小説『黄泉路への案内人』
作者:楽一()

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第一話


SIDEヴィヴィオ


St.ヒルデ魔法学院初等科・中等科棟

 今日は始業式だけなのでこの後皆で図書館に寄ろうと思ってます。で、クラス分けの結果は、

コ「クラス分け見た?」

リオ「みたよ!」

星「そうですね。初めてではないのでしょうか?」

夕「うん!」

ヴィヴィオ「そうだね! 初めてみんな一緒のクラス!」

翼「いぇ〜い♪」

娘たち「いぇ〜い♪」

――ポンポン!

 皆でこの喜びに対するハイタッチをしたら、

女生徒「あら」

女生徒「くすくす」

 と、笑われてしまった。

 でも、それだけうれしいのだ。最初はコロナとリオとわたし、翼とイクス、夕璃、星那と美夜、雷華と別れた。で、その後はシャッフルするように別れたけど今年は皆一緒のクラスなのだ。

 このSt.ヒルデ魔法学院は結構ハイレベルだけど、楽しい授業と、

夜「この後は図書館に行くだろ?」

イクス「その予定ですね」

雷「あれ? ヴィヴィオどうしたの?」

ヴィヴィオ「うん。教室で記念写真を撮りたいな〜って。お世話になってる皆さんに送りたいんだ」

翼「そういうことなら」

 そういって皆並んで写真を撮り、日ごろお世話になってる方々に送った。


SIDEout


葵「この件はこれで終了だな」

ドゥーエ「はい。ん? 葵様メールですよ?」

葵「? あぁ。ふふふっ」

 私は端末で送られてるメールを見て思わず笑みがこぼれてしまった。

クァ「? どうかしましたか?」

葵「いやなに。あの子とたちが写真をな」

 そういってその場にいたドゥーエ、クァットロ、トーレ、セッテに写真を見せると、

トーレ「おやおや」

セッテ「あはは・・・」

 おそらく雷華あたりだろうと思うが倒れこんできて前にいた美夜、星那、リオ、コロナ翼を押し倒した集合写真。だが、これはこれで可愛いものだ。

葵「今日は早めに帰るとしよう。お前たちはどうする?」

セッテ「私はまだすることがあるので」

ドゥーエ「私もです」

 と、皆やることがあるようだ。

葵「すまんな」

トーレ「お気になさらず」

クァ「そうですよ。それに今日は特別な日なんですから」

 そうだな。ではやることをやってしまって帰るとしよう。


SIDEヴィヴィオ


コ「そういえば」

ヴィヴィオ「ん?」

 わたしオ達は今図書館にいます。

コ「星那たちは皆デバイス持ってるよね?」

リオ「そういえば。私たちはまだ持ってないよね」

翼「確かに。どうしてでしょう?」

 すると、星那が、

星「答えは簡単です。まだあなた達は基礎段階がまだ完成していません」

夜「あと、イクスと翼においてはお前たちに見合うデバイスが存在していないから一から作る必要があるからじゃないのか?」

 そういえばそうだね。翼はママたちの魔法の形式? というよりパパに近い。イクスも冥王という過去の王さまでその力に見合うデバイスを作るには時間もかかるからからかな。

イクス「確かに。私たちの方もヴィヴィオ達のも理にかなっていますね。なのは母上も基礎を終えるまで自分専用のデバイスはいらないっていてましたし」

夕「その間は確かお母さんたちのデバイスが変わりをしてくれるといってたね」

夜「ん? それにしても雷華が静かだな?」

 そういって美夜が周りをきょろきょろ見渡すと、

雷「うぅ〜・・・も、もじが・・・お、おおすぎる・・・むずかしいはなしが・・・も、もうだめ・・・」

 と、頭から煙が出てた。その前には宿題で出された問題集。といっても宿題はその問題集から数ページ出されたぐらいなのだが、

ヴィヴィオ「雷華・・・終わらせないとまずいよ?」

星「そうですね。今日はお父様が帰ってくるのです。もしこのことが知られたら」

雷「はっ!? で、でもぉ〜わからないよ〜〜〜」

 ん〜。どうするかな? 「そうだ!!」雷華が頭の上に電球がぱっと光るのが見えた。

雷「パパに教えてもらえばいいんだ!!!」

娘たち「それはダメ!!!!」

司書「うぉっほん!」

娘たち「す、すみません・・・」

 大声を出したのがダメだよね。図書館では静かにしなきゃ。

夜「とりあえず外に出よう。喉も乾いたしな」

 美夜の言うとおりだね。いったん外の休憩場(テレビや自販機が置かれている休憩スペース)に出た。すると丁度、

キャスター『では次のニュースです。現在管理局総統である神無月葵総統が総統の独裁を防ぐため神無月総統を議長とした新最高評議会が発足しようとしています。議員には三提督、レジアス・ゲイツ大将、リンディ・ハラウオン統括官、クロノ・ハラウオン提督が選出され制定されるのも時間の問題となりましました。しかし、これに反発する将校たちも少なくはありません。では現在の様子をどうぞ』

 そういってテレビの画面が現在の局の会議室の様子が映しだされた。

ヴィヴィオ「あれってパパだよ!」

翼「身内で固める。でも階級的に行けばこうなりますね」

イクス「それだけではないでしょう」

雷「どういうこと?」

イクス「多分あぶり出しでしょう。悪事を働いている将校の」

 すると画面の中ではある一人の提督が反対を申し出していた。

提督『総統! これでは身内の固め、総統の意見に賛同する者しかいないではありませんか!?』

葵『そうだな。だがこの者たちは私の言うすべての意見に全部を全部賛同するとは言えん。国民のためにならない物には反対するだろ』

提督『そうでしょうか? ではお聞きしますがこの今回の次元航行の経費削減及び巡航艦削減はどういう意味でしょうか!? これでは正義を御旗に掲げる我々の本来の意味をつぶしてしまいます!!』

 その様子を見て、

リオ「あちゃ〜やっちゃったよあの提督」

雷「どういうこと?」

コ「みてたら分かりますよ」

 うん。あの提督さんパパの逆鱗に触れちゃう発言しちゃったからね。

葵『ほぉ。では貴殿は何か? まだこの管理局が平和を守る正義の組織だと思っているのか?』

提督『いかにも!!』

葵『・・・・・この大バカ者がぁああああ!!!』

提督『!?』

 すると、テレビの音量もかなり抑えられているにもかかわらずパパの声はかなり響いた。でも、

葵『我々管理局の目的は第一に管理世界の住民の生命の安全の保障と生活の安寧だ! 何が平和か!?
 何が正義だ!? 今だ管理局のひざ元であるミッドの治安率も40%だ! その状況で管理世界という名の支配域を増やして何となる?! 正義だなんだという前に管理世界の住民全員が全員満足して夜も安心して外を歩けるようにしろ!? それとお前はクビだ!』

提督『なっ!? どういう『失礼します。我々はこういう者でして』なんだきさ・・ま・・特捜部・・・・』

特捜部『はい。対管理局特別捜査部です。提督。収賄罪並びに違法魔導研究における資金援助、誘拐罪の罪で逮捕します』

提督『なっ!? ま、まて!? あ、あぁ・・・』

 そういって特捜部の人たちに提督さんが連れだされていったのをパパが確認し終えると、

葵『さて、お前たちにもう一度言っておこう。現在の管理局は以前の体制とは全く違う。平和維持組織の時代は終わったんだ。現在は治安維持組織にすぎん。民に奉仕し、その見返りに税金で食わせてもらっている一般公務員と変わらん。それを忘れるな。それが嫌なら退場しろ。以上』

 そして、それが終わると次のニュースになった。

星「・・・お父様はある意味過激ですね」

夜「だがそこにしびれる!!」

雷「パパかっこいいい!」

夕「まさに悪を滅ぼす正義でしょうか」

 うん。わたしもそう思う。パパは本当にパパなんだと。

 その後は雷華の宿題を手伝い(という名のパパ独占を阻止するため)、家に帰るとフェイトママとすずかママがお菓子を作って待っていてくれた。で、その後なのはママとアリサママも帰ってきた。


SIDEout


 会議も終わり私は一足早く帰宅していた。すると、隊舎をでてちょっとしたぐらいに、

葵「ん? ギンガか?」

ギ「あ! 葵さん」

 家路につこうとしている途中珍しくギンガに出合った。

葵「ギンガも今帰りか?」

ギ「はい」

葵「ギンガもこっちに来ればいいんだが」

ギ「あははは。ありがたいんですが父を一人にするとどうも・・・」

 今ナカジマ家にはゲンヤさんを始め、スバル、ギンガ、チンク、ノーヴェ、ウェンディ、ディエチがいる。

 というか、

葵「そうか。来れるようなら連絡してくれ。部屋は綺麗にしてある」

ギ「ありがとうございます」

 当初の予定では普通の家のレベルぐらいにしようと思っていた。というのもすぐに合流できるのが地球組と子供たちぐらいだったのだ。そのためすぐに大きい家を買わず徐々にしていこうと考えて設計していたのだが予定地に行ってみるとどでかい家がたっていた。

 原因は・・・・三提督です。はい。

ギ「そうだ葵さん。多分御存じだと思いますが「ストップギンガ」え?」

葵「私とお前は夫婦なんだ。別に敬語は使わなくていいぞ」

ギ「あ、はい・・・じゃなくて分かったわ///」

 まだ慣れていないのか顔が赤い。というか多分いきなりこんな風にしたからだろう。

葵「で? 話しは?」

ギ「え? あ、そうだった。えっと、最近の連続傷害事件のことなんだけど」

葵「あぁ。だがあれは『事件』ではないだろ?」

 何故『事件』ではないのか? 答えは簡単だ。

ギ「えぇ。被害者は格闘系の実力者。でも」

葵「被害届が出ていない。多分試合形式で申し出された手前そうもいかないんだろ。そして、容疑者が」

ギ「うん・・・自称『覇王』イングヴァルト」

葵「古代ベルカの王の名前」

ギ「一応ノーヴェ達に注意するよう言ってあるわ。だからヴィヴィオ達に」

葵「言っておこう。それとギンガ。お前も気をつけろ。お前も実力者だろ」

ギ「え? あ、はい。「あと私の妻なんだ。傷つくのを見たくはないからな。あと送っていこう」あ、ありがとうございます///」

 そういってギンガを送り再び家路に着く。

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