小説『NARUTO〜複写眼を持ちし者〜』
作者:サムナ()

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第4話 もう一つの出る杭とひいひいじいちゃん



「ふあっーあ、やっぱ遅刻かよ」

ユーリは大きな欠伸をしながら、言った。
今、ユーリはナルトたちと演習場にいた。

「オレ寝るから、先生来たら起こしてくれ」

「ちょっと!!なに寝ようとしてんのよ!」

「うるさいぞ。ウメ、昨日寝るの遅かったんだよ。
 ちょっと調べ物してたからさ」

「好きにすれば!!」

「zzz・・・」

「もう寝てるってばよ」

それから、1時間後、

「やー、諸君おはよう」

手を上げながら、カカシがやってきた。



「よしっ、12時に時間セット完了」

カカシは目覚まし時計を切り株の上に置いた。

「ここに鈴が二つある・・・、これを昼までに
 オレから奪い取ることが課題だ。
 もし、昼までに鈴を奪えなかった場合は飯抜きの上に
 あの丸太に縛り付けて目の前で弁当を食う所を見せてやる」

「「「(朝飯抜いてこいって、そう意味だったのか)」」」

お腹がなる音が三つ聞こえた。

「(こいつら、本当に朝飯抜いてきたのか?
 どの道、吐く時は入ってなくても吐くだろうに
 オレは食ってきたから、どうでもいいけど)」

カカシは鈴を二つ取り出し、見せた。

「鈴は一人一つでいい。2つしかないから、二人は丸太行きだ。
 つまりこの班は四人編成なので最低でも二人はアカデミーに
 戻ってもらう」



<以下、サスケを埋める所までほぼ原作通り進行しました>




カカシは石碑の方に向かって歩いていた。

「さて、もう一つの出る杭はどうくるかな?」


その時、カカシの体が地面に沈みこみ、地面から人影が飛び出してきて、
埋まっていたカカシの首がはねられた瞬間にカカシの体が消えた。

「なるほど、これが土遁・心中斬首の術の本来の使い方か」

さきほどまでカカシが埋まっていた場所のそばに
チャクラ刀を持ったユーリが立っていた。

「おいおい、影分身じゃなければ、死んでたぞ」

ユーリの背後から、声が聞こえてきた。
そこには、本を片手に持っているカカシがいた。

「ああ、それなら、大丈夫です。
 この眼で影分身と本体の違いがわかりますから。
 大体、あのコピー忍者カカシがこんな簡単に死ぬわけないじゃないですか」

そういったユーリの眼には五芒星が浮かんでいた。

「ほうっ、昨日はオレの情報を知らないと言ってたが、嘘だったんだな」

「いえ、昨日のあの時点では本当に知らなかったですよ。
 ちょーっと、火影様の所にいって、孫の木ノ葉丸くんとかくれんぼした時に、
 火影様の机の上に落ちてた紙をたまたま見てしまっただけです」

ユーリは二ヤッと笑っていた。

「たまたまって、しらじらしい奴だな。
 それにしても、この前のナルトの件といい、三代目の所はセキュリティに問題ありだな」

カカシは頭を押さえながら、つぶやいた。

「情報収集は忍びの基本だって、だれかがいってましたから。
 おかげで、なんでこの班が無理矢理、下忍を四人にしたのか納得出来ましたよ。
 まあ、一人、特に理由がないのがいますが・・」

「お前。その口ぶりだと、ナルトのこともどういうことか知ってそうだね」

「ナルトの中に何がいるかくらいなら知ってますけど、書物で読みましたけど、
 他のメジャーな里にも、一人はほぼ絶対いる存在らしいじゃないですか?」

「そうだ。知ってしまったことは仕方ない。特に言いふらしたりしなければ、問題はないが、
 ナルトのことをどう思う?」

「どうって、ただあほなことをするやつぐらいには思ってますが、
 それにしても本人はそのことを知ってるんですか?」

「ああ、先日ある事件が起きた時に、知ってしまったらしい」

「そうですか。まあ、ここまで話しましたけど、下忍になれなかったら、あまり意味のない会話ですね」

「そうだな。ところでそれはチャクラ刀か?」

「うちの倉庫から、取ってきたチャクラ刀です。」

「そうかい。オレの異名も流戸一族に着いてた方が自然なんだがな」

「忍術・幻術のコピーに関してはうちですけど、体術までそっちはコピー出来るじゃないですか?
 プラス色々便利な機能がついてますし、まあ、うちの一族の眼は移植しても、
 血継限界の眼としての機能が使えないですからね。
 多分ですけど、その辺の皮肉もあって、世間で劣化写輪眼って、
 いわれているんだと思いますよ」

「やりあう前に一つ聞きたいんだが、
 お前は世間から劣化写輪眼といわれて、うちはに恨みを持ったりしてないのか?」

「ないですね。第一、あっちは滅びる寸前ですよ。
 それに実際、どっちが有用かと言われれば、写輪眼でしょうし、
 基本的にうちが勝ってる所はコピーだけですしね。
(もっとも、この眼の本質はコピーじゃないですけどね)
 まあ、眼の性能の差が、戦闘力の決定的違いでない所を見せますよ」

「さすが、流戸の悪魔の再来と騒がれるだけあって、考えた方が子供じゃないね」

「ひいひいじいちゃんと顔も似ってるってのは良く言われます。
 それにサケスはリアルにハーレム作らないと夢の一族復興できないですよ。
 大変ですね。ちょっとうらやましいと思わない事もないです。って感じですかね?
 あと、その本、後で貸してくださいっと!!」

最後の言葉を言い切る前にユーリはカカシに手裏剣を投げつけた。

「おいおい、喋ってる途中で攻撃してくるとはねっと、
 それにこの本、R18指定だから、お前には貸せないぞ」

カカシは喋りながら手裏剣をクナイで弾き返してきた。

「上忍と下忍予定なんだから、これぐらいハンデですよ。というか、もっと欲しいぐらいです。
 下忍予定が一人で挑んでも普通、鈴は取れないですよ?」

ユーリはそれをしゃがんで避けた。

「そこまでわかって、なぜ一人で来た?」

「ナルトは話す前に飛び出してきましたし、サクラはサスケ探すのに夢中だし、
 サスケに至っては、協力するなんて論外だと思ってますよ。
 だとしたら、一度、痛い目に合わせなければ、協力するって発想は、
 出てこないんですよ。それに勝てない相手に殺されないで、
 こっちが殺すつもりで戦える機会はそうそうないですよ」

と喋りながら、地面がえぐれるほど、強く地面を蹴り、
カカシに近接戦闘を仕掛けた。

<ほぼサスケがカカシに仕掛けたのと同様の体術連携を繰り出した>

「おいおい、体術のコピーはできないんじゃなかったのか?」

「これはただ見た動きを似せただけですよ。
 できるレベルなら、特殊な体術じゃなければ、真似っこぐらい出来ますよ」

「ここからが違うってことか?」

「まあ、複写したから豪火球も使えない事はないですけど、それじゃ、つまらないでしょ」

と言いながら、背中から先ほど使用したチャクラ刀を取りだした。

「今度は自分の体術でってことかな?」

「まあ、そんなところです」

-4-
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