小説『これはゾンビですか?−はい、夜の王物語です!』
作者:音無()

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              【 第4話 】



「いらっしゃいませぇ」

今日もこのコンビニでアルバイト中である俺、黒鉄龍輝はアルバイトをやってからやっと1か月がたつ。

それと今日がバイト代が手に入る日なのだ。

これでやっとミラージュに服を作ってやれる。

家庭科は以外に好きなのだ。

おっと、仕事中だった。

中・高生くらいのやつが1.5&#8467;の飲み物を買おうとして俺のレジに来た。

「1点で298円でございます」

1000円札を出してくる。

出たよこれ、めんどくさいんだよ。

えーとこれをこうしたら出来るのだったかな?

「おつりの702円でございます」

少年は「レシートはいりません」といい店を出て行った。

「ありがとうございました」

俺は思う。

なんで店員がレシートを捨てなければならないのか。

自分で捨ててくれてもいいじゃないか、外にゴミ箱があるのだから。

まあ。こんなことを言ってもしょうがないか。

なんかこれが口癖になってきているような気がする。

「龍輝君もうあがってもいいよ」

時間を見ると交代の時間だった。

「はーい」

着替えが置いてあるロッカーまで行き、着替える。

「おつかれさまでした」

ん?何かを忘れているような。

「龍輝君これ今月のバイト代。君はよく働いてくれるよ!店長は嬉しくて嬉しくて……」

今日俺は知ってしまった。

店長が涙もろいということを。

「これからもよろしくお願いします」

そういって俺はコンビニを後にした。




よーしここならいい生地があるに違いない。

そう俺はミラージュの服を作るために生地を選びにこのデパートにやってきた。

うーん。何色がミラージュに合うのかな?

こんなに悩んでいると時間がどんどん過ぎて行ってしまう。

「緑は合わなさそうだしなぁ〜」

思わず口に出してしまう。

「お客様、何をお探しでしょうか?」

あ〜もう、こうなればあれを使うしかない。

「この店のおすすめはどれですか?」

これが一番手っ取り早い。

店員は取りに行ってくれている。

一つじゃ俺が満足しないから後は……

ピンクと赤と白でいいかな?

俺が違う色を探し終わったと同時に店員が持ってきてくれる。

「こちらがこの店のおすすめになります」

店員が持ってきたのは、水色に白の水玉模様が入った生地だった。

「ありがとう」

俺は店員から生地を受け取り、さっき選んだ生地をもってレジに向かう。

「こちら4点で10000円でございます」

何!

値段を見ていなかった俺は当然驚く。

ミラージュのためだいいんだこれくらいの出費。

俺は今日もらったバイト代の入った封筒から10000円を支払う。

「こちら10000円以上お買い上げなので」

割引クーポンとポイントカードをもらい店をでた。

「ありがとうございました」

当然レシートももらった。

後で公園のゴミ箱にでも捨てておくか。

そんなことを考えながら前を歩いていた。

いてっ!誰かとぶつかってしまったみたいだ。

「すみません……」

「こちらこそ……」

『もしかして、アユムさんですか/龍輝さんですか?』

こないだ墓場で知り合ったばかりの歩さんがそこにいた。

「お久しぶりです。すみません前を見てなくて」

「謝らないでくださいよ」

アユムが「フードコートで話をしませんか?」と聞いてきたので断るわけにはいかず「はい」と答える。

おしゃべりをしながらフードコートに向かっていると「やっと見つけましたよこのクソ虫」もしかして俺のことを言ってるのかと思い後ろへ振り替えるとそこにはモデルをしているのではないかというくらいのスタイルがいい美少女が立っていた。

「先に帰っていてくれないかセラ」

俺の横からの声、もしかしてアユムさんの彼女なのか?と思った俺はアユムの耳元で聞く。

答えはそうではなかった。

よく見るとその後ろにも2人かわいい美少女がいた。

なんなんだこの人たちは。

『晩御飯 早く 食べたい』

と鎧を着た美少女がメモ帳に書いてアユムさんに見せていた。

俺もそれを見て時間を確かめる。

もう18時30分を回っていた。

「アユムさんいいですよ」

アユムさんは帰った方がよさそうだったからと思い今日はもう断る?みたいなことを言う。

「ごめんな龍輝……そうそう俺のことはアユムでいいから」

「バイバイ、アユム」

「おう!またな龍輝」

こうやって俺はアユムと別れデパートを出た。



「ただいまぁ」

「おかえり龍輝!今日は遅かったね」

「ああ。バイトで遅くなっちゃった」

少し嘘をつく。

「すぐに晩飯作るからまってな」

「うん!」

そうやって俺はカバンを部屋に置いてから晩飯を作るためキッチンに行く。

「ミラージュは何が食べたい?」

「えーとえーと、オムライスが食べたいなぁ〜」

「わかったよ、俺に任しとけ」

こうやって最近はミラージュが食べたいものを作ってやることにしてる。

俺はミラージュが喜んでくれるならそれだけでいいからな。

作った料理をおいしそうに食べているミラージュはとてもかわいいんだからな。

そうこう言っている間にもうすぐで出来上がる。

「取りにこないこは晩飯抜きだからな」

こういうとミラージュはすぐに取りに来る。

俺も自分の分を持ち、テーブルに置き椅子に座る。

「どうだった今日は?」

「えーとちょこちょこ反応があったよ」

「どこらへんかわかるか?」

ミラージュには魔装少女がいた場所を探してもらっている。

最近は2人くらいの魔力を奪ったかな?

奪った魔力は魔王様に渡している。

それがこの世界での今の俺の使命なのだから。

「1か所だけならわかったよ」

「それはどこなんだ?」

「えーとデパートだよ!」

『ブー』飲んでいたお茶を少し噴いてしまった。

「じゃー明日はその辺に行ってみるか」

「うん!デパートでアイス買ってよ龍輝」

「それはその時しだいだよミラージュ」

こうして食事も終わると風呂に入って寝るだけだ。

「ミラージュ先に入ってこい」

「わかった」

さてと俺は服作りの準備でもしようかな?

俺は納戸からミシンを取り出し糸の確認と動くかの確認をする。

「何とかできそうだな」

「何ができるの?」

「それはだな……」

振り向くとミラージュが後ろにいた。

「ねーねー何ができるの?」

「それは明日のお楽しみだよ」

「お楽しみ?やった〜」

なんとかばれずに済んだこれで明日ミラージュが寝ている横に服を置いておけば完璧だ。

「明日は朝から外に行くから早く寝ろ!」

「うん!早く寝てお楽しみ待つ!」

「おお。楽しみにしとけ」

「お休みなさい龍輝」

「お休みミラージュ」

ミラージュは自分の部屋に戻っていった。

「さあ。やってやろうじゃねーか!」

こうして俺は、ミラージュのための服を作り始めるのだった。

-6-
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