小説『夜天と勇気と決闘者』
作者:吉良飛鳥(自由気侭)

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 Side:はやて


 え〜〜、どう言う訳か、私と裕奈、そして十代は校長室に呼び出されて此処に居ります〜。
 私等だけよのうて、準に三沢君、明日香ちゃんとカイザーも。

 自分で言うのも何やけど、偉い実力者ばかり集められたなぁ?
 何があるんやろ?


 「揃いましたね?今回君達に集まってもらったのは、君達のデュエリストとしての腕を見込んで頼みがあるのです。」


 頼み?
 校長先生自らが生徒に頼み事なんて、少々穏やかとちゃうな?


 「勘が良いですねはやてさん。その通り、少々穏やかとは言い難い自体が発生してしまったのです。」

 「厄介事…だよね?間違いなく。」

 「端的言えば。」


 厄介事か〜…まぁ、前世も含めてトンでも事態には馴れとるから今更何が起きてもおどろかへんけど。
 せやけど、ドナイな厄介事が起きたん?


 「其れを説明する前に、此れを見てもらったほうがいいでしょう。」


 ?何やこれ?
 箱に入った…なんかの部品?いや、鍵かなぁ?


 「えぇ、此れはある種の鍵。『七星門の鍵』と呼ばれるものです。」

 「七星門の鍵…」

 何や、怪しい匂いがプンプンやね。











  遊戯王×リリカルなのは×ネギま  夜天と勇気と決闘者 GX37
 『七つの星の門の鍵』










 「七星門の鍵…噂には聞いた事があるが実在していたとは…」


 カイザー、知ってるん?


 「あくまで噂レベルだが――このアカデミア島には強大な力を持つカードが封印されている。
  そのカードの封印をとくために必要なパーツとして『七星門の鍵』と呼ばれる物が有ると、な。」

 「強大な力を持つカード…」

 「おぉ、何か凄そうだな!!」


 確かに凄そうやね?
 しかも噂に上るいうんは、決して眉唾な出鱈目やない筈や。


 「『火の無いところに煙は立たない』って?」

 「せや。少なくとも、噂や都市伝説の類はその大元になった『何か』が有るはずやからな。」

 そうやろ、校長先生?


 「如何にも。このアカデミア島には確かに強大な力を持つ3枚のカードが封印されています。
  その3枚のカードは通称『三幻魔』と呼ばれるもので、あの『三幻神』に匹敵すると言われる力を持っているのです。」

 「なっ…神に匹敵する力だと!?」


 何やとんでもないモンやね?
 神に匹敵とは大きく出たなぁ?…そら誰でも驚くやろ。

 「まぁ、そないなカードがなしてこの島に封印されてとかは、この際聞かんでおくわ。
  …居るんやね?その『三幻魔』を付けねらう輩が。」

 「んで、そいつ等から『鍵』を護る為に集められたってこってすかこの面子は?」


 ナイスや裕奈。
 当たらずとも遠からずやろ?


 「お見事…物凄い洞察力ですね。
  はやてさんと裕奈さんの言うように、君達にはこの『七星門の鍵』鍵を護ってもらいたいのです。
  三幻魔を狙う刺客――闇のデュエリスト『セブンスターズ』から。」


 『セブンスターズ』…なんや中二全開な名前の上に闇のデュエリストと来たか…
 そないな連中の手に渡らんように、生徒に鍵護らせるのも如何かと思うけど…まぁ、理には適ってるな。

 名前の通りやったら相手さんは最低でも7人。
 そうなると、7つの鍵を一箇所に置いておくよりは分散した方が安全…
 更に『闇のデュエリスト』言う事は、少なくともデュエルで戦うことなるか…

 せやったら迷う事も無いわ。
 私はやるで?


 「とーぜん、裕奈ちゃんはそんな連中に屈しないってね♪」


 私と裕奈は即座に鍵を手に。


 「なんだか良く分らないけど、誰であろうと相手になるぜ!」

 「三幻魔…話を聞く限り解き放つ訳には行かないな。」


 十代と準も、


 「学園が脅威にさらされる危険性を無視は出来ないな。」


 カイザーも、


 「私もやるわ。」

 「あぁ、俺も。」


 で、明日香ちゃんと三沢君もや。
 全員、鍵の守護を決定やな。

 正直、この面子で負ける気は全くせぇへん。
 矢でも鉄砲でも何でも来い言う奴やで!


 「頼もしいですね……改めて、鍵の守護をお願いしますよ?」

 「「「「「「「はい!!!」」」」」」」


 さぁて…セブンスターズ、鬼が出るか蛇が出るか…








 ――――――








 Side:裕奈


 『しっかし、面倒な事になっちまったみてぇだな?』

 『けど、その『三幻魔』って言う、凄いカードを狙ってる闇のデュエリストは捨て置けないですよ。』


 だよねぇ〜。
 まぁ、誰が来ようが何が来ようがデュエルだったら負けねーけどさ。

 「で、どーよ朝倉?『三幻魔』について何か分った?」

 『うんにゃ、流石の私もコイツはお手上げだね〜。
  分ってんのは『トンでもなく強力なカードらしい』って事だけで、ペガサス会長が『何時作った』のかも不明。
  アカデミアが出来てから封印されたのか、封印されていた島にアカデミアが建てられたのかすら分んない。』


 おぉう、朝倉がお手上げとは相当じゃね?


 「和美ちゃんでもお手上げとはなぁ…なぁ、アインスは何か知らへん?」

 『申し訳ありません、私も『三幻魔』が如何なる存在かまでは…
  厳重な封印が施されているのか、その力を感じ取ることすら出来ないのです。』

 「そっかぁ…アインスも知らないとなるとホンマに最悪の場合にはぶっつけになりそやね。」

 「だね。つっても、まぁ私等が『セブンスターズ』とやらに鍵奪われなきゃ良いんでしょ?」

 だったら大丈夫じゃね?
 私とはやて、十代と準、明日香に三沢、其れにカイザーまでいるんだよ?
 全滅とかは先ずねーでしょ?


 「まぁ、そやろな。……せやけど裕奈。」

 「うん、分ってる。最悪の場合、使う事になるかもしれないよ『神』を…」

 あんまりも強いから今まで使ったことはねーんだけどね。
 でも、三幻魔の封印解除の阻止となると、使う必要が出てくるのかも…

 まぁ、そんな事態にはさせねーけどね。

 「ま、ウダウダ考えても仕方ねーでしょ?来たら来たで返り討ちにするだけっすよ!」

 「せやな。飛んで火にいる夏の虫って事を骨身に思い知らせたるわ!!」


 ですよね。
 デュエルで制圧してもきかねー奴はなのはに『O・HA・NA・SHI』してもらえば万事解決だからね。


 『うん、その時は任せて♪』

 『…あの、出来れば穏便に済ませましょう?』


 甘いぜ本屋ちゃん!
 悪虐外道に情け容赦は不用だぜ!


 「せやで本屋ちゃん!手段選ばん腐れ外道相手に、こっちかて手段選んだらアカン!
  正攻法で駄目やったら、こっちも正攻法の外の力で対抗せんとアカン事かてあるんやで!?」

 『そ、そんなこと言ったら見も蓋もないんじゃあ…』

 「お題目と綺麗事だけで一部隊の隊長は務まらへんのやで?」

 「流石はやて。其処に痺れる憧れるぅ!!」

 『そうだよのどかちゃん、お話聞いてもらうために全力全壊で一撃入れるんだよ?』

 『そ、其れは果てしなく間違ってる気がします〜〜!!』


 まぁ、諦めれ本屋ちゃんや♪



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・

 ・・・・・・

 ・・・



 「!!?」

 なにこの気配!?
 はやて!


 「もち、気付いたわ。ったく人様の安眠妨害しよってからに…!」

 「マッタクだよ!」

 流石に気付くか。
 起こすまでもないってね。

 「つーかこの気配って…」

 「間違いなく『闇の気配』や。早速現れたんかね…『セブンスターズ』…」


 わかんね。
 けど、そうだとしたら恐るべきマッハの行動力だね。

 何にしたって無視できねーでしょ?

 「行くよね?確認するまでもないと思うけど。」

 「勿論や!アインス!!」

 『既に場所は特定しました。島の中央にある火山の火口付近です。』


 流石はアインス!
 着替えも終わったし…行くぜ!


 「よっしゃ!!」


 さぁてっと…何が待ってかね〜?








 ――――――








 Side:はやて


 アインスの案内で、闇の気配の発生源までやってきたんやけど…


 「魔法カード『黒炎弾』!このターンの真紅眼の攻撃を封じる代わりに、お前に真紅眼の元々の攻撃力分のダメージを与える!」


 ――ドォォォン!!


 「うわぁぁぁぁ!!!」
 十代:LP4000→1600


 既に十代が、謎の相手とデュエルしとった。
 黒一色の出で立ちに、顔の上半分を覆う仮面…如何考えても一般人と違うな?
 けど、それより…

 「十代、大丈夫か!?」

 「イキナリ2400とかマジかっての…!」


 イキナリ良いの喰らったみたいやけど…


 「裕奈とはやて…へへ、大丈夫。此れくらいなんともないぜ…!」

 「言うても結構ダメージが…まさか『闇のゲーム』か!?」

 「みたいだな…ダメージがマジで来るぜ…!」


 『闇のデュエリスト』から予想はしてたけどホンマにそうだとは…

 オイコラ変な仮面、アンタはセブンスターズなんか!?


 「如何にも…我が名は『ダークネス』。七星門の鍵を欲するセブンスターズが1人だ。」

 「やっぱりかよ…!」

 「ふふふ…先ずはこの小僧を葬ってやる。
  その次はお前達だ、わざわざやられに来てくれたのだからな。」


 コイツ…!
 ふ、ほざけやアホンダラ。
 アンタが私等と戦う事はないで?
 このデュエルでアンタは十代に倒されるんやからな。
 そやろ、十代?


 「へへ、勿論だ!負ける気なんて毛頭無いぜ!!」


 そう言う訳や。
 断言したるで?アンタは十代には勝てへんてな。


 「吠えるか…其れも良かろう。ターンエンドだ。」

 「俺のターン!!」


 ライフでは大幅に負けてる。
 やけど十代やったら此れくらいはひっくり返すはずや。


 速攻で現れた第1の刺客。
 やったら、先ずは十代の勝利で景気づけといこか?


 セブンスターズとの最初のデュエルや…頼むで、十代!















   To Be Continued… 




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