小説『NARUTO〜複写眼を持ちし者〜』
作者:サムナ()

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第9話 木登りと食糧調達



〜ユーリSide in〜

オレは窓から外を眺めていた。
すると、先生が急に起きて悩み始めた後、喋りはじめた。

「お前たちに修行を課す」

カカシ先生がオレ達に告げた。
どうやら、さきほどまでの話をまとめると、ザブザが生きている可能性が
あるとのことだった。

カカシ先生が水牢の術に捕まった後、ザブザは水分身を二体出現させ、
片方はオレが戦い、もう片方はナルトとサスケがコンビネーションで
相手をする様に見せかけて、本体を狙い水牢の術を解かせた。
その後、先生が写輪眼の能力をフルに使い、ザブザにトドメを指す所で、
霧の暗部と思われるやつがザブザに千本を放ち、殺した・・と思っていたが、
状況から考えると暗部の奴は、ザブザのバックアップだった可能性が高いとの
ことだった。
オレ的には、複写した術が増えたので、万々歳だったのだが。

と余計なことを考えている内に話が進んでいた。

ナルチョがちいさな子供相手に切れていた。
木ノ葉丸と同じくらいかな?子供は二階にあがっていき、ナルセはそれを
追いかけて行ったが、すぐに複雑な表情をして戻ってきた。

あんなに小さくでも分けありって所かね?

〜ユーリSide out〜


松葉づえのカカシとナルト達は、森の中にきていた。

「では、これから修行を始める」

カカシはチャクラについて説明しようとしたが、めんどいので、
サクラに説明を任せた。
そして、サクラの説明が終わった。

「・・というわけだ」

「よくわかんねーけど、そんなの体で覚えればいーんだろ!」

「ナルトの言うとおりだ。現にオレ達は術を使えている」

「お前らの術はぶっちゃけ。だだの力任せもいいとこだぞ。
 ねえ、先生」

ユーリはカカシに問いかけた。

「そうだ。ユーリの言うとおりだ。お前らはまだチャクラを
 使いこなせていない」

「なにぃ!」

ナルトはその発言を聞き、叫んでいた。

「まあ、聞け。チャクラのコントロールは基本であり、奥義でもあるんだ。
 これが出来ない忍者は一部の例外を除けば、一生下忍のままだ」

カカシがきっぱりと告げた。

「それはこまるってばよ!」

ナルトはうろたえた。

「そんなあなたに朗報です。今なら、このチャクラコントロールが出来るように
 なる石が通常千両の所、今なら半額の5百両でお求めいただけます」

ユーリが石を持ちながら、答えた。
だがその石はどこにでもあるような石に見えた。
現にカカシとサクラは胡散臭そうな眼で見ていた。

「それ買ったてばよ!」

ナルトは手を上げて欲しがった。

「いえいえ、これだけではありません。
 今ならこの石を入れられる特性の巾着袋までついてきます。
 ちなみにこの巾着には、お好きな家紋をいれることが出来ます」

ユーリは巾着袋を石とは逆の手で持ち、見せた。

「こ、これはもう買う以外の選択肢がないってばよ!」

「!!」


その発言にナルトは興奮し、サスケがピクリと反応した。

「数量限定の商品となっておりますので、お早めにお買い求めください」

獲物が網にかかリ掛けていた。


「「買っ「はい!そこまで。そんな都合のいい石が存在するわけないだろが」」」

二人の声が発しきれる前にカカシが手を叩いて、大きな音を出してそれを止めた。

「ひどいな。先生、軽い冗談じゃないですか?」

「なんで疑問形なの?」

サクラの突っ込みが入った。

「話を戻すぞ、そのチャクラコントロールを覚えるのにぴったりな修行が
 あるんだ」

「なにそれ?」

「木登りだ」

「木登りーー!?」

「手を使わずにな。ユーリ出来るだろ?ゴー」

「ウィッス」

ユーリはすぐ印を組み、垂直に立っている木を足だけで
ゆっくりと昇り始めた。

「「「!」」」

「登ってる・・」

「足だけで・・」

三人はそれぞれ驚いてるようだった。
ユーリが順調に登っているのを見ながら、カカシがこの修行の目的ついて、
説明をし始めた。
ユーリは木の頂上まで行くと、手でチャクラによるブレーキを掛けながら、
滑り降りてきた。

降りきったと同時にカカシがナルト達の前にクナイを突き刺した。

「このクナイで自分が登った位置までのキズをつけろ。
 その印がどんどん先に行くようにしてみろ。
 まだお前らじゃ、歩いて登ることは、出来ないだろうから、走って勢いをつけてな」

ナルトは何かを叫んでいた。

「まあ、とりあえずやってみろ」

三人は印を組み、走って木登りを始めた。一人を除いて、
ナルトは一歩目でこけていた。
サスケは5,6歩目で木に弾かれた。チャクラを練りすぎた様だ。
サクラは切りの良い所まで昇り、太い枝の上に座っていた。

その後、カカシはナルトとサスケをあおっていた。

「先生。オレは?」

「お前は基本は出来ているみたいだから、とりあえず、タズナさん達の護衛だな。
 ザブザがしばらく動けないとはいえ、襲ってこないとも限らんしな」

「思うんすけど、ガトーの所を潰してくれば良くないですか?
 報酬を前払いしてなければ、それでザブザは襲ってこないでしょうし、
 もし前払いされてたとしても結果は同じだと思いますが」

「だめだな。もしあの仮面のやつがいて、実力が
 ザブザと同等かそれ以上だった場合、お前が死ぬ。
 もしかしたら、仮面の奴以外にも、手だれがいるかもしれないしな」

「まあ、確かにその可能性もありますけど。
 とりあえず、ガトーの所に偵察させましょうか?影分身ならやられても大丈夫でしょう」

「だめだ。ザブザ以外のてだれがいたら、こっちを襲ってくる可能性が高まる」

「わざわざ、藪をつつくなってことですか・・・」

「どうしても、何かしたいなら、ある程度回復したら、術を見せてやるから、
 複写して修行してろ」

「それって、すくなくとも、2,3日は護衛してろってことですよね」

「そうだ。暇なら釣りでもして、食糧調達してろ」


「そうですね。お世話になるんだし、飯の確保ぐらいしてきます」

そういうと、ユーリは森の奥に消えて行った。

「行動が早い奴だな」

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