小説『黄泉路への案内人』
作者:楽一()

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IS編プロローグ


 カルナージから戻って三日後。私たちは地上におかれているガーディアン隊舎の大会議室に集まって聞いた。

 メンバーは旧六課時代(ウィング、テイルズ分隊も含む)のメンバーとジェイルである。

葵「さて、集まってもらった理由は言わんでもわかると思う。必要か?」

 すると、その場にいたメンバーは首を横に振る。

葵「あの時は大雑把にしたため今回は詳細な情報について説明する。今回我々は【不の者】の討伐に向かう。場所は地球。それも平行世界のな」

 それを聞いてほとんどの人間は予想通りと思っていた。

葵「その世界のことについてジェイルから詳しい説明をしてもらう」

 そういってジェイルはスクリーンの前に立って説明を開始する。

ジェ「まず今回君たちに行ってもらうのは先ほど葵から説明もあった通り平行世界の地球だ」

 すると、ティアナが手をあげて質問をする。

ティア「あのいいですか?」

ジェ「なんだい?」

ティア「あの、地球といってもどのような平行世界なんですか? 以前葵さんも言ってたような気がしますが確か【闇の書事件】の後起こった事件があった世界だったような気がするんですが」

 すると、ジェイルはにこにこしながら、

ジェ「良い質問だねティアナ君!」

ティア「え? あ、はい。ありがとうございます」

 その言葉の強さに多少なりと周りの人間も引いていた。というか娘にまでひかれるって。

ジェ「だが、今回の地球はあくまでもまるっきり違う。どれほどというと葵の元居た地球となのは君達がいた地球ぐらい違う」

 その言葉を聞いた瞬間おそらく勘の鋭い物なら何かがとてつもなく発展した世界だということを感づいたのだろう。

は「その発言やと何かが極端に進んどる戸いうことになると思うんやけど・・・・間違い無いか?」

ジェ「あぁ。間違い無い。この世界はIS、正式名称インフィニット・ストラトスという兵器がある」

な「!? それって危なくないの!?」

ジェ「極端にいえばこの世界最強の兵器だ。まぁ核を除いてだと思うが。これは元々が宇宙空間での活動を想定して作られたんマルチフォーム・スーツだった」

フェ「だった?」

ス「何で過去計何ですか?」

ジェ「簡単だ。さっきも言ったと思うがこれは当時の地球の現代兵器を圧倒する力を持っていた。となると?」

エリ「兵器化・・・・」

ジェ「そう。でもこれには最大の欠点があったんだ」

キャ「リンカーコアガ無いと動かせないとかですか?」

ジェ「あははは。それは面白いが残念ながら違う」

チ「その感じだと何か選ばれた人間でないと動かせないということですか?」

孤「ん〜。男だけとか?」

ジェ「孤狐君おしい。逆だ」

シ「逆・・・女性だけということか」

ジェ「そう。結果男尊女卑だった世界は逆転し女尊男卑の社会になってしまったというわけだ」

ヴィ「兵器化したってことはよ、あたしらはそれと戦わなきゃいけないのか?」

葵「それは無いと思うぞ。あくまでも目的は【不の者】だ。それにISはいろんな思惑が混じり合った結果スポーツ、つまり競技用兵器として落ち着いたわけだ」

シャ「・・・・えぇ〜。兵器と開発され競技用ってなんかおかしくないですか?」

アイン「最強の兵器。つまり核と同様だろ。振り上げた拳骨を振り下ろせば」

ヴェ「相手も同様に使って戦争になる。結果ISの技術を多く持つ国家の勝利。それを避けるための策だろ」

 まぁそうだろな。だが、資料を見る限りISの開発のために従来の軍予算を削るに削って今に至るみたいだ。

 そこからこの世界、ISについて説明し終えるとジェイルがなにやら一つの箱を出して何か説明し始めた。

葵「ジェイルその箱は何だ? あと、今気付いたんだが道実はどうした? 呼ぶよう言ったと思うんだが」

ジェ「ん? あぁ道実君については先にあっちの世界に行ってもらったよ。新IS作成のために」

全員「何で?」

ジェ「さっきのに補足すると全員女性がISを操縦できるわけではない。IS適性、簡単にえば魔法で言うランクが高ければ高いほどいい。だが当然適性がない者だっている。おそらくここにもいるだろうから道実君に葵の策を実行してもらった」

ノーヴェ「なぁ、その策って?」

葵「あっちでデバイスを作ってもらう」

ウェ「それってやばくないっすか!?」

葵「大丈夫だろ。機械じみてないが製作者がなんとか言えばどうにかなる。そうすれば普通に我々もお構いなしで魔法が使える。後魔法陣が見えないよう認識阻害はかけるがな」

 そういって説明すると、皆が納得した。【ISに対し有効なのはISのみ】とこの世界の人間が行っていたがこっちでISを作って魔法を放つと管理局の魔法と騎士団の魔法両方通じた。それに、いざとなれば騎士団の方からとあれを持ってくればいい。

ジェ「で、次にこの箱だがこれはいわゆる順番決めだ」

セッテ「順番?」

ジェ「そう。いきなり全員を送るわけにはいかないんだ。何分準備に時間がかかるからね。だから先遣隊、つまり諜報だね。情報収集が主な人になるかな。次に二番隊。これは先遣隊と合流後と戦力の補充。最後に本体。これで撃滅するわけ。最後が予備隊。まぁ名前でわかると思うから説明は省略。で、この箱はそれを決めるための者。さぁさぁ、皆引いて行ってくれ!!!」

 なんか準備が良いな。そういって一人一人引いて行く。

シ「ん? 赤のボール?」

ヴィ「シグナムもか? あたしもだ」

ギ「青ですね」

葵「黒」

チ「む。白か」

 そういって全員が引き終わると、ジェイルは大きなボードを取り出した。それはまるで、朝のニュースなどで見るシールで何か隠された状態で。

ジェ「では、色で当番決めを行う! まず! 赤!」

 そういって赤のシールをめくると、

シ「二番隊か」

 ちなみにメンバーははやて、シグナム、ヴィータ、シャマル、アイン、ザフィーラだ。

ジェ「次に青!」

 青は本隊。だからだろうか、一番人数が多い。ちなみになのは、フェイト、ヴェル、孤狐、ティアナ、スバル、エリオ、キャロ、ギンガだ。

ジェ「次に白は・・・・残念。予備隊だ」

 白はチンク、セッテ、ノーヴェ、ウェンディの四人だが、ジェイルいわくいざとなったら娘全員を投入するとのこと。

葵「ということは私だけが先遣隊か?」

ジェ「いや、他にも二人いるみたいだぞ」

 ん? 全員・・・・終えてなかったな。

リイン「よろしくです! 葵パパ!」

アギト「よろしくな兄貴!」

 そういうと、リインとアギトは近くまで頑張ると息巻いていた。・・・・・うん。大丈夫だ。多分。

ジェ「では、早速行って来てくれ!」

葵・リイン・アギト「「「は?(え?)」」」

 すると、足元には魔法陣が広がっていた。これは・・・道実のか?!

ジェ「では行ってらっしゃい〜い!」

葵「ちょ!? ジェイル!? お前もかぁああああああああ!!!?」

 そういうと、私はミッドにいっときの別れを告げ、ISの世界に向かった。

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