小説『これはゾンビですか?−はい、夜の王物語です!』
作者:音無()

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【 第6話 】




〜アユムside〜


「もっと強くならないとな!」

龍輝と闘ってわかったことがことがあった。

というより龍輝に教えてもった。

と言った方がいいだろうな。

でも、ゾンビの俺と力が同じとは……

それよりも上かもしれない。

ユーやハルナ・セラを守ってあげられる力をつけないとな。

そんなことを考えながら墓場に座りコーヒーを飲んでいた。

「相川さん、お久しぶりですね」

俺の後ろを振り向く。

「なんでお前がここにいるんだよ!……京子ちゃん」

「いいじゃないですか!私がどこにいたって……ダメなんですか?」

京子ちゃんは前かがみになって言ってくる。

ダメだ、見てはいけない……あの谷間を。

「なにが狙いなんだ!?」

これは何かを狙っているに違いない。

俺の心がそう言ってるんだ。

「別に何にもありませんが、じゃーここで宣言しときます」

京子ちゃんは笑顔で言ってくる。

これでも怒った京子ちゃんはとてつもなく怖い。

「私は近いうちにもう一度、あなた達を倒しに来ます」

そう、俺達は一度、京子ちゃんと闘っったことがある。

その時は、ユーの力があったからこそ勝てたものだった。

今度は俺だけで倒さないといけないな。

「また、やられたいのか?」

調子にのって言ってみる。

「今度は私も助っ人を呼ぶので……」

今の発言で考えるとまだ、その助っ人はいないみたいだな。

「その時までに俺は今より強くなってやるよ!」

「それを楽しみにしておきますね…相川さん」

そう言って京子ちゃんは姿を消した。

これは早く強くならないとな。

魔装少女になれないハルナのためにも闘いたくないユーのためにも頑張らないとな。

俺は墓場を出て家に向かうのだった。

「さぁ〜なってやるよ!今より強く」




〜龍輝side〜


なんとかミラージュが起きる前に家にたどり着くことが出来た。

だけど……眠い、眠た過ぎる。

さっきまでは全然大丈夫だったのに、なんで今頃なんだよ。

「あ〜ぁ。眠てぇ〜なぁ〜」

俺はソファーに腰を掛ける。

「やべ、このままじゃ寝てしまう」

時間を見るともう8時だった。

もうそろそろ起きてもいい時間なんだけどなぁ〜。

「おはよ〜龍輝、これ見て、サンタさんでも来たのかな?」

噂?をすればってやつだな。

しかもちゃんと見つけて持って来てるじゃないか。

サンタと思っているけど……。

「おはようミラージュ、サンタの時期ではないだろ、よく見てみろよ!!」

ミラージュは包装紙に付いていた手紙を読む。

「うわぁ〜!!ありがとう龍輝、開けてもいい?」

ミラージュは大はしゃぎして包装紙を開ける。

「どうだ?」

「…………」

えっ!まさかだとは思うが気に入らなかったのか?

「……これを作ったの龍輝が?」

「ああ、そうだけど…気に入らなかったか?」

ミラージュは驚いた表情をしている。

「…………」

また、黙ってしまった。

まずかったかなやっぱり。

そんなダメな言葉がどんどん思い浮かんでくる。

「かわいい〜本当にかわいいなぁ〜龍輝ありがとう」

ん?今、お褒めの言葉をもらったのか俺は?

「だぁ〜いスキだよ龍輝!」

ミラージュは俺に抱きついてくる。

ああ。本当によかった。

気に入ってくれて本当によかった。

俺はミラージュの頭をなでる。

ミラージュの笑顔がとても可愛かった。

まあ。それを見るために俺は作ったんだ。

おかげでとても眠たいがな!

「さあ。今日は出かけるんだぞ!!早く支度しろよ」

「はぁ〜い」

そう言ってミラージュは部屋に戻り着替えに行った。

「さてと朝ごはんの準備でもしようとするか」

俺も頬を叩いて目を覚まし、朝ごはんの準備をするのだった。

-8-
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