小説『これはゾンビですか?−はい、夜の王物語です!』
作者:音無()

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        【 第2話 】




「こっここは…………」

何で俺はベットで寝てるんだ?

俺はさっきまで…………?

どこにいたんだ?

「起きたんだね龍輝!もう3日も寝てたんだから!心配したんだよ」

「おはよミラージュ!」

「おはよう龍輝!」

ミラージュの事は覚えているのに……なんでなんだ?

「ミラージュ!俺達はさっきどこにいたんだ?」

「さっきからここにいたよ!?ここが暗かっただけ」

ミラージュはウソをつく。

そうこれは知られてはいけない!……ような気がしたからだ!

「ところで龍輝!これからの注意を言うから覚えておいてね!」

「おっおう」




「…………」

うっ……まったく分からん。

ミラージュから数分の注意事項を言われたがまったく分からない。

唯一わかったことは、昼(日が昇っているとき)はゾンビだから危険だということ。

後は、この世界で俺は『夜の王』と言うかっこいい名前があるらしい。

ごくわずかしか知らないらしいが『夜の王』とは、名乗らない方が良いらしい。

「まあ。だいたいはわかった……ような」

「だいたいわかっているなら大丈夫よ!」

あっそれとミラージュが俺に魔力を与える時に俺がそれ以上取ってしまったこと。

それとこの世界にはもう一人ゾンビの力を持っている奴がいるそうだ。

まあ。気にすることはないよな。

「ミラージュ!腹減ったか?」

「うん!だって3日も食べてないもん」

3日も!!そうか俺をずっと看病してくれていたんだな。

「なっなんで泣いているのよ!」

「気にしないでくれ!嬉しいんだよ」

「えっ……嬉しい?何で?」

「だって俺の事を看病していてくれたんだろ?」

「えっ……何言ってるの?」

まさか違うのか?

じゃー俺の涙は何だったんだよ!

「食べてないんだよな3日も?」

「そうだけど……」

「じゃー看病していてくれたんじゃ?まあ。病気ではないけどよ」

「だから何を言ってるの?私はただ……」

「ただ何だ?」

聞いたらダメだったのかな?

ミラージュが泣き始める。

「料理が出来ないの!」

「えっ……!?」

「だ・か・ら、料理が出来ないの!!悪い?」

そうだったのか!

それは本当に悪かった。

「悪くないって!今から俺が作ってやるからたくさん食べよう?」

「本当にたくさん?ウソはついてない?」

「ウソなんてついてどうするんだよ!?」

「早く作って龍輝!」

「任しとけ!」




そういえば女の子に料理をするのは初めてかもな!

思い出そうとするがまったく思い出せない。

そんなこと考えてもしょうがないか!

俺はさっきスーパーに行って肉♪肉♪鳥♪肉♪エビ♪卵♪などを買ってきたのだが、何を作ろう?なんて考えずに買ってきてしまった。

何で肉が多いか?それは聞かないでほしい。

「ねー龍輝まだ?」

「そう焦るなって!」

「だってもうお腹ペコペコだよ」

「それは俺も一緒だって」

などと会話をしながら夕食はカレーにすることにした。

鍋を持っていき油を少量入れて、牛肉→玉ねぎ→ジャガイモと言う感じで炒めていく。

にんじんなどは当然のごとく入っている。

水を入れて15分くらい煮てジャガイモに串がとうればみなさんお待ちかね!

カレーのルーの登場!

ルーを溶いたら完成『ビーフカレー』の出来上がり!

「出来たぞ!」




その頃ミラージュはこんなことを考えていた。

『ウソなんてついてどうするんだよ!?』

その言葉はさっきウソをついてしまったミラージュにはきつかった。

ウソをついたことはそんなにない。

あったとしても昔いた友達に冗談のウソを言っていた感じくらいだ。

このウソはいいんだよね!?

だって私は龍輝を困らせないように……

「出来たぞ!」

ミラージュは考えるのをやめるのだった。




「おいしいかミラージュ?」

「うん!とってもおいしいよ龍輝!」

ミラージュは笑顔で言ってくれる。

『おいしい』と言ってもらえるだけで幸せだよ俺は。

「それはよかった」

「これからもたくさん作ってよね!龍輝が作るのは何でもおいしい気がするし!」

そんなこと言われるとなー。

俺は困っちゃうなー。

よし!ミラージュのためにも料理のレシピを覚えるか!

……ん?

これからのお金はどうするんだ?

「ミラージュ?お金はどうするんだ?バイトすればいいのか?」

「お金の事は心配しなくていいよ!魔王さんが出してくれてるから!」

そういえばそんな人がいたな!

心配しなくていいなら、まあ。いいか!

俺はミラージュの食べ終わった食器をキッチンに持っていき洗う。

「まだ、食べたかったのにー」

「太るのはいやだろ!」

明日はミラージュと散歩でも行くか!

そんなことを考えながら食器を洗うのだった。

-4-
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