小説『黄泉路への案内人』
作者:楽一()

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第二七話


 さて、現在は久しぶりに心の世界にやってまいりました。

 ちなみにナンバーズは何かと忙しいのか今はチンク、ノーヴェ、セッテ、ウェンディのみです。

 そしてみんなの反応は・・・

フォワード+ギ「「「「「きれい〜〜」」」」」

コ・リオ・ヴィヴィオ「「「すごい〜〜〜!」」」

 その後この世界について説明。まぁ知っていたチンク達には必要なかったがな。

葵「では行くか」

ウル「うん・・・・」

竜「そうだな」

朱「あそこだっけ?」

 そういって皆は丘の上にある墓に来た。

葵「・・・・我らが誇りにして我らが友に黙祷」

 長いようで短い時間。その時間は風の音しか聞こえなかった。この者のおかげで助かった人間は数多くいる。少なくともここにいる四人はそうだ。

竜「来たぞ。亮」

ウル「久しぶりだね、亮ちゃん・・・」

朱「あっちは平和だよ。死んでいったみんなも安らかに眠っている」

葵「・・・・お前のおかげだよ。こうやって笑って立っていられるのは」

 どれ位その場にいただろう。他愛もない近況報告やらあっちでの報告。亮が生きていたらどれだけ笑ってくれただろう。




さて、あれから数分後。

葵「さて、では訓練をしようか。ウルナからどんなことを教わったんだ?」

 その後ウルナの話を聞いた皆から話を聞いて。

葵「間違ってはいないな。戦争とは卑怯と呼ばれる戦法がむしろ正攻法として通ることもある」

 まぁ戦争の説明なんてしても面白くもない。

 その後はまぁ地獄だよね。ギンガもかなりへとへとになってたし。

 それから数時間後。

葵「はい。今日はこの辺にしておこう。後スバル。お前にやってもらいたいことがある」

ス「なんでしょう?」 

葵「あの的を凍らせてみろ」

ス「・・・・あたし変換資質持ってませんよ?」

葵「イメージイメージ」

ス「分かりました。行きます!」

 マッハキャリバーで的に接近し、そしてリボルバーナックルで的を殴る。すると、

―ピキッパキパキパキパキ

ス「え!?」

全員「えぇええええ!?」

葵「やっぱりな」

 スバルが殴った的は見事に凍りついた。理由は簡単だ。聖夜の書にスバルの項目はこう書かれていたのだ。

【氷雪の騎士 スバル・ナカジマ】

ギ「す、スバル!? いつ変換資質を!?」

ス「あ、あたし変換資質なんて本当に持ってませんよ!?」

ヴィ「なぁ、葵。もしかしてあたしと一緒のパターンか?」

葵「あぁ。スバル。私とお前が契約したことによってお前の騎士名がつけられたんだ」

ス「騎士名?」

葵「そう。これ」

 そういってスバルのページを見せる。

ス「・・・何語ですかこれ?」

葵「あ、そう言えばこれ日本語のまんまだった。えぇーっと、ミッド語ってある?」

聖夜(はい、ございますよ。そちらに変換しますか?)

葵「頼む」

ス「ほ、本がしゃべった!?」

聖夜(むかっ! 本がしゃべってはいけないんですか? そこの夜天の書もしゃべりますよ!? なのに私はしゃべってはいけないんですか?!)

 あれ? こんなに感情豊かだっけ?

葵「それよりも、語訳変換頼めるか?」

聖夜(マスターのお願いですからしかないですけど!)

ス「す、済みませんでした!!」

 そういってミッド語に直されると。

ス「氷雪の騎士? え? これとあたしが何か関係あるんですか?」

葵「氷雪。つまり属性名がついている騎士はそのまま通常時でも変換資質を持つんだ。実際ヴィータがそうだしな」

ヴィ「あぁ。あたしは雷の変換資質は持ってねぇが、その書物で神雷ってことで雷がついた」

 その光景を見ていたチンク、セッテ、ノーヴェ、ウェンディ、ギンガが・・・・

ギ「・・・へぇ、葵さんってスバルとキスしたんだ」

葵「え? どこから情報を!?」

チ「あそこだ」

 そういって指を指す場所には竜也が、

竜「ごめん、俺弱いから・・・」

 あぁ。確かにお前に戦闘適性なかったな。って、お前かよ!? あと、チンク、ギンガ、笑顔がすっごい怖いよ!?

セッテ「葵様と・・・///」

ノーヴェ「あたしたらだけのけものはずるいよな・・・///」

ウェンディ「あたしらもするっす///!」

 後セッテ、ノーヴェ、ウェンディ!? なんでそんなに頬を赤く染めながらこっちにくる!?

葵「ちょ、ま、まて!? は、話せばわか「問答無用です!!」ぎゃぁああああああ・・・」

 はい。その後きっちりされましたよ。キスを・・・あぁ・・・私はいったいどうなるんだ・・・

 ちなみに、聖夜の書にはこう書かれました。

【鋼鉄の騎士 チンク】【殲滅の騎士 セッテ】【破壊の騎士 ノーヴェ】【風嵐(ふうらん)の騎士 ウェンディ】【焔耶の騎士 ギンガ】

 なに、これちょっと怖いよ・・・・

葵「えぇっと、とりあえず実験してみるか」

チ「うむ」

セッテ「分かりました」

ノーヴェ「おう!」

ウェ「了解っす!」

葵「我は聖夜の書の主。我が書に記されし者達よ。我が命に従い、我が意に服し、我と共に剣を抜け。これ我が命なり。鋼鉄の騎士チンク、殲滅の騎士セッテ、破壊の騎士、ノーヴェ、風嵐の騎士ウェンディ、焔耶の騎士ギンガ!」

 そう言うと各自の格好が一気に変わった。

 チンクは黒騎士そのモノだ。色から全て同じでチンクに合うようにサイズ変化したぐらいか。能力は某弓兵見たいにナイフが生成できたりした。

 セッテはなのは達と同じで水色を基調。能力はブーメランナイフの数を増やせたり、大きさを自由自在に変えれた。

 ノーヴェはチンクと同じだが赤を基調としている。破壊というのがよくわからなかったので適当なビルを殴らせたら周辺が爆発した。つまり破壊=爆破! というわけのわからない公式が成り立っているみたいだ。

 ウェンディはなのは達と同じで赤紫を基調。属性に【風】が加わった。説明としては鎌鼬など、風を使った魔法が使用可能となった。

 ギンガはスバルと同じだが外套が黒。能力には【炎】の属性がついた。

葵「さて今回は二分隊での協力体制強化をしようと思う」

は「具体的には?」

葵「戦闘データの収集。だから、今日はその辺のプロを呼んでいる。というかもう直来る」

 そして現れたのは、ジェイル、アリシア、そして

な「・・・え? だれ?」

葵「秋(あき)山(やま)道(みち)真(ざね)。S.L.P.における副主任だ」

 その言葉に私のことを知っている誰しもが驚いた。

道「やぁやぁさね」

葵「相変わらずひどい顔だな・・・・」

 そう。彼女の格好はジェイルと変わらない。白衣にスーツ。ただ、多分美人の分類に含まれるだろう顔は目の下の隈とボサボサの髪のせいでそうは見えなくなっていた。

道「どうもさね。元魔法省魔法科学課課長、現AKU魔法技術開発部局局長の秋山道真さね」

葵「まぁ、こいつは私にとっては命の恩人でもある。詳しいことは・・・いずれ話す。さて、訓練内容だが、スターズとライトニングはこの箱からボールを、ウィングとテイルズも同様に」

 そういってそれぞれがボールを取ると、スターズとウィングは赤、ライトニングとテイルズは青だ。

 まぁ簡単言うと青チーム対赤チームだな。

葵「なお、ギンガ、はやて、アイン、リインは赤、私、ルーテシア、アギトは青に加わる。私は力の関係上黒騎士で両翼刀もこの二本だけで戦う。質問は?」

 すると、セッテが手をあげ、

セッテ「勝敗の分け方は?」

葵「戦闘にはこの腕輪をつけてもらう。これは即死、または死に直結するであろう攻撃を受ければこのように青い筒状の物が出て攻撃ができなくなる。つまりこれが出たものは戦場では死亡となる。相手チームが全員この状態になればそのチームの負けだ」

竜「なお、戦場の地形などはこちらがランダムで選ぶため誰も知らない。また作戦を作るために今から十分はそれに当ててくれ。以上」


SIDE赤チーム


葵「さて、まず今回の我々の最大の欠点は何だ?」

 すると、ティアナが手をあげ、

ティア「広域攻撃型がヴェルさんしかいないのに対しあちらは八神部隊長、アイン准等空尉がいる」

葵「そう。だから最初は――――」


SIDE out

SIDE青チーム


孤「さて、あちらのチーム最大の難関はやっぱり葵だと思う人」

 すると、ほとんどが手をあげた。

朱「そうだね。確かに葵は厄介だ。でも、今一番厄介なのはこの三人」

 そう言って指差すのはウルナとなのは、そしてティアナだった。

シ「なのはとウルナはわかる。だが、ティアナもなのか?」

孤「そう。ティアナちゃんの頭は厄介。葵が大きく作戦を立てて戦闘中にティアナちゃんが細かい指示を出せばどうなる?」

エリ「・・・厄介ですね」

朱「そう。今までフォワード陣の指揮は主にティアナが現場指揮をとっている。つまりかなりの頭脳があるってわけ。だからまずは―――」


SIDE out


竜「作戦タイム終了! 全員移動」

 そう言うと、足元に移動魔法が展開され移動された。場所は小高い丘がちらほら見えるぐらいの平原。視界を邪魔するものはそうない。

道「じゃあ頑張るさね。レディ・・・・」

 そして、始まる。初めて戦争を想定し、初めて命を懸けた戦いを想定した訓練を。

道「ゴーさね!!」


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