小説『これはゾンビですか?−はい、夜の王物語です!』
作者:音無()

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【 第1話 】



「はぁっっ!」

目を覚ますと俺は360°真っ白な部屋に来ていた。

「ここは・・・・・・」

俺はさっき死んだはずじゃ・・・・・・

俺は服を脱ぎ捨て撃たれたはずの腹部を見る。

服には血が付いているのだが、撃たれた後は1つもなかった。

「死んだんじゃなかったのかぁ!」

俺はホッとする。

ってか何でこんな場所に来てるんだ?

俺の頭の中=能でそんな疑問が出てくる。

俺は服を着直す。

するとそこには、さっきまではなかったはずの手紙が置いてあった。

「黒鉄龍輝君へ

  扉の向こうには君を待っている精霊がいる
  君が白の扉に行くか黒の扉に行くかは、
  君次第だ!だが、覚えて置いてくれ!
  君は1回死んでいる。それに、選ぶ扉に
  よって君の人生は全く違うようになる。
  まあ。よく考えたまえ!
             
                 神&amp;魔王 より」

「・・・・・・・・・・・・」

言葉がでない。

神と魔王?そんなのがいるのかよ!

てか、神と魔王って仲がよかったか?

そんな疑問が出てくる。

俺って疑問ばっかしだな!

とにかく俺は1回死んでいるようだ!

それにこの部屋には白と黒の扉がある。

さっきから疑問に持っていたが手紙を読んで何となく理解した。

簡単に言えば、この真っ白な空間?にある白と黒の扉のどちらかには俺の2度目の人生があるかもしれないと言うことだ!

「行くしかないか!」

俺は扉に近づいていくが、やっぱり迷ってしまう。

もし間違った扉を選んでしまったらそのまま死んでしまうかもしれないんだから。

俺は良く考える。

数分考えた結果は黒の扉だ!

最初は白の扉にしようとしたが何か嫌な予感がしたから黒を選んだ訳ではなく自分の名前から黒鉄の黒から決めた!

こういう時こそ自分の名前を信じてみるしかない!

俺は黒の扉を開けた。

「うわっ!!」

黒の扉を開けた瞬間眩しい光が俺を包んでいく。

「やっぱりダメだったのかなぁ!?この光は天国へのいき道なのかもしれない。さあ。天使さん連れて行くなら連れて行ってくれ!」

俺は光が包んでいくに連れて意識が遠くなっていった。




目を覚ますと次は黒い空間?にきていた。

「何なんだよ!」

俺は真っ直ぐ歩き続ける。

「いてっ!」

頭がぶつかったと同時にまた扉を見つけてしまった。

「迷う必要はもうないよな!」

俺はそのまま扉を開ける。

『パンッ!』

そこには、老人がいた。

「よくぞ来た!黒鉄龍輝よ!わしは来ると信じておったぞ!」

「はぁ!?おっさん誰だよ?」

「わしか?わしはだ・・・・・・・・・・・・」

「寝るんじゃね〜よおっさん!」

俺は右手でおっさんを叩いたはずだったのだが俺の右手はおっさんの体を通り抜けていく。

「何でだ?」

おっさんは急に起き説明する。

「わしはもう死んでおる。まあ。幽霊じゃ幽霊!」

そう言っておっさんは1人で笑いはじめる。

「おっさん!俺は戻れるのか!?」

「あぁ。戻れるぞ龍輝よ!あそこに行き精霊と契約すればだがな!」

おっさんが指を指した方向にはまた、扉があった。

おっさんが言うにはあそこに精霊がたくさんいるそうだ。

「契約?契約ってなんだよおっさん!」

おっさんがいる方を見るとおっさんはそこにはいなかった。

「何だったんだよ!あのおっさん!」

とにかく俺は扉に近づく。

俺は思い切って扉を開けた。





そこにはおっさんが言った通りたくさんの精霊がいた。

『あんたあたしと契約しよ!』と言って来る精霊がたくさんいるが、ここだけは譲れないぞ!

だってそいつと第2の人生を過ごす?のだから。

俺はキョロキョロしながら前へ進む。

「何の契約をすればいいんだ?」

1人ごとを言いながらどんどん奥へ進んで行く。

精霊達は俺が見た限りでは、だいたいは2〜8人で集まっていたのだが、俺が奥へ行って見たのは1人でいる精霊だった。

俺はその精霊に近づいていく。

「俺と契約しないか?」

「・・・・・・・・・」

えっ無視ですか?

精霊さん!俺は君のため・・・・・・1人ぼっちにさせないために声をかけたのに。

俺は諦めまた違う精霊を捜そうと奥へ進もうとした時だ。

「これ以上奥へ行ったらあんた死んじゃうよ!」

?どこから聞こえたんだ?

俺は進む足を止めキョロキョロと周りを見るが、誰もいない。

「ここだよ!黒鉄龍輝」

俺は上を見る。

そこにいたのはさっき俺が声をかけた精霊だった。

「わっっ!」

俺は驚きこけてしまう。

「あんたおもしろいわね!」

精霊はクスクスと笑いながら言ってくる。

「精霊さん?俺と契約しないか?」

「あたしは精霊さんじゃない!・・・・・・ミラージュって名前があるの!」

「ごめんごめん!ミラージュさん」

「さんもいらない!」

この会話ならミラージュは契約してくれるみたいだな。

俺はやっとあの世界に戻れるんだな!

「ところでミラージュ!契約って何なんだ?」

「あんた契約も知らないのにここまで来たの?」

「すみません・・・・・・」

「まあいいわ。教えてあげる契約が何なのか!」




そして数分がたった。

「要するに記憶を引換に精霊が持つ力と魔力が同じ分、貰えるんだな?」

「それとね。ちょっとした任務があるからそれをしないとダメだけどね!」

まあ。だいたいは理解さしたつもりだ!

「ミラージュ?お前の力って何なんだ?」

「不死身(ゾンビ)の力よ!驚いた?」

不死身の力かぁ〜。

よし気に入った。

「俺はお前に会えて嬉しいよミラージュ!」

「わっ私は別に嬉しくないけど!あんたなら契約してあげてもいいかな」

契約してくれるならいっか。

「じゃー始めるね!まずは記憶を消してそれから私が力と魔力をあげるから」

「任したぞミラージュ!」

そう言って俺は目を閉じた。





ミラージュは俺の頭に手を置き呪文を唱える『エマシテレス ワモカ モニナ モメユ モンヤ』

これで記憶はすべて消したはず。

後はあたしと同じ力と魔力をあげれば成功だ!

まずは不死身の力をミラージュは龍輝の体を傷つけたくなかったが血が少し出てくるくらいの浅い傷をつけミラージュはそこに手を置き不思議な言葉を言った。

「やったよ龍輝!成功したよ!次は魔力をあげるね!」

ミラージュは魔力の球を作り上げる。

「私の魔力は他の精霊より魔力値が高いけど大丈夫かな?」

そう考えながら魔力の球を龍輝の体に近づけていく。

すると龍輝の体は魔力をドンドン吸っていく。

「えっ!ウソだ!」

龍輝は魔力を吸い続ける。

「キャーー!」

ついに龍輝は私の魔力を吸い始めた。

「だっダメだって!」

ものすごいスピードで魔力を吸っていく。

こっこんなのありえない。

精霊の魔力までを吸うなんて!





「ふぅ〜〜」

終わった時には、私の魔力は半分以下になっていた。

「となかく成功かな?」

後は元の世界に移動するだけだ。

「じゃー行くよ龍輝!」

ミラージュと龍輝は元の世界に移動するのだった。

-3-
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