小説『ローズヒップは事件の香り』
作者:狂ピエロ(カガク生活)

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「ありえない…あんたに負けるとか…ありえない…」
そんなことを繰り返している井原をよそ目に私じゃ思っている疑問を全て来井にぶつけた。
「ねぇ来井。あの空間は何?」
「あ、やっと普通に呼んでくれた。君も万年筆持ってるだろ?あれと同じ。ただ俺が持ってるのはタロットカード。他にも色々あるんだけど…今使ったのは「運命ノ輪」。あれは相手の嘘を破る…君のとほとんど一緒だね。ただ俺のは嘘の種類を分けることが出来る。悪魔は隠した嘘、隠者は勘違い、こんな感じ。だから最後のは知らないふりをしてたんだけど、本当はわざと吐いた嘘なんだろうね。」
「ふーん…なんとなくわかった。で、なんであんなに情報知ってたの?」
「俺が風船作ってたでしょ?あの時色々調べてたんだ。で泣いてる男の子がいたから…」
「あっそ。まぁいいわ。捜査をしましょう。ここの捜査…してもいいですよね?井原さん。」
「…勝手にしたらどう?」
彼女なりの承諾なのだろう。
しかし…何故あの場に居なかった来井が万年筆のことを…
まぁいいか。
私は捜査を開始した。

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