小説『NARUTO〜複写眼を持ちし者〜』
作者:サムナ()

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第20話 トーナメントと修行




中忍3次試験予選は終了した。
ヒナタとリーがかなりやばい状態になっていた。
リーにいたっては、忍者としての再起不能とまで言われていた。

この二人は、相手が悪かった。
勝ち残った下忍たちの中でも、頭一つ飛びぬけた実力者だった。

ヒナタの相手はネジ、ヒナタの従兄にあたる日向の分家の人間で
日向宗家に恨みを持っている少年である。
日向始まって以来の天才といわれる実力は伊達ではなく、
ほぼノーダメージでヒナタをボこっていた。
ある意味では、どこぞの再来と共通点があるようだ。

リーの相手はガアラで、自動でガードする砂の盾を持つ少年だ。
こちらも砂隠れの天才と言われているらしい。
攻撃も防御も基本的に砂を使用する。
砂漠のガアラと言われているのは、おそらくそこから来ているのだろう。
リーは八門遁甲という肉体にかかっているリミッターを外していく術を
使用したため、自身の術による肉体損傷とガアラの砂による攻撃で
忍者として、再起不能になるほどケガを負ってしまった。

どこぞの少年と上忍曰く、

「あの術、オレたちが使ったら、
 最初の門開いた時点で、1週間病院行き決定、
 二の門で1カ月、三の門で死亡ってところですかね?先生」

「まあ、そんな所だろうな。あの術はある意味、その術に対する耐性自体が
 一種の才能みたいなもんだからな」

と会話が交わされていた。

全予選終了後、1カ月後の中忍3次試験本選の説明とトーナメントのくじ引きが
おこなわれた。

第1試合 リュウトユーリVSヒュウガネジ
第2試合 ガアラVSウチハサスケ

第3試合 カンクロウVSアブラメシノ
第4試合 テマリVSナラシカマル
第5試合 ドスキヌタVSウズマキナルト

明らかに片方のブロックが偏っていた。
四人とも、天才といわれる少年たちが固まっていた。
ランダムだから、こうなったのか、それとも、何かの思惑が
働いたのだろうか?

とにかく1ヶ月後、その答えが出るのかも知れない。
トーナメントの組み合わせも決まり、その場は、解散となった。


少年は街を歩いていた。

「修行期間か・・・・、どうすっかなあ?
 あの術を覚えることと、螺旋丸の時間の短縮。
 それと体術の強化、これぐらいしか、俺には思いつかない」

顎に手を当てながら、考えていた。

「つってもなあ、あの術はあれと人づてに聞いた話から再現するしかないもんなあ?
 うーん、カカシ先生に相談すれば、なんとかなるか?
 ガイ先生はリーのこともあって、それどころじゃないだろうし」

ユーリの視線の端に何かが映った。

「んっ!?あれって、追ってみるか」

ユーリはそれを追いかけはじめた。
それを追いかけていくと、温泉地についた。

「あー、ひょっとして、またなのか?」

「グヘヘヘヘッ」

いやらしい笑い声を出して、女風呂を覗いている白髪のオッサンがいた。

「やっぱり」

ユーリの予想は的中していた。また、覗きをしていた。

「エヘヘヘヘ」

「自来也様」

「んっ!?誰だ?わしを呼ぶのは?って、この前の流戸の小僧じゃないか」

「どうも、早速ですが、修行つけてください。自来也様」

「よし、よかろう・・って、言うとでも思ってるのかお主は?
 それにいつの間にわしの名前を・・・カカシか、ユウトに聞いたのう。
 いや、様をつけるのは、カカシか。
 帰れ帰れ、わしは今、取材でいそがしい」

自来也は手で追い払うようにしながら、ユーリに告げた。

「取材って、あの18禁小説ですか?」

「そうじゃ。よくしっとるのう。18禁だから、読めん筈だろ?」

「親父とカカシ先生が持ってましたよ。
 親父の方は、母さんに見つかってボこられて、埋められて、
 家の庭から、ゾンビの様にはいでてましたよ」

「尻に敷かれとるのう。ユウトのやつ。
 とにかく、取材じゃから、帰れ」

「わかりました。ちょっと待ってください。オレも切り札を切りますから」

「1〜2時間はいるかもしれんが、それ以降はわからんぞ」

「十分です。待っててくださいよ」

そういうと、ユーリは瞬身の術でどこかに消えていった。


〜30分後〜

再び、ユーリは温泉をおとずれた。

「良かった。まだいた」

「なんじゃ、ほんとに来たのか?
 切り札というのは、なにかのう」

「ふふふっふ、これを見てください」

ユーリは何かを取りだした。

「なんじゃ、それは?・・・・ま、まさか、それは!?」

自来也はそれがなにかを理解した瞬間に驚愕した。

「そうです。あなたと同じ三忍の最初で最後の写真集です」

「本人の許可を取らず、しかも全部でたしか、十数部しか発行されなかったという、
 噂では、当時の木ノ葉や火の国の上層部が
 所有していたといわれる幻の写真集じゃないか!?
 なぜここにある?」

「どうやら、うちの死んだ爺さんが持ってたらしいです。
 どうです。先生、これで中忍試験本選までの1ヶ月オレに修行をつけてください」

「ふふふっふ、小僧、お主もなかなか悪よのう」

「いえいえ、自来也様ほどではございませんよ。ふふふっふ」

とどこぞの悪代官と越後屋のようなやり取りをしながら、本を渡していた。

「よかろう。この蝦蟇仙人自来也がお主に修行をつけてやろう。
 まあ、これから取材しなければならんから、本格的な修行は明日からやろうかのう。
 明日、朝からここへこい。
 それとこれから先はわしを様づけではなく、先生と呼べ」

「はい。お願いします自来也先生」

その後、ユーリと自来也は別れた後、
しばらくして、ナルトとエビスがやってくるのであった。



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