小説『ローズヒップは事件の香り』
作者:狂ピエロ(カガク生活)

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―夜烏ビルロビー 花茂芽―
私たちはビルのロビーへと向かった。
「あ、来井コーヒー買ってきて。」
「じゃあ俺コーラで。」
「え?なんで俺が…」
「来井、ダッシュ。」
「…はい」
とうとう観念したか。来井は自販機へと走り出した。
「…で、正治。あんた今回の事件についてどう思う?」
「俺?俺は…確証はないんだけど春さんは犯人じゃないと思うな。なんとなく…なんだけど…」
「…そう。」
そこまで話し終えたところで来井が戻ってきた。
「はい、どうぞ。」
「あ、ありがと。」
「サンキュー。」
私たちは適当に礼をいった。そうだ、今のうちに力のことについて聞いておこうか…
「ねぇ来井、私たちの持ってる力のことなんだけど…」
「ああ、力のこと?この力はあるきっかけから生まれるんだ。まわりから離れたい、まわりが信じられない…そう思った時に霊がとりついてこの力ができるんだ。君のは結構強いやつだからあんまりむやみやたらに使っちゃだめだよ?せめて犯人くらいにしておいてあげてね。」
「私思ったんだけど、ジャームが最近でてきてないなぁ…って。」
「たぶん封印されてるからじゃない?空間の中なら自由に話ができる思うけど。」
「そう…ありがと。ていうかこの小説推理小説なの?SFなの?」
「こらこらwそういうことを言うもんじゃないよw」
まぁ痴話話もこれくらいにしておこうか。
「…そう。で、今回の事件、あんたはどう思う?」
「俺は…おぼろげにならわかったかも知れない…確証はないんだけどねw」
「話してもらえる?」
「OKw」
そういうとあいつは私に推理を聞かせてくれた。

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