小説『黄泉路への案内人』
作者:楽一()

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第二五話

 今はリオとコロナが私の膝に座っています。二人にはすでに羽根のお守りを与え、一応守りには問題はありません!

葵「さて、どうしたものか」

ヴェ「なにがですか?」

葵「はやてたちに説明するのと、あとこっちに拠点を構えるためミッドに移ろうと思っている」

孤「何で? コロナちゃんとリオちゃんのことならべつに気にしないと思うよ?」

葵「いや、それは私も考えたんだがやはり仕事の方が」

 そう、ここ最近部隊の仕事が多くなってきた。

葵「とりあえずは地球に行くか」

 そういってなのは達に連絡を取ると、


―なのは

な「教導がちょうど終わっところなの」

葵「そうか。ということはミッドか?」

な「うん♪」

 なら合流してから行った方がいいか。

葵「なら三時ごろに住所を教えるからそこに来てくれ」

な「わかったの」


―テスタロッサ家

フェ「え? 今ミッドだよ。ちょうど仕事が終わったところ」

アリ「わたしもいるよ!」

 フェイトも? なら、ここに集めるか。

葵「そうか。ちょうどいいか。なら住所を教えるから三時ごろに来てくれ。なのは達も来るように言ってあるから」

フェ・アリ「「は〜い」」


―八神家

ヴィ「ん? 任務が終わって今ミッドだ。え? はやてたちもいるぞ」

・・・・何これ? なんでみんなミッドにいるんだ?

葵「・・・ミッド? なら住所を教えるからそこに来てくれないか。時間は三時ごろにでも」

ヴィ「わかった」


 ・・・・タイミングが良すぎるが、まぁいいか。


 そして、三時ごろ・・・。

―ピンポーン

葵「悪い、今手が離せないんだ。誰かでくれないか?」

 今は茶菓子を作っている最中のため目が離せない。だがここでここかヴェルに頼むべきだった。

リオ「は〜い」

コ「いまいきま〜す」

―ガチャ

リオ「どちら様ですか?」

全員「・・・・だれ?」

葵「リオ? 誰だった? おっ来たか」

リオ「あ、お父さん」

全員「お父さん!?」

コ「お父さん。この人たち誰ですか?」

葵「あぁ、彼女たちは「あ、葵君!? これはどういうこっちゃ!?」え?」

な「だ、誰の子供なの!?」

フェ「し、知らない人ともう・・・・」

アリ「ウソだよね!? ねぇ!?」

シ「・・・そうか、もう・・」

シャ「あ、葵君! ウソといってください!!」

ヴィ「葵!? てめぇ、あたしという者がありながら!!」

アイン「ヴェルなのか? ヴェルと私は何が違うんだ?!」

葵「い、いやそう言うつもりは「葵〜お菓子まだ〜?」孤狐タイミングが悪い」

コ「あ! 孤狐お母さん」

―ジャギィン

孤「うぉい!? それはいくらなんでも恐いよ!?」

 すると皆が一斉にデバイスを構えた。ちなみにBJ、騎士甲冑装備済み。というか展開早くなったな!?

葵「待てお前ら!? この子たちは養子だ!」

全員「え? 養子?」

 その後経緯を話し、皆が納得してもらった。

は「葵君。でもなんでそこで孤狐がお母さんになるん?」

リオ「え? お母さんは孤狐お母さんとヴェルお母さん、カリムお母さんの三人いるよ?」

は「カリムも!?」

アイン「ヴェル、貴様・・・」

ヴェ「ま、まてアイン!?」

リイン「こういうのをシュラバって言うのですよね」

葵「三人には後見人になってもらっている。後カリムもな。というかリイン、そう言う言葉は忘れなさい」

リイン「はいです。葵パパ」

 その後部屋に招き入れ話を始める。

葵「はやて、すまないが引越しをしようと思う」

は「え・・・・」

ヴィ「何でだよ!? 何が不満なんだよ!?」

葵「不満とかではなく最近こっちでの仕事が多くなってきた。帰る時間が取りにくくなってきているんだ」

 そう。最近ミッドでもクラナガン周辺にまで【不の者】が現れたという情報が出始めた。地上との連携、教導強化も行っているので対応はすんなりいくとは思うが。

葵「それで地球に帰れる時間も限られてくる。といかお前らはよくあっちに帰れるな?」

 その言葉になのは達も、

な「にゃははは・・・実はこっちもきつくて葵君と一緒のことを考えていたの」

フェ「あっ。なら私と一緒にすむ?」

アリ「それわたしも賛成!」

は「なにいっとるんや? 葵君は八神家の人間や!!」

 その光景を見たコロナとリオが、

リオ・コロナ「「お父さんモテモテですね(だね)」」

葵「・・・はぁ」


SIDEリオ・コロナ


 リオとコロナは葵の膝の上に座ってかなりご満悦の様子だ。

コ「〈ねぇ、リオ〉」

リオ「〈なに?〉」

コ「〈お父さんの周りきれいな女性多いね・・・〉」

リオ「〈うん〉」

 だが、

葵「なにをもめているんだが。私みたいな人間よりいい男はいるだろう」

そう言いながら膝に座っていた二人の頭をそっとなでる。

コ「う〜ん///(気持い)」

リオ「ん〜〜♪(お父さんの手は大きくて暖かいです///)」

 目を細めながら猫みたいな鳴き声を上げながら今は満喫していた。


SIDE out


な「あれ? でもここは葵君が借りているんだよね?」

葵「あぁ。隊舎の寮が完成するまでな」

は「完成? あれ、でも一応寮なかったっけ?」

ヴェ「あったにはあったのですが人員増加と、突貫による工事のせいで耐震強度などの問題で一から葵様が監修し建て直しているんです」

 当初は設立して時間もたっていないということから小規模だったが今では中規模クラスまでになっている。そのため人員増加に伴い寮の部屋が足りないということ、そしてここまで増加するとは思っていなかったため急遽改築が決まった。

葵「あれは予想外だった」

ヴェ「えぇ。隊舎を出れば入隊希望者が津波のように押し掛ける」

孤「正直選抜するのに時間がかかったし、その上教導するために教導資格を持った人間がいて助かったよ」

 上からの勝手な都合でクビにされた人間の中に教導資格を持っていいた者や他の部隊内の局員を使って徹底的に鍛え直した。

は「そう言えば、葵君も教導官の資格あったな。教えてないん?」

葵「教えているよ。主に魔法が使えない、武器がないということを想定してな」

 こっちの魔導師は明らかに魔法に頼りすぎている。そのため入隊したらまず魔法を教える前に基礎体力や護身術、足の速度向上などを教えている。

葵「話がずれたな。えっと、隊舎の寮が完成するまで借りているだけだ。実際あと数日で完成するからそっちに移る。そのための引っ越しだ。まぁ、住まいについての件は以上だ。そっちからは何かあるか?」

 すると、なのはから、

な「教導で思い出したんだけど、葵君。なんでわたしをガーディアンにスカウトしてくれなかったの?」

葵「は?」

フェ「そう言えば葵は確か私たちが訓練終了時スカウトに来なかったね?」

は「言われてみれば」

 確かになのは達が入ればかなり戦力増加に加わるがそれとこれとは話が別だ。

葵「理由は二つある」

シ「二つ?」

葵「一つはお前らはいわば身内に近い。コネや身内だから入隊できた、入局できたという噂が立つ。そうなれば部隊の信用はおろか地上との連携も崩れる。そしてお前らの名前にも傷がつく。だから避けたんだ」

シャ「そこまで考えてたんですね」

リイン「あれ? でも主に葵パパの部隊が理由ですよねぇ?」

葵「リイン。私は一人の部隊の部隊長だ。部隊を指揮するものとして信用を落とし部下を路頭の迷わすわけにはいかんのだ。上司のミスが部下のミスにつながってはならない。部下のミスは上司のミス、上司の功績は部下の功績。これが組織が目指す位置だ。頭の片隅にでも覚えておくといい」

リイン「はいですぅ」

 いい子だなリインは。そう言って私の肩に座っているリイン。どうやらかなりお気に入りの場所らしい。

葵「で、二つ目はお前らの志望している部隊に私が割り込んでかすめ取るわけにもいかんだろ」

シ「どういう意味だ?」

葵「なのはは戦技教導隊へフェイトは執務官へ。はやては特別捜査官として。アインとリインはその補佐、シグナムやヴィータは首都航空隊に。それぞれ理由があったんだろ。それを壊すわけにはいかんだろ」

アイン「そ、その理由をどこで!?」

葵「リンディさんからだ。もともとこちらからも手を出す必要もないと思ったからな」

ヴィ「そ、そうか(ちゃんと考えてくれてたんだ///)」

葵「しかし部隊の仕事の量何とかならんか・・・」

 仕事に出張、書類整理、上層部の汚職などを摘発しクビに。過労死するぞ私。

は「ちなみに葵君は明日なんか用あるん?」

葵「あぁ一応な。といっても単純な仕事だからすぐに戻ってくる。部屋は用意するから今日は泊っていくといい」

は「ちなみに部屋は?」

葵「どうするか。私の部屋のベッドを入れて全員寝れるが。コロナとリオはどうする?」

リオ「私、お父さんと一緒がいい!」

コ「私もです!」

 さて、どうしたものか。ソファーで寝るわけにもいかんし。

ヴェ「ふむ。なら葵様。私と孤狐、そしてリと、コロナが葵様の部屋で。後は私と孤狐の部屋、そして客間を使えばよろしいのでは?」

全員(孤狐・コロナ・リオ以外)「異議あり!!」

リイン「ほぇ?」

 はぁ、また始まった。リインは分かっていないみたいだ。いいんだ。君は純粋であってくれ。この子たちのように私の心のありどころであってくれ・・・。

な「孤狐さんとヴェルさんはなんだかんだ言って葵君と一緒に寝てるよね!?」

フェ「私たちはまだ一度もしてないよ!!」

アリ「ここは未経験者に譲るべきだと思う!!」

 それに対し八神家。

は「久々の家族との絆を深めるべきやろここは!!」

ヴィ「葵と寝るの久しぶりなんだぞ!?」

シ「それを奪うというのか!?」

シャ「いいじゃないですか久しぶりの葵君の感触を奪うんですか!?」

アイン「それに葵は私たちのモノだ」

 それにひるむかと思ったが、

ヴェ「い、いいじゃないか!」

孤「これは一緒にすむ者の特権だ!!」

 さて、どうなるか。出来ればコロナとリオだけにしおいてくれ。じゃないといろいろまずい。

 勝負は真剣バトルへ向かいそうだったのでじゃんけんに変更させた。そして結果は

な「か、勝ったの!!」

フェ「や、やった・・・」

アリ「わ〜い!」

 勝者はなのはチーム。そして敗者たちは・・・

は「くっ、なんでや、なんであそこでグーを・・・」

ヴィ「くそ・・負けちまった・・」

シ「闘いで負けた時より悔しい」

シャ「またの機会にお願いしよ♪」

アイン「・・・ヴェル。今から私と変われ」

ヴェ「いやだ。葵様のそばにいるのは私だ!」

孤「子狐で行けば・・・」

 などといっている。

葵「はぁ、気が向けばまた一緒に寝てやるから。というかそろそろ私離れしないのか? もういい歳だろ?」

全員「そんなこと関係ない(の)(で)!!!」

 で、今は夜。子供たちは私のすぐ隣でそれを挟んでなのは、フェイト、そして腹の上にはアリシアだ。

な「ん〜。はやてちゃんはこれを毎日体験してたの?」

フェ「なんかずるい」

葵「仕方ないだろ。一緒にすんでいるし、逃げ場ないし」

アリ「ならわたしの家に来る?」

葵「そう言うつもりじゃないんだが・・・はぁ。とりあえず寝ろ。明日も早いんだろ?」

三人「はぁ〜い」

 そして、幸せ最後の日の就寝についた。

 翌日あの日、あれをきっかけに事件は始まるとはだれも思っていなかった。

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