小説『NARUTO〜複写眼を持ちし者〜』
作者:サムナ()

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第12話 レポートと砂隠れ



あの日の次の日、カカシ先生のライバルと言う先生が
カカシ先生と一緒にいたオレの前に現れた。
カカシ先生に勝負を挑んできて、カカシ先生は負けた方が勝った方の
部下を鍛えるように条件を出し、一楽ジャンボラーメン早食い勝負に
勝利して、おれはその先生、ガイ先生の後を着いて行った。

ガイ先生もカカシ先生と同じ様に担当上忍だったので部下の下忍たちを
紹介され、オレも自己紹介した。
その後、一緒に訓練をした後、模擬戦をやらせてもらった。

本来の目的は、下忍でNo1と言われる日向ネギの情報収集だったが、
そいつとおなじ班のロック○ンもかなり出来る奴だということが分かった。
ロック○ンの方と始めに模擬戦をやらせてもらえた。
攻撃が重かった。しかし、あきらかにおかしい、あのスピードで、あの威力は
ありえないはずだ。最初はチャクラをインパクト時に爆発させてるのかと思い、
複写眼で見て見たが、どうやら違うようだ。
多分だが、重りかなんかをつけてるんだと思う。
どれぐらい重いかわからないが、結構やっかいなやつだろう。

次にネギ。こいつは日向の分家だということがわかっていた。
当然、日向流を使う。あのおっさんに動きが似ていた。
手合わせしたが、あきらかに手を抜いていた。こっちが
戦力を探っている事を読まれたからだと思う。
というか、後で知った事だが、ネギとは昔、日向本家で会ったことがあると、
親父が言っていた。オレはすっかり忘れていた。すまん、ネギ。

最後はリンリンという女の子だった。
武具使いで辺りにクナイやら手裏剣やら色々まき散らしていた。
まあ、こっちはなんとでもなりそうだった。
あと片づけが大変そうだった。ばらまかなければいいのに思ったのは、内緒だ。

主な出来事はこんなとこだろう。

その後のオレは任務の前と後に、カカシ先生に
教えてもらった螺旋丸の修行していた。
おかげでこの一週間で完成まで1分近くかかっていたのが、
半分の30秒になった。
親父やカカシ先生の話だと、この螺旋丸を四代目は一瞬で出してたらしい。
片や30秒、片や一瞬この差はでかい。というか、実践だと天と地ほど違う。
なんとかもっと完成時間を縮めなくては。

複写眼はやり方がわかるが、そこから先は自身で技へと昇華させなければならない。
いわば、レシピを貰えるが、材料(チャクラ)と器具(性質変化)は自身で用意して
調理(形態変化)させて、完成した料理(技)となる。

螺旋丸は材料と調理だけで出来る料理である。
ただし、調理過程が複雑なのである。

小さい頃から親父に仕込まれていたおかげで調理方法はたたきこまれてある。
ゆえに調理時間は多少かかったが、螺旋丸を完成させることが出来た。


料理に例えたけど、ちょっと違うかな?

〜修行レポート-第1章-〜

「うーん。だめだなこれ。わかりずらいし、
 というか、なんでわざわざ料理に例えたのオレ?
 バカなの?死ぬの?いや、死ぬね!」

ユーリは任務の帰り道を歩きながらメモ帳を書いていた。

「なにやってるてばよ?ユーリ」

そう問いかけてきたナルトの顔はボコボコになっていた。

「なんだナルト?その顔はまるで任務でかっこつけようとして、
 失敗してボコボコになってしまったが、さいわい顔以外は無事で
 帰り道になんか書きこんでるチームメイトに
 何をしてるか訪ねたような顔をして」

「人の傷口に塩を塗りこまないでくれってばよ」

ナルトは肩落として落ち込んでいた。

「余計な事を考えながら、やるからだ。
 命の心配がない任務だからボコボコ程度で済んだけど、
 違う任務ならアウトだってことを自覚しとけ」

「フン、ほっとけてばよ」

「世話のかかるやつだ」

サスケのその言葉にナルトが反応し、騒ぎ始めてた。
サクラがナルトを止めに入る。
カカシはイチャイチャバイオレンスを読みながら歩いていると、
任務の報告書の提出があるといって消えた。
サクラはサスケと二人になろうとサスケを誘ったが一蹴されていた。
サスケはそのまま、路地に消えていった。

「んじゃ、オレも。じゃあな」

ユーリも同様に路地に消えていった。
ユーリが道を歩いていると、砂時計のマークが入った額当てを
した二人組とすれ違った。

「たしか、あれは・・・砂隠れの里かな?
 もうすぐ、中忍試験ってことか?それとも、ただの合同任務のたぐいかねえ」

そうひとり言をつぶやきながら、歩いていると後方の方で
騒いでいる声が聞こえてきた。

「もめ事か・・あんま野次馬ってのは、好きじゃないんだが、行ってみるか」

その騒いでいる場所へ着くと、さっきすれちがった砂隠れの片方が
木ノ葉丸の襟首をつかみ上げていた。
ナルトはそれを見て、殴りかかろうとしたが不自然に転倒した。
その様子をみて、ユーリが複写眼を発動するとナルトの足元に
チャクラ糸が絡みついているのが見えた。

「あれが噂に聞く傀儡師のチャクラ糸か・・・移動とか拘束するのに使えそうだな」

砂隠れの黒い奴が木ノ葉丸をつかんでいる手とは、別の手で拳を握りこんだ。

「試してみるか!」

ユーリの左手から、チャクラ糸を放出し、握りこんだ拳の腕に巻き付けた。
黒い奴は、殴ろう振りかぶり、腕を動かしたが最初に構えた位置から前には、
腕は動かなかった。

「なにっ!?」

黒い奴の叫びと同時に別方向から石が飛んできて、拳に当たった。

「くっ!」

黒い奴はその痛みで木ノ葉丸を離した。

「あれはサスケか?邪魔しちゃったかな?」

砂の二人組が石が飛んできた方向をみると、サスケが石を持って木の上にいた。
木ノ葉丸はそのうちにナルトたちの方向に逃げて行った。
サスケと黒い奴が一触即発の雰囲気になっていると、
サスケの背後の別の枝に二人の人影が現れた。

「カンクロウやめろ。里の面汚しめ・・」

「やれやれ、中忍試験か合同任務かどっちか知らんが、
 揉め事起こす時点でだめだろ」

片方は、枝に逆さまに足で張り付いていた。
なんといっても、両目の隈と背中に背負ったひょうたんが目に付いた。

もう片方は、枝の上に立っていた。
こちらは、ナルト達がよく知っているユーリであった。

ひょうたんを背負った奴は、カンクロウと呼んだ男に注意していた。
ユーリは瞬身の術で木ノ葉丸の元へ行くと、

「ユーリ兄ちゃん」

「木ノ葉丸。とりあえず、ぶつかったんなら、
 あのカンパチロウって人にちゃんとあやまらなきゃだめだろ。
 まあ、あっちもあれくらいで怒りすぎだと思うが、とりあえず、
 あやまることはしとけ」

「うん。わかったけど、ユーリ兄ちゃんみたく名前間違うのも失礼だぞコレ」

「ん?間違ってないだろ。ひょうたんの人がカンパチロウって言ってたろ?」

「ユーリ兄ちゃんの耳はくさってるんだなコレ」

「失敬な奴だな。くさってねえよ。というか、はやくあやまりなさい」

「ぶつかってごめんなさい。だコレ」

木ノ葉丸はあやまった。

「と、本人も反省してるんで、許してやってくれませんか?」

「いや、こちらこそすまなかった」

ユーリとひょうたんはお互いにこれで手打ちとした。

その後、金髪の砂隠れの女の子が中忍試験の説明をし始め、
ガアラとサスケとユーリが名乗り会った。

さすがにここでは、ユーリは空気を読んで、別の名前を名乗ることはしなかった。

その様子を音符のマークの付いた額当てをした三人が見ていたのだった。

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