小説『黄泉路への案内人』
作者:楽一()

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第三三話


 過去の真実を離し数日。久しぶりに昼食は私が作ることになった。

ヴィヴィオ「うぅ〜〜〜〜〜パパ〜〜〜」

 まぁ、目の前では嫌いなピーマンとにらめっこをしているヴィヴィオ。そして、ニンジンが嫌いなキャロとリオ、玉ねぎが嫌いなコロナと、さまざまだ。というかオムライスに入れる具なんだが・・・・。

 他の三人もヴィヴィオと似たように涙目で何か訴えてきている。

葵「ヴィヴィオにコロナ、リオ、キャロ。あまり好き嫌いしてもよくないぞ」

リオ「で、でも・・・・」

コ「き、嫌いなんだもん・・・・」

葵「そうか。では話を変えよう。ヴィヴィオ達はママ達をどう思う?」

ヴィヴィオ「きれい」

リオ「うん」

コ「同じです」

葵「好き嫌いせず食べないとママみたいにきれいになれないぞ。特にお前達が嫌っている野菜は栄養価も高いからな」

 キャロの方を見ると、ニンジンをエリオの方にやろうとしてたが今の話を聞いてピタッと止まった。

エリ「だってキャロ。どうする?」

キャ「・・・・食べます!」

 だが、まだ子供の三人は渋っているな。

葵「ならこうするといい」

 そういってオムライスの中にピーマンを包み込む。

葵「はいヴィヴィオ。あーん」

ヴィヴィオ「・・・・あーん」

 まぁケチャップの味の方が濃いから分からない。

葵「えらいぞヴィヴィオ」

 そういって頭をなでる。

ヴィヴィオ「うん♪」

 同様にコロナとリオにもして、頭をなでる。


SIDE???


???「ふむ。あいつらは死んだか牙?」

牙「父よ。仕方ないのではないのか?」

 牙と呼ばれた男性は骸骨の仮面をかぶり、白い服装をした者がいた。

目「あいつらが死んで三人、その前に?によって二人。五人もレベル5になり損ねた」

 ピンクの髪にメガネをかけた男性(イメージはBLEACHザエルアポロ・グランツ)

角「仕方あるまい。あのバカどもだ。親父殿の指示も聞かずに勝手に向かっていったのだ」

 全身黒く、またそれに黒い入れ墨を入れた男。(Fate/hollow ataraxiaのアベンジャーをイメージ)

爪「ヒャハハッハッハ。所詮バカなんだよバ〜カ」

 体の線は極めて細く腕にも筋肉はほとんどない。男。

翼「少し黙りなさい。それとウザいわその笑い方」

 そう言うのは常に皆が父と呼ぶ男性の隣にいる翼と皆に呼ばれる女性。黒い髪に金色の瞳(神曲奏界ポリフォニカブラックのマチヤ・マティアの瞳を金色にした感じ)。

顎「・・・・・・」

 ただ黙っている坊主のように座禅を組んでいる者。その見た目もどこかの寺の僧みたいだ。

翼「しかし、いかがなさいますか父? 戦力は下がっていますが」

???「計画に支障はないよ。七人もいれば十分だ」

角「ですが親父殿! ガジェットだけだとまずくないか。レベル1と2はある。だが、3、4と数はかなり低い」

???「それをまかなうためのガジェットと君たちだ。それにfamilyは確認、いや、三人から増えることはないだろう。それにいざとなれば局その者を利用するまでさ」

牙「さすが父」

???「さぁ、始めようN.W.Z.P.を!!」


SIDE out


 昼食後、私は執務室に入り孤狐、ヴェル、竜也、朱音、ウルナ、ジェイルを含め全六課メンバーと共にいる。

ジェ「ふむ。騎士カリムの話を聞く限りまず間違いなく大地の法の塔というのは地上本部だろうな。だがそれを焼き落とされるということはそれほどの戦力がいることだぞ?」

竜「そう。それについて葵から今までのことを聞く限り【不の者】の出現率が低い。これは葵が研究施設などを破壊し尽くしたと考えるのが妥当だろう」

ヴェ「つまり数を増やすことが難しくなってきたということ?」

シ「そこで出てきたのがガジェットか」

 現在モニターでは三提督、レジアス、クロノ、リンディ、カリム、グレアムが参加している。

アイン「だが、それでも【不の者】は出てきている。完全に施設を破壊し尽くしたというわけではなさそうだな」

葵「そこで私はあることを考えたんだ」

は「どういのや?」

葵「あくまでも推測だが零始は量より質に走ったということだ」

ク『質? 葵の以前の世界は違ったのか?』

葵「一対一で戦える。言い方を変えれば百人騎士がいれば【不の者】も百体用意しなければならない」
カ『確かに』

葵「だが、これはレベルが拮抗していたから。だが、もし相手が上回ったら? 今まで一対一がついに一〇対一、百対一になったらどうする? 一は【不の者】と考えて」

レジ『少数戦力で勝てる。それに恐怖心もあおられるな』

ミ『まずいわね』

葵「あと、レジアス。これについてだが予測はできるか?」



――されど、狂いし王と不の者により大地の法の塔を焼き落とされる



レジ『狙うとすれば公開意見陳述開だな。六課も確かこの日には防衛に当たる予定だったな』

は「え? あ、はい」

レジ『・・・分かった。当日は私の方から六課全員分のデバイスの持ち込みとリミッターの解除を許可させておこう』

 その言葉に全員が驚いた。なにせあのレジアスが優先的にそれを行うように言ったのだ。

は「ま、待ってください!? レ、レジアス中将は私らのことが」

レジ『八神二等陸佐。いま私の事情と世界の平和どちらを選ぶと言えば私は迷わず後者を選ぶ』

 そういってほほ笑みながらはやてを見る。

は「ありがとうございます。レジアス中将」

 その光景を見終えた葵は、

葵「あと予言についてだが、ある程度話分かった。死せる王についても。だが、死せる王の力と翼がいまだにわからん」

 そういってカリムの予言の一文を出す。



――死せる王の力の下、聖地より彼の翼を蘇らせる。



葵「カリム。騎士団が経営する聖王病院で検査したあのオッドアイの子覚えているか?」

カ『えぇ。覚えてますよ』

葵「非常に言いにくいが彼女は聖王のクローン、つまりオリヴィエ・ゼーゲブレヒト【最後のゆりかごの聖王】のクローンだ」

全員「!?」

ジェ「それについては私から説明しよう」

 そしてジェイルからの説明。そして、翼がゆりかごというモノだということが分かった。

葵「揺りかごについての詳細データもこちらで確認した。問題は最後の一文か・・・」



――大英雄命をかけてこの世界守りぬき灯を消し去る



竜「・・・・大英雄は葵のことだろうな」

葵「まぁ、予言は予言だ。いくらでも変えれる余地はある」

ラ『そうじゃな。まぁ出来ることはわしらでもする』

葵「感謝します」

 そう言って報告すべきことはすべて終えた。後は決戦の時を待つのみだ。

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