小説『黄泉路への案内人』
作者:楽一()

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第九話


 で、今は各部隊に分かれてロストロギア探索を行っている。孤狐とヴェルには一応【不の者】がいないかを探索に出てもらった。

 そして隊長陣がクジをした結果ライトニングとなった。

葵「しかしいいのか? 私が運転してもよかったんだが」

フェ「気にしなくていいよ。私運転するの好きだから」

 その後ライトニングの任務であるサーチャーを設置し近くの公園で休憩死を取ることになった。

葵「何か飲み物でも買ってくるが欲しいものはあるか?」

フェ「え? なら私が買ってくるよ」

コ「ならわたしも行きます」

リオ「あ。コロナが行くならわたしも!」

葵「・・・だが」

フェ「任せといて! 葵はコーヒーのブラックだよね」

葵「・・・任せる」

 そういって人数分のお金を渡した。フェイトは別にいいのにといっていたがここは譲れない。女性にお金を払わせるわけにはいかない。

 残されたキャロとエリオの方を見ると、なにやらひと組の家族を見ていた。


SIDEキャロ


 フェイトさんが飲み物を買いに行き、今は葵さんとエリオ君だけとなりました。

キャ「あ・・・」

 わたし達のいる場所は公園。そうなると自然に家族連れの人たちがいます。でもそれよりもその光景がうらやましい。

エリオ君の方を見ると、やはりというべきなのか目がそう言っています。

葵「・・・よっと」

キャ「え?!」

エリ「うわっ!?」

 急に宙に浮く感じ化すると思ったら葵さんが私たちをそれぞれ両肩にのせています。

葵「これでいいか?」

エリ「え?」

葵「甘えたいなら甘えろ。お前らはまだ子供なんだ。無邪気に遊んでいるのが普通の姿なんだ」

キャ「でも・・・」

葵「遠慮をするな。何なら形から入ってみるか?」

エリ「形?」

葵「フェイトを母と呼んでみろ。お母さんでもいいと思うぞ。そう呼ばれたらあいつも喜ぶだろうしな」

エリ「じゃ、じゃあ葵さんのことをお父さんと呼んでもいいですか!?」

 エリオ君がそう言って葵さんの方を見る。

キャ「わ、わたしも!!」

 それにつられるようにわたしも言った。怒られるかと思ったけど葵さんは、

葵「別にかまわんぞ。何と呼んでも。それに養子とはいえ二児の父だ。今さら二人増えたところで気にはしない。甘えたい時は思いっきり甘えるといい」

 そういって笑う葵さんを見ると本当にお父さんみたいだ。

エリ・キャ「「! はい。お父さん!!」」


SIDE out


 その後フェイト達が戻ってきてフェイトのことをお母さんと呼ぶと涙を少し流しながら喜んでいだ。だが、私のことをお父さんと呼ぶと、フェイトが、

フェ「あ、葵がお父さん!? な、なら私は葵と夫婦・・・///」

 といっていた。

 で、コロナとリオも

リオ「そっか〜。ならフェイトさんはわたしたちにとってもお母さんということかな?」

コ「ならエリオおにいちゃんとキャロおねえちゃん?」

葵「私はそれでもいいと思うが三人はどうだ?」

三人「「「構いません(わないよ)!」」」

葵「とのことだ。良かったな家族が増えたぞ」

コ・リオ「「うん!!」」

 その後フェイトの運転で翠屋に向かった。翠屋にはなのは達スターズとはやてたちもすでに集まっていた。

葵「お邪魔します」

士「いらっしゃい・・・って葵君!」

桃「あら葵君、久しぶりね。フェイトちゃんもいらっしゃい」

美「いやぁ〜本当に久しぶりだね。いつ以来だろ」

フェ「お邪魔します」

葵「お久しぶりです。桃子さん、士朗さん、美由紀さん。私も少しわからないですね。多分数年ぶりでは」

士「あぁ久しぶりだ。あれ、そちらの子たちは?」

 二人を見たリオとコロナが、

リオ「ねぇお父さん。この人たちだれ?」

葵「えっと、こちらの方々はなのはの御両親とお姉さん。士朗さんと桃子さんがなのはの両親で、美由紀さんがお姉さんだ」

コ「え!? お父さんと同い年じゃないんですか!?」

 リオも私の説明を聞いて目をかなり見開くほど驚いている。

 さらに、

士「お、お父さん!? き、君はもう子持ちなのか!? いつ、誰と結婚したんだ!? ま、まさかなのはと!?」

桃「あらあら。じゃあ私たちの孫かしら♪」

 かなり驚いている士朗さんに対し、いい話のつまみでも見つけたかのように笑う桃子さん。

葵「お、落ちついてください」

な「ち、違うよ!? その子たちは葵君の養子だよ!!」

桃「あら、残念。孫を抱けると思ったのに」

士「そ、そうか。養子・・・だが・・葵君なら・・・」

 桃子さんは明らかに残念そうにしている。が、士朗さんは店の隅っこで何かをぶつぶつといいながら考えている。

桃「そう言えば、最近なのはから聞いたのだけど葵君、なのは達の上司になったんですって?」

葵「え、えぇ。一応階級上では上ですから」

桃「なのはのことお願いね」

 そう言われては断るわけにもいかないので答えは当然YESと答えておいた。

 あれ? そう言えば、

葵「プレシアやアルフを見ないな」

 一応こちらに戻ってきたので挨拶はしておこうと思ったんだが。

は「あぁその辺は大丈夫や。アリシアちゃんが呼びにいっとるから」

 その後皆も翠屋に到着したためコテージへ移動した。

 そしてしばらくすると、

ア「葵!!」

す「いつ戻ったの!!」

 アリサとすずかがいきなり抱きついてきた。

葵「ついさっきだ。遅くなったがただいま」

 そう言って二人の頭をなでると、

―ゴゴゴゴッ

な「いつまで抱きついてるのかな?」

フェ「そうだよ。葵も迷惑だと思うよ?」

は「二人占めはいかんな」

シ「そうだ。主はやての言うとおりだ!」

ヴィ「いつまで抱きついてんだよ!!」

シャ「そうですね。速く離れてください!」

アイン「葵は皆のモノだ!」

ヴェ「葵の一人占めは許されん!」

孤「一人占めしてもいいけど、後が怖いよ?」

アリ「そうだよ!」

 アリシアいつ戻った!?

 ティア達に助けを求めようとすると、フォワード陣とコロナ、リオが隅でガタガタとおびえるように震えていた。

 そしてアリシアが来た方を見るとアルフ、リニス、プレシア、エイミィがいた。あと美由紀さんもいるな。

エイ「はぁ〜い!」

アル「みんなー、仕事してるかー?」

リニ「お久しぶりです」

プ「お帰りフェイト、それからみんなも」

美「お姉ちゃんズ参上!」

葵「? 美由紀はさっき会っただろう」

美「いやぁ、私もシフトの合間だったからね」

葵「そうか。久しぶりだな。リニス、アルフ、プレシア、エイミィ」

リニ「葵さんもお久しぶりです」

プ「えぇ。う〜ん。葵」

葵「はい?」

 そういって耳元でなにやらささやかられた。

プ「うちの娘二人をお嫁にどう?」

葵「///!? ぷ、プレシア!?」

プ「二人とも素直よ」

葵「・・・///」

 すると、はやてがそれを阻止した。時間も時間なので夕飯の食事の準備を開始することになった。


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