第一話
葵「で、なぜここにいるんだはやて、フェイト、なのは?」
火災事故の鎮火が終わり現在私の家。あの後あまりにも疲れたのですぐに寝た。そう寝たのだが隣には先ほど言ったメンバーとコロナ、リオがいる。
は「別にかまへんやん!」
な「そうそう」
フェ「細かいこと気にしすぎだよ」
細かいか!? 朝起きたら隣に自分の娘以外の女性が三人もいることが!?
は「なぁ、葵君」
葵「ん?」
はやての方を見るとはやては真剣な目で私を見ていた。
は「葵君は最初部隊を作ったとき大変やった?」
葵「そうだな。だが、前世の経験で何とかなった。前世の時は周りに頼ったっけ」
な「周り?」
葵「仲間だ。はやて、どうせお前のことだ。今回の事件を見て今のままじゃいけないと思って独自の部隊でも作ろうとしてるんだろ」
フェ「え? そうなの」
は「うっ、鋭いな」
葵「アホ。じゃなきゃ部隊のことについて聞くか。はぁ、作るとき一声かけろ。バックボーンにある程度知人がつくように配慮してやる」
は「えぇの!?」
葵「私は付けないがな」
は「なんで!?(一番ついてほしいのに!!)」
葵「一等空佐がついてどうする。将校クラスにしておけ。頼むならクロノ、リンディさん、カリムこの三人だな。〈あと極秘裏に私が三提督、レジアス中将にも頼んでみる〉」
は「〈えぇの!? そんな大物を!? というかレジアス中将を説得!?〉」
葵「出来ればな(なんとかなるだろ。こないだ辞令がきたし。というかあの方々は私をどこにつかせたいんだ)」
まぁ、頑張ってみろや〜ってことだろうな。
あの後、私は事後処理のため地上本部に向かった。で、場所は、
レジ「なるほど。でタヌキ娘が部隊を作るかもしれんと?」
レジアスの執務室。なにやら今回の事件と関連性がある資料を手に入れたという話らしい。
葵「タヌキ娘って。まぁ昔のお前から考えると成長か」
レジアスはレアスキルやら、犯罪者を局員とするのが気に入らなかった。後者は今だ気にくわないことはあるらしいが前者においてはそれなりに対処している。
レジ「まぁ、あの娘なら大丈夫だろうと思うから何とかしてみよう」
葵「そうか」
レジ「あのな、一応お前の方が上官なんだぞ。あのころもそうだが今では「失礼します」なんだ。オーリス」
オ「はい。そろそろコーヒーのお代わりをと思いまして。いかがでしょう?」
葵「いただこう。しかし、あれやっぱりそうなの?」
レジ「当たり前じゃ!」
落ち込む私を尻目にレジアスはある案件を取り出した。
レジ「それより最近またあれが出始めよったわ」
葵「・・・そうか。こちらでも対処しているんだが、数がな。あとこれもだ」
そういってレジアスが見せたのは一つの丸っこい機械。
葵「あのバカ(ジェイル)の話によるとこれはガジェット・ドローン。略してガジェット。AMF、アンチマギリングフィールドと呼ばれる効果範囲内の魔力結合を解いて魔法を無効化するAAAランクの高位防御魔法を保有。しかも魔法であれば攻撃や移動系なども妨害される厄介な代物らしい」
レジ「お前の魔法はどうだったんだ?」
葵「関係なかったな。というか管理局はなぜ質量兵器を採用しないんだ」
レジ「一言でいえば危険だからだろう」
葵「あほだな。確かに無いに越したことはないが、管理局の最大の武器は魔法だ。なら敵対している連中はそれをキャンセルさせる代物を考える。そうは考えなかったのか」
あきれながらそうつぶやく。
レジ「そう言えばあのバカの娘たちはどうするんだ?」
葵「あぁウーノ達か。全員採用だ。試験もなかなかいい結果だったしな」
そう。事件より一週間前なぜかジェイルの娘たちがガーディアンに入るという願書を出して来た。どこから手に入れてたかというとバカがもらってきたらしい。
まぁ試験をしてみたら合格ラインに届いていたので合格にした。
葵「今は部隊の訓練校に行かしている」
レジ「・・・・あの特殊訓練校か?」
特殊訓練校。魔法だけではなく地球における武術なども教えるいわば魔法だけに特化せず魔法を使えない状況下におかれても防衛、逃避出来るように最低でもする学校。だが、あまりにもきつく【地上の地獄】とも言われている。まぁそれ以外も基本学習や講義などもきちんと行う文武両道校でもある
葵「地上の連中も何人か行ってたな。今はどうだ?」
レジ「魔力ランクが低いにもかかわらずそれよりも上のやつらを凌駕しよるわい」
葵「そいつは良かった」
後は他愛もない談笑をし、家に帰った。