックの3体を融合!」

 「3体融合か…」

 「へへ〜、行くぜ!融合召喚、現れろ『E・HERO プラズマ・デストロイヤー』!」
 「ウオォォォォォォ!!」
 E・HERO プラズマ・デストロイヤー:ATK3000


 「プラズマ・デストロイヤーの効果発動!
  融合召喚に成功したとき、元々の攻撃力がこのカードの攻撃力よりも低いモンスターを全て破壊する!」
 通るかこの効果?

 「融合に関しては矢張り君の方が凄いな十代。だが、トラップ発動『サイバネティック・ラミネートバリア』!
  発動ターンのみ、『サイバー』と名の付く機械族モンスターは、戦闘及びカード効果で破壊されない!」

 防がれたか…マジで隙が無い。
 でも攻撃は出来る!
 「プラズマ・デストロイヤーで、サイバー・ツインに攻撃!『プラズマ・ボルテッカー』!」

 「ラミネートバリアの効果でサイバー・ツインはこのターン破壊されない!」

 「だが、戦闘ダメージは受けてもらうぜ!」

 「く…」
 亮:LP3800→3600


 「カードを1枚伏せてターンエンド。」
 プラズマ・デストロイヤーの攻撃力は3000、伏せカードはヒーローバリア…次のターンは耐えられる!

 「俺のターン。このターン『サイバネティック・マジックファクト』によって除外したカード2枚が俺の手札に加わる。
  先ずはその1枚目、速攻魔法『融合解除』!この効果でサイバー・ツインを2体のサイバー・ドラゴンに分離する。」
 サイバー・ツイン・ドラゴン→サイバー・ドラゴン×2(ATK2100)


 其の効果があったか!1枚は融合解除…ならもう1枚は…?

 「更に『死者蘇生』を発動。墓地のサイバー・ドラゴンを蘇生する!」
 サイバー・ドラゴン:ATK2100


 3体のサイバー・ドラゴンだって!?
 …!そうか、除外したもう1枚のカードは…!


 「行くぞ十代!除外した2枚目のカードは此れだ。マジックカード『パワー・ボンド』!
  フィールドのサイバー・ドラゴン3体を強化融合!現れろ、サイバー流極意『サイバー・エンド・ドラゴン』!」
 「ゴガァァァァァアァァ!!」
 サイバー・エンド・ドラゴン:ATK4000


 「サイバー・エンド・ドラゴン…!すっげぇ…!!」

 「パワー・ボンドで償還された機械族の融合モンスターの攻撃力は倍になる。」
 サイバー・エンド・ドラゴン:ATK4000→8000


 パワー・ボンドの効果か。
 でも、このターンは凌げる!

 「俺はこのターン、まだモンスターを通常召喚していない。俺は『サイバー・ステルス』を召喚!」
 サイバー・ステルス:DEF2000


 「サイバー・ステルスは、サイバー・ドラゴン及び、サイバー・ドラゴンを素材にした融合モンスターに装備できる。
  そして、装備モンスターが攻撃宣言をしたとき、ダメージステップ終了まで相手は魔法、罠を発動できない!」

 「何だって!?」
 其処まで考えてたのかよ!?

 「行くぞ!サイバー・エンド・ドラゴンでプラズマ・デストロイヤー攻撃!『エターナル・エヴォリューション・バースト』!」


 ――ドガァァァァァァァァァァン!!!


 「うおわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
 十代:LP3200→0


 つ、強えぇ…!流石にカイザーの名は伊達じゃないぜ…!

 『おやおや、久々に派手に負けたね?』

 そう言うなよユベル。
 楽しいデュエルだったぜ?

 『分かってるさ、君の顔を見ればね。君の弟分にも伝わったんじゃないか?』

 多分な。
 「はぁ…負けちまった。でも…楽しかったぜカイザー!」

 「あぁ、俺も久しぶりに楽しいデュエルが出来た。礼を言うぞ十代。」

 へへ、どういたしまして…ってな。
 如何だ翔?








 ――――――








 Side:裕奈


 「強いね。」
 「強いですね。」
 「全力ね…」
 「帝王やからね。」

 いや、マジで強いねカイザー。
 機械族の爆発力を抜きにしても相当だよ、十代の戦術が尽く読まれてた。
 でも、負けたけど十代は楽しそう。

 当然だよね、あんなに強いデュエリストと全力出して戦えたんだもん。
 負けた悔しさは有ったって、楽しくなかったなんて事はないでしょ?
 十代は翔君に此れを見せたかったのかな?

 「多分な。ドナイや翔君、初めてお兄さんのデュエルをフルで見た感想は?」

 「…凄かったっす。でも、それ以上にアニキもお兄さんも楽しんでた?」

 うん、伝わってたよ十代、アンタが伝えたかった事♪
 「そうだよ。十代もカイザーもデュエルを楽しんでた。リスペクト云々以前にね。
  デュエルってさ、先ずは全力出して楽しことが一番なんじゃない?
  勝っても負けても楽しむ事が第一!楽しんで勝てたら…最高じゃん?」

 「其の通りだな。」


 !!!
 「カイザー!?」

 「お兄さん!!」

 何時の間に…

 「翔、如何やら俺は一番大切なことを言うのを忘れていたようだ。お前に渡した『パワー・ボンド』…。
  先ずは其れを使ってデュエルを楽しめるようになれ。そして、何時の日か相手をリスペクトするデュエルを出来るようになれ。」

 やっぱりね、カイザーも本当は翔君にデュエルを楽しむ心を教えたかったんだ。
 でも、周囲の評価のせいで、少しきつい言い方になっちゃって、それで翔君が変に気負っちゃったのね…

 「お兄さん…」

 「いや、違うな。パワー・ボンドに拘る必要は無い。翔、お前はお前のデュエルでデュエルを楽しめ。
  …制裁のタッグデュエル、お前がどんなデュエルをするか、楽しみにしているぞ。」

 カイザー…うん、やっぱし本物は違うね!
 アカデミア最強の座に居るだけの事はあるよ!
 「カイザー、翔君だけじゃないぜ!私等のデュエルもちゃんと見ててよ?」

 「せや。タッグデュエルやからな。誰が誰と組むかは決め取らんけど、最高のデュエルを見せたるわ!」

 「ふ…期待している。何時かまた、今度は裕奈、はやて、万丈目、君達とデュエルするのも楽しみにしているぞ。」

 おうよ〜〜!!…行っちゃった。
 やっべ、カイザーマジで格好良いんですけど、如何よ?

 「正に帝王の風格や。ふっふっふ、私等も負けてられへんな!!」

 「勿論!!先ずは制裁デュエルに勝利だっぜ!!」
 そうと決まれば特訓再会!!
 十代、まだ大丈夫?

 「全然平気だぜ!寧ろ今のデュエルの興奮がおさまらねぇ!マダマダデュエルしたい気分だぜ!!」

 「お〜〜、流石は十代!其の身体は無限のカードで出来てるんやな!!」

 「固有結界『無限の決闘』?うわっ否定できない。」
 結構マジっぽい感じがするし。

 「僕もやるっす!」

 お、翔君も乗り気だね?
 そいじゃあ、制裁デュエルに勝つ為に特訓しますか!!

 「「「お〜〜〜〜!!!」」」

 楽しむのは当然だけど、絶対負けないかんね!
 見てろよ白塗り!!













   To Be Continued… 






 *登場カード補足



 サイバー・ステルス
 レベル4   風属性
 機械族・ユニオン
 このカードは1ターンに1度自分フィールド上の「サイバー・ドラゴン」及び
 「サイバー・ドラゴン」を素材にした融合モンスターに装備、または装備状態を解除して特殊召喚できる。
 装備モンスターが攻撃宣言をした場合、ダメージステップ終了まで相手は魔法・罠カードを発動できない。
 (1体のモンスターが装備できるユニオンは1枚まで。
  装備モンスターが戦闘で破壊される場合、代わりにこのカードを破壊する。)
 ATK0    DEF2000




 サイバネティック・マジックファクト
 通常魔法
 自分フィールド上に「サイバー」と名の付く機械族モンスターが表側表示で存在する場合に発動できる。
 自分のデッキから魔法カード2枚を選択してゲームから除外する。
 発動後、2回目の自分のスタンバイフェイズに、除外したカードを手札に加える。



 サイバネティック・ラミネートバリア
 通常罠
 発動ターンのみ、自分フィールド上の「サイバー」と名の付く機械族モンスターは戦闘とカード効果では破壊されない。
 戦闘における戦闘ダメージは適用する。

-15-
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「遊戯王デュエルモンスターズGX」EDテーマ「Wake Up Your Heart」
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