小説『NARUTO〜複写眼を持ちし者〜』
作者:サムナ()

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第22話 二人の弟子とステップアップ





〜自来也Side in〜


-修行5日目-

あやつらの面倒を見始めて、すでに5日経過した。
ナルトは相変わらずおたまじゃくしを口寄せしている。
いくら、普段のチャクラを使いきってるとはいえ、アマガエルすら、
口寄せ出来んとは・・・・・。こいつ、才能ないのぅ。
一回、通常状態で口寄せさせてみるかのぅ。いや、だめだのう。
こやつのようなタイプは調子に乗るし。そもそも、修行の目的から、
ずれることになるから、逆効果だのう。

それに比べ、ユーリの方は、優秀だのぅ。
1日経過ごとにチャクラの練りこむ量を増やさせ、徐々に大きく強い蝦蟇が出る様に
チャクラの練りこみ量を覚えさせた。
四日目には、ガマケンさんまで、口寄せ出来たしのう。
まあ、さすがにでかいチャクラを一気に練りこんだせいで少しした後、気絶していたが・・・。
口寄せに関しては、もうほぼ教える事はないのう。
さすが、あのうちはマダラと肩を並べるほどの実力を
持っていたと言われる流戸の悪魔・・・の再来と言われることはあるのう。

もっとも、合体忍術など出した後のことなら、教えることはあるがのう。
まあそれは、まだ早いのう。こやつは、次に進んでも問題ないのう。
しかし、何を教えるべきかのう・・・・。うーむ?
本人に聞いてみるか?希望通りにやるかはわからんが。
とりあえず、模擬戦をしてみるかのう。それを見てわしが、アドバイスした方が
方針も決めやすいだろうし、自分でどの程度、理解してるかもわかるしのう。


「ユーリよ」

「なんですか?先生」

「とりあえず、お主は今日から別の修行をさせようと思うのだが、
 その前に現在の実力を見ておこうと思ってのう。
 ナルトの方は影分身に面倒を見させるとして・・・、
 模擬戦をやろうと思う、わしを殺す気でかかってこい」

「了解です」

わしは影分身の印を組んで分身した後に、
二人で周りに影響が出ない場所へと移動した。


〜自来也Side out〜


ユーリと自来也は対峙していた。

「それでは、行きます」

「来い!」

ユーリは手裏剣を投げつけると同時に煙玉を地面に投げた。
自来也は手裏剣をかわした。

「煙・・・いや、これは霧か・・・」

煙にまぎれ、濃い霧が発生していた。
ユーリが霧隠れの術を使っていた。
濃い霧により、相手の位置も判別不能になっていた。

手を合わせ、自来也は探知結界を張り、まもなく動いているユーリを探知し
接近し、ユーリの背後に現れた瞬間、地面から手が出てきて自来也の足首をつかんだ。

「なにっ!?」

自来也の前にいるユーリが振り返りと同時に右手の螺旋丸を自来也に向かいぶつけた。
激突した瞬間、片方の人影が吹き飛んできた。
吹っ飛ばされたのは、ユーリだった。
地面を転がり、木に激突して止まった。

「ゴフッ!ゲホゲホ」

ユーリは口から血を流しながら、木に寄りかかっていた。

「まさか、螺旋丸まで使えるとは思わなかったぞユーリよ」

自来也がユーリの目の前に立っていた。
ユーリは口から出た血をぬぐいながら、

「決まったと思ったんですけど、あの一瞬で同じ技で相殺・・いや、ここまで押し負けるとは、
 思わなかったです」

「まあ、おしかったのう。わしやミナトは螺旋丸を一瞬で作れるからのう。
 お主が押し負けたのは、まだまだ螺旋丸の圧縮率が甘いからだのう。
 手順は悪くなかったのう、霧隠れの術で、螺旋丸の作成の時間稼ぎと
 影分身を土中に隠し、確実に当てるための仕込み」

「あー先生、やっぱ限界みたいです。おねがいし・・ま・・す・・」

その言葉を最後にユーリは気絶した。

「やれやれ、運んでやるかのう。
 それにしても、螺旋丸か・・カカシのやつか、教えたのは?
 あまり、ダメージを与えるつもりはなかったんじゃが、
 あの状況ではああするしかなかったからのう」

そういうと、自来也はユーリを肩に担いだ。

「さきが楽しみな子だが、それゆえに危うくもあるのう。
 わしよりは、ミナトに近いタイプかのう?
 ナルトは完全にわしに近いタイプだろうのう」

そういいながら、自来也は肩にユーリを担いだまま、
ナルトが修行している場所へと向かっていった。

「そういえば、こやつの希望を聞くのを忘れてたのう。
 まあ、起きてから聞けば、いいかのう」



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