小説『NARUTO〜複写眼を持ちし者〜』
作者:サムナ()

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第6話 ターゲットと水たまり



ここは深い森の中、今オレ達は任務で
あるターゲットを追っている。

木の幹で自分の姿を隠し、ターゲットに気付かれない様に覗きこむ。

「目標との距離は?」

耳元の通信機から、カカシ先生の声が聞こえてきた。

「目測5メートルって、所かな」

オレはそう返答した。

通信機から、他の声も聞こえ来た。

「いつでもいけるってばよ」

「わたしも」

「俺もいいぜ」

「よし!やれ!」

オレたちは、タイミングを合わせ、ターゲットに飛びかかった。

「うりゃああああ」

ナルトが大声が響き渡った。

「!!」

ナルトがターゲットを捕獲した。

「捕まえたぁーーー!!」

「ニャーーーー!!」

ターゲット(猫)が叫びを上げた。

「よし。迷子ペット”トラ”捕獲任務終了」

〜ユーリSide out〜



<依頼受付所>



猫はおばさんに頬ずりされて、すごく嫌そうにしていた。
どうやらこのおばさんが、猫の飼い主で依頼主らしい。

「さて・・カカシ隊第7班の次の任務は・・・」




<原作とほぼ同様に進行>





<木ノ葉の里・外門前>

「ぶっ殺ーーーす!!」

ナルトは依頼人の爺さんに飛びかかろうとしていたが、
カカシがリュックを掴み、押さえていた。

「依頼人死んだら、任務失敗だぞ・・・、ナルト。
 いや、待てよ。死んでもばれなければ成功に出来るか?
 だめか、家族が依頼をしたことを知ってれば、アウトだな。
 ・・・・って、みんなどうした。オレの方を見て」

「そこまで考えてるアンタに引くわ」

「俺、静かにしってるてばよ。あと、オレはナルトだってばよ。
 あれ、ひょっとしてちゃんと名前をよんでくれたってばよ。」

「冗談だよな。オレは信じてるぞユーリ。
 悩みあるなら、聞いてやるぞ」

「わ、わ、わしを亡きものにする気か!?」

サクラは引き、ナルトはちょっと嬉しそうにしていて、カカシはやさしくなり、
タズナはうろたえていた。

そんな、ユーリの手には、<人心掌握術>というタイトルの本があった。
「ふむ、結構通用するのかな?」と小声でユーリはつぶやいた。

そのまま、しばらくの間、六人は波の国に向かって歩いていた。
サクラはカカシに波の国に忍者いるかどうか聞いて、
カカシはその答えと補足説明を加えて喋っていた。

その説明の最後の所で依頼人のタズナは、眼を伏せていた。
サスケはその様子に気づいた様だった。

ユーリはそれには気づかず、先にある水たまりを見ていた。
その眼には、五芒星の文様が浮かんでいた。

ユーリが眼から文様が消えた後に、カカシを見ると、
人さし指を口元と思われる所に当てていた。

そのまま、水たまりを通り過ぎて歩いていると、
水たまりから、二人の人影が音も立てずに現れ、
一人がジャンプして、腕の武器から出ている鎖(くさり)をカカシとユーリに
巻き付けた。

「やばっ!」

「なっ!」

ユーリとカカシが声を上げた。

その鎖はもう一人の人影と繋がっていて、巻き付けた鎖を
勢いよく互いに引くと、カカシとユーリの体がバラバラのパーツに分離した。

「キャーーー!!」

「カ・・・カカシ先生!ユーリ!!」

サクラとナルトが驚愕の表情で、叫んだ。

二人の人影はいつのまにか、ナルトの背後に移動していた。

「「三匹目」」

ナルトに鎖を巻きつけようとしていた。



〜ユーリSide in〜

俺は先生と一緒に、木の上からナルトたちに襲いかかる男たちを見ていた。

「あいつらって、霧隠れの下忍ですかね?」

「どうしてそう思う?」

「前者は額当てと水遁系の術だったからですけど、
 後者は動きですね。あれが隠してない実力なら、俺やサスケなら、
 問題なく対処出来ると思います。ナルトも多分いけるでしょう」

「ふむ、ほぼオレと同意見だな。
 一つ指摘したい点は、おそらく、あいつらは中忍だ」

「中忍?でも、オレやサスケで十分対応できるレベルですよ。
 あれは手加減してるってことですか?」

「いや、あれが全てだろうな。
 なにも単純な強さだけが、中忍の条件ではないのさ」

「あっ、サスケが動きますよ」

サスケはジャンプして、手裏剣を投げつけ、鎖をくい止めた後、
手裏剣のくさびとして、クナイを投げた。

「まあ、あいつなら、あれくらいできるだろうな」

「ナルトが思ってたより、動けてないですけど」

「そうだな。俺も予想外だった。初陣の緊張ってやつかね」

サスケは男たちに蹴りをくらわせたが、男たちは鎖が
つながっていた部分を外し、二手に分かれて襲いかかった。

「そろそろ限界だな。ユーリ、ナルトの方を頼む」

「了解」

〜ユーリSide out〜

二手に分かれた男たちは、片方は腕を掴まれ一本背負いで投げ飛ばされた後、
抑え込まれ、もう片方は、首を脇に抱えこまれじたばたしていた。

ユーリとカカシの二人の姿を確認した一同には、一人を除き、
安堵の表情が浮かんでいた。





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