小説『黄泉路への案内人』
作者:楽一()

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第一二話


 私はヴィータとエリオとで先行していると、遅れてなのは達もおいつて来た。

 コロナとリオはアリシア達に任せて、先に戻ってもらった。

葵「あれか?」

 目の前にいるとはスライム? みたいなものだ。

エリ「あれがロストロギアですかね?」

は「気いつけてな。あのロストロギアは危険を察知するとダミーを作って逃げるみたいやから」

葵「ダミー? なら本体はあれとは違うのか?」

な「でもこの場所にいるのはあの一つだけだよ・・・ってあれ?」

葵「どうし―――おい」

 なのはがロストロギアを見て異変を感じたみたいなので私もそれを見ると、アメーバのごとく増殖をし始め、

アイン「あれ、こっちに近づいてきていないか?」

フェ「全員回避!」

全員「了解!」

 そう言って回避するが、

葵「なぜ私に来る?」

 スライムの群れが私のあとをついてきたので、急遽白騎士を纏い、アルヴォで、

―ダンッ ダンッ ダンッ

 試しに三発ほど撃ってみるが全部が全部弾かれた。

葵「マジか・・・」

(おそらくあの柔らかい体のせいかと思われます)

(おそらく同じ理由で弓もジャッジメントもダメだろう)

 マジかっ!? そして黒と白の両騎士の意外な弱点発見!?

 しかしとなると対応策は・・・・あれしかないか。

葵「ルミル、手甲を頼む」

(構わないがどうするんだ?)

葵「溶かす」

(え?)

(と、溶かす!?)

葵「作戦はある」

 そして、黒騎士を展開し両手に獄炎を纏わせ、

葵「獄炎原(ごくえんげん)!!」

 地面に両腕を叩きこむと、私を中心に円計上に地面がマグマのようになり始めた。

 そして、ダミーはその熱に溶かされていく。

ス「あれってどうやるのかな?」

ティア「いやいや、あれはやりすぎでしょう!?」

孤「でも的確だと思うよ?」

シ「そうなのか?」

孤「簡単にいえばあそこにダミーだけなら私たちは本体を探せばいい。さっきからヴェルとアインが探してるしね」

 そう孤狐が言うとおりアインとヴェルは葵以外の場所に視線を移していた。

孤「で、あそこに本体がいても溶けてなくなる。もしくは葵も捕獲すると思うし」

 すると、アインが、

アイン「見つけた! キャロ、お前が一番近い。封印を頼む!」

キャ「は、はい!」

 キャロはロストロギアの近くまで行き、

キャ「封印!」

 それと同時にダミーの方も消えた。

葵「封印お疲れ。良くやったな」

 そういってキャロの頭をなでる。

キャ「エヘヘ〜///」

 その後コテージに戻り、一泊した。

 翌日、ティアの練習に付き合っていると、急にティアがクロスミラージュをおろし、私の方を見た。

ティア「葵さん。こないだ教えてくれた死と隣り合わせとか、戦いとか言っていましたけどあれは?」

葵「・・・・平行世界の話はしたよな」

ティア「はい」

葵「その世界で私はある人間と戦うために戦争を起こした。そして勝利をした後世界を敵に回した」

ティア「え? 戦争・・・冗談・・ですよね」

葵「・・・・」


SIDEティア


 葵さんが急にわけのわからないことをいった。戦争? 世界を敵に? な、何を・・・

葵「私の力を才能というのであればそれは違う。無理やり付けられたものだ。力も人を殺し養っていった」

 葵さんは自分自身の過去を語り始めた。それだけでも衝撃だった。それなのに世界を救うために立ち上がった。そして世界を救った。でも世界はその力を恐れ葵さんに牙を向けた。

葵「・・・それが私の力のすべてだ。恐いだろ」

 そう言いながら笑う葵さん。でも、

ティア「いいえ。恐くありません。葵さんは葵さんです。それに葵さんは世界を救うためにたちあがったじゃないですか! 葵さんは悪くない! 悪いのは自分勝手な人たちじゃないですか?!」

葵「だがティア。お前はそれに一歩ずつ近づいているんだ」

ティア「え・・・」

葵「力とは何においても所詮力だ。どんな綺麗事、私が世界を救うために振るった力も見方を変えれば破壊、殺し、そのためにあるようなものだ。力を手に入れるということはそれ相応の責任と覚悟、意志を持たなければならない。それがない者は力を振るう資格はない。それがない力はただの暴力だ。覚えておくといい」

 葵さんの一言一言は重みがあった。体験者ということもあるんだろうが、力を恐れているようにも見えた。
S

IDE out


 翌日、仕事の関係上もあり私たちはミッドに戻ることになった。

ア「また来なさいよ。それから時々でいいから連絡もしなさい」

す「皆も体には気をつけてね」

 と、アリサとすずかの御見送りをしてもらって隊舎に戻った。

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