小説『IS〜インフィニット・ストラトス バイオハザード好きな転生者』
作者:D.?.J()

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第十二話目 豆腐って意外にも他のバイオキャラよりも体力が多い by一斗















 スペイン某所










 やあ!こんにちは!現在、僕には帰る家が無くなった。こんなに悲しい事はない。という風な状況の佐々木一斗だよ!
 はぁー。全くついて無いぜ最近の俺は。買おうと思っていた漫画を目の前で買われたり。履いてたサンダルの糸が切れて転けたりとか。本を読んでたらいきなり水を掛けられるし。某右手で幻想をぶち壊す不幸少年かよ!って叫びたくなったよ。
 でも、一番ついてねえなと思ったのは、この俺がISを動かせた。と言う所かね。まぁ、それを話すには少し時間を巻き戻さねばならない。





















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 数週間前 日本

 




 「はあー。完全に道に迷ったな。これは。」

 今、俺は近所の博物館に居ます。なんでも美香藻のやつが新聞屋の人から博物館の無料券とやらを貰い、それを何故か俺に譲ってくれたのである。
 美香藻曰く『私は行かないし、アンタこう言うの好きでしょ』とかで。別に俺は骨董品が好きって訳じゃ無いぞ。俺の好きな物が偶然骨董品ばかりってだけでよ。
 まぁ、取り合えず博物館に来ました、一人で。しかし!絶賛迷子中です。

 (おい、ヤベーよ。この年になって迷子ってマジで洒落にならん。取り合えず適当に歩こう!そうすればきっと大丈夫なはずだ!)

 そう考え。俺はとにかく歩いた、適当に。
 だが!一行にもと居た場所に戻れない!

 (はっは。当たり前か。)

 ふと、横に合った扉に目が行く。

 (どうせ、道に迷ったんだし。行ってみるかな。)

 そう考えた俺は扉を開ける。だが後々になって、この時の俺を俺は殴りたくなった。

 「何だ?こりゃ?」

 そこにあった鎧の用な物。インフィニット・ストラトス。通称ISだった。これの詳しい説明は前の話を見てもらうとして。

 (でも、これは男には動かせないんだよな。確か。)

 まぁ、それのせいで現在の女尊男卑と言う状況になったんだけどね。

 (だけど、まぁ。こんなの見れるのは今ぐらいだろうし、折角だから触っていこうかな。)

 そして、俺は触った。いな、触ってしまった。




 キンッ!



 (は?)

 間抜けな声が心の中でする。
 H,Wとはまた違う浮遊感。いつの間にか俺は空に浮いてた。
 
 「は?何これ?」

 そう、俺は今。ISを起動させたのである。

 『スキンバリアー展開完了。』

 (え?ちょっと、待てや!おい!何これ!マジ意味わかんねえ!何で俺はIS動かしてんだ?)

 おいおいおいおいおいおいおい!一体全体どうなってんだ!何で俺、使えててんだ?

 「ちょっと、君!個々は関係者意外立ち入り禁止・・・嘘だろ。男がISを使ってるって・・・・」

 (まずい!)

 咄嗟に俺はISを解除し(良く解らなかったので外れろって考えたら解除出来た。)入って来た、博物館関係者(と思われる)を押し退け。全力疾走。もう、どこをどう走ったか何て覚えていなかったが、いつの間にか家についていた。
 そして、家族の皆さんに事情説明。
 
「えー。ISを動かせたので、自分の自由と安全の為に数年雲隠れします。」

 普通ならここで冗談でしょ。とかで片付けられるんだろうけど、偶然と言うか必然と言うか、ちょうど兄貴がつけていたテレビに俺の顔がでて、『世界初の男性IS操縦者。佐々木一斗あらわる。』と凄くでかでかと放映されていまして、これのおかげで信じてもらい、数少ない友人達に別れを告げ。
 飛行機を乗り継ぎはるばるスペインの片田舎に来たって訳さ!回想終了。




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 そんなこんなで現在、スペインにいるわけですよ。
 いやー。良いね!スペイン。陽気な奴ばっかりだし。料理は上手いし。毎日温かいし。
 いっそのこと、個々に移住しようかな?
 そんな事を考えながらラジオをつけると、とんでもない情報が飛び込んで来た。

 『二番目の男性IS操縦者発見!名前は織斑一夏。現在行方不明の一番目の男性IS操縦者、佐々木一斗の知人であり、今回ISを動かせたのもそれが関係してるのか!?』

 「ばーかー。んなもん、ねーに決まってんだろ。」

 実際、千冬さんが関係している!の方がまだ信憑性があるぜ。

 (いや、しかし。まさか、一夏も動かせるとはね。)

 俺は星部隊のグラサンマダオ隊長みたいに人間を辞めてるから解らないでも無いけどよ。普通の人間のはずの一夏が動かせるとはねえー。
 全く、世の中解らない事だらけだよ。
 まっ!でもよお。平和なだけ良いじゃん。平和が大事だよ。平和。
 だが、そんな俺の平和をぶち壊してくれる警告音。
 現在、俺はスペインの片田舎に潜んでいる。ここら辺は森が広がっていてうまいぐわいに俺の存在を隠してくれている。だが、万が一の為に俺の潜むほったて小屋から半径一キロにレーダーと監視カメラをセットしてある。
 んで、今の警告音はレーダーが何かを感知した音、監視カメラは感知した物が動物なのか人間なのかを確認するために。
 まぁ、それで今。カメラに写っているのは重火器で武装した、四名の特殊部隊と思わしき男女。
 ちなみにこのカメラはきちんと音も取れます。なので何を喋っているのかも手に取るように解るぜ!

 『取り合えず、生きてればいいんだな?』

 『ええ。抵抗するようなら殺しても構わないわ。どちらにせよ、捕まえて解剖するのだから。』

 ................ようするに俺を殺しに来た。と言う事ですか。フッ!まあいい、俺も黙って殺されたりはしないさ。生憎、個々はもう俺の動きやすい用に作り替えてある。
 
 「一人残らず返り討ちにしてくれる。」

 そう呟き俺は某吸血鬼漫画では無いが、壁に立て掛けた丸太を持った。





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 森の中。四名の男女が銃を構えながら隊列を組み、歩いている。

 「隊長。ホントにこんな所に目標がいるんスか?」

 小柄な男が前方を歩く女性に聞く。

 「情報が確かならね。」

 隊長と呼ばれた女性が素っ気なく答える。

 「でも、本当に男でISを動かせたんスかね?」

 もう一度、小柄な男が隊長に聞く。

 「その事は確からしいわよ。実際に目撃者もいるんだし。」

 これが素なのか、またもや素っ気なく答える、隊長。

 「どちらにせよ。俺達は任務を全うしなければならない。」

 顔に傷のある男が言う。

 「まあ、そうっスけど。」

 今回の彼らの任務は“佐々木一斗の捕獲。抵抗した場合殺せ”と言う物だった。

 「だけどさ。任務とはいえ、まだ15才の子供を殺すってのも何か心に響くよね。」

 今度は眼鏡を掛けた女が言う。

 「任務を全うしなければ、俺達の方が危ない。」

 顔に傷のある男が言う。

 「まあ、確かにそうだけどさ。やっぱりなんと言うか。」

 眼鏡の女が言う。

 「そう考えられるのはまだ、貴女が正常なおかげよ。その感性を大切にね。」

 隊長が言う。

 「確かにそうっスね。自分もこの仕事を始めた頃はそんな風に考えてるといたっスからね。」

 小柄な男が懐かしそうに語る。
 
 「まっ!どっちにせよ。殺す事には変わり無いんスから気にせずに・・・・(ガサッ!)誰っスか!」

 突然、前方の草むらから音がする。
 
 「全員!警戒体制。」

 隊長の澄んだ声が響く。

 「言われなくとも。」

 全員。銃を草むらに向ける。
 息を飲むような緊張感が続く。

 (ガサッ!ガサッ!ガサガサッ!)

 音がいっそう激しくなり、それに比例して隊員達の緊張も高まる。

 『シャァァァァァァァ!』

 焼けた石の上に水を掛けたような威嚇音。蛇だ。

 「何だ。蛇か。」

 顔に傷のある男がそう呟いた瞬間。小柄な男の頭が大きな音をたてて潰れた。木の上からの襲撃者によって。

 「ヘッ!黙って俺が殺されると思ったのか、こんちくしょう!」

 そう叫ぶと小柄な男の頭を潰した丸太で突然の事で動けていなかった眼鏡の女に向かって降り下ろし。そのまま叩き潰す。

 「殺せ!」

 隊長の叫びにより、ようやく動き出した顔に傷のある男。
 アサルトライフル AK-47カラシコニフが火を吹く。
 だが、襲撃者は丸太で体を隠しながら走りあっという間に距離を詰め。豪快にフルスイング。顔に傷のある男は上半身と下半身が千切れ、あえなく絶命する。

 「クソッ!」

 一人残った隊長は拳銃で襲撃者が自らを隠す丸太を撃つ。
 
 「チッ!」

 襲撃者の丸太はさっきの銃撃とフルスイングで既に防御不能なまでに破壊されていた。
 襲撃者は丸太を捨てると、圧倒的な速さで間合いを詰め。隊長の胸を手刀で貫いた。

 「ガハッ!」

 貫いた手を引き抜く襲撃者。
 
 「フン。口ほどでも無い。」

 襲撃者。いや、佐々木一斗はそう呟いた。






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 取り合えず四人全員返り討ちにした。
 でも、死体をこのままにもしておけねーしな。
 一応、弔っておくか。
 そこまで考えると、俺は持って来ていたスコップで穴を掘り、四人全員の死体の穴に投げ込む。そして、穴を埋め、上に簡単ながらも十字架を刺す。
 本当なら家族の元とかに返した方が良いんだろうが生憎、殺したのが俺である以上。馬鹿正直に渡しに行くのも可笑しいしな。
 俺は墓の前で手を合わせる。
 命を奪うのに抵抗が無くなっちまったら心が人間じゃ無くなっちまう。体は化け物でも、心は人間を辞めちゃいかん。
 だが、ここがばれた以上長居は無用だな。今日はもう遅いから明日、個々を出よう。

-15-
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