小説『黄泉路への案内人』
作者:楽一()

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第三話

 
 さて、おはようございます皆さん。現時刻は日付が変わって数分後です。目の前には黒色のインナーを着た二人の女性と幼女。そして犬耳に尻尾をつけた、痛い人。

 今ようやくこの時期に転生した皆さんがたの気持ちがわかるような気がします。

 ピンク色の髪をポニーテールにしている人は剣先を首に向け、幼女はハンマーを今振り下ろそうかとしています。

葵「はぁ、なぜこうなった」

 私の率直な疑問にお答えください。

 
―数時間前


 私ははやてと一緒に晩御飯を食べている時に私ははやてに、

葵「はい、はやて。本当は明日ですが、少し早目のお誕生日プレゼント」

 私がそう言ってはやてにプレゼントが入った箱を渡す。

は「え・・・・・?」
 おや、なんというかかなり驚いていますね。これはなかなか面白い。


SIDEはやて


葵「はい、はやて。本当は明日ですが、少し早目のお誕生日プレゼント」

は「え・・・・・?」

 葵君がそういって小さな小箱を渡してくる。あれ? 私、葵君に誕生日のことは教えたっけ?
 
 たぶん、あの後石田先生から教えてもらたんやろな。でも、嬉しいな/// こうやってお誕生日プレゼント貰うんいついらいやろ。あかん、嬉しくて涙が///

は「あ、ありがとな! 葵君///!」

 そういうと、葵君は優しく微笑んでくれた。これだけでご飯三杯お代わりできるで///!!!

は「あ、空けてええか?」

葵「どうぞ。それははやてのために作ったのだから」

 わ、私のために///!! しかも葵君の手作り///!?

 箱を開けるとそこには見る角度によって青色や白色に輝くまるで月のような石をネックレスに加工した物があった。

は「きれいやな〜。これなんていう石なん?」

葵「ムーンストーン。はやての誕生日の誕生石なんだ」

は「誕生石?」

葵「簡単言うとその月にちなんだ宝石のこと。まぁジンクスだが、その誕生石を身につけていると幸運が訪れるとも言われているな」

 そうなんか、なんか嬉しいな。

は「あ、葵君、これつけてくれん?」

葵「いいよ」

 そういって葵君はネックレスを受け取り、私の首にネックレスを着けてくれる。

は「に、にあっとるやろか?」

葵「あぁ。かわいいよ」

は「/////」

 は、反則や葵君!! い、今そんなこと言ったら///


SIDE Out


孤「〈あ〜あ。また一人落ちた〉」

葵「〈何がだ?〉」

 何を落としたんだ? なにも落ちてないように見えるが。

エ・ル・孤「〈〈〈はぁ〜〉〉〉」

 神姫二名と孤狐が溜息をついた。それほどまでに重要な者を私は落としたのか?

は「な、なぁ葵君・・・」

葵「ん? なんだ?」

は「きょ、今日は一緒に寝てええか?」

葵「・・・・・はい?」

は「だから! 今日は一緒に寝てええ?」

葵「Really?」

は「off course」

 というか英語出来たんだはやて。

は「本読んどったら覚えた!」

 そういってグッて親指を突き立てていって来た。というか心を読まれた・・・

葵「まぁ、良いだろう。孤狐も来るか?」

孤「こーん〈もちろん〉」

 そのまま、私とはやて、孤狐はベットに入り、すぐに眠りに落ちた。


SIDEはやて


 ベットに入りすぐに葵君は寝てもうた。でも、こうやって自分以外の人がおるのは安心感があるな。

は「葵君。「ん〜、牛丼食べるなら」すきやで〜。ってちゃうわ!」

 なんかようわからん葵君の寝言に付き合ってしまった。

 すると、いきなり後ろから変な光が出ていたので、反射的にそっちを見ると、

は「え・・・な、あ・・・・」

 本が、目の前で本が勝手に開き、というか宙に浮いとる!?

???(Ich befreie eine Versiegelung (封印を解除します))

 本から変な声が聞こえる。というか本がしゃべった!?

 すーっとゆっくり本が降りてきて、こっちにおりてきた、

は「あ、葵君・・・・」

???(Anfang (起動))

 すると、本がいきなり光り出し、

―キィイイイイイイイイイン

 そんなおと共に私の身体から、白い球体状の光が出てきて、

―カッ

 そのまばゆい光と共に、目も前に現れたモノを見た瞬間私は意識を手放した。


SIDE Out

SIDE???


???「闇の書の起動を確認しました」

???「我等闇の書の蒐集を行い、主を護る守護騎士にございます」

???「夜天の主に下に集いし雲」

???「ヴォルケンリッター。何なりとご命令を」

 どれ位経ったんだ? 今回の新しい主からの命令が無い。って、あれ?

???「・・・・〈ねぇ、ちょっと、ちょっと〉」

???「〈ヴィータちゃん。しーっ〉」

ヴィ「〈でもさぁー〉」

???「〈黙っていろ。主の目の前での無礼は許されん〉」

ヴィ「〈無礼っていうかさ、コイツ。気絶してるように見えんだけど〉」

???「え?」

???「うそぉ!!」

は「うぅ〜〜〜〜・・・・」

???「ん? この少女は・・・!?」

 この少女とこの場に要る狐から須さまじい魔力を感じる。こいつは一体・・・

???「シャマル、ヴィータ! こいつをバインドで縛り上げてくれ!」


SIDE Out


―で、現在
葵「はぁ、どちらさまでしょうか? 泥棒か? 警察を呼ぶぞ」

 こっちも呼ばれてはまずいんだが、脅し程度になればいいんだが。

???「黙れ。お前からすごい魔力を感じる。お前は管理局の人間か!?」

葵「管理局? あぁ、あの独裁体制の。個人的な友人はいるがそれ以上は無い。というかはやては無事なのか?」

???「貴様が主の心配をする必要はない」

葵「・・・・〈エクス、ルミル。この拘束魔法を解けるか?〉」

エ「〈イエス、マスター〉」

ル「〈すでに解析は終了している〉」

葵「そうか。なら」

 そういって少し腕に力を入れると、鎖はもろくも砕け散った。

葵「弱いな。これで拘束?」

???「なっ!?」

 後ろの方で、金髪の女性がびっくりしているようだが、気にしない。それよりはやてだ。

???「とまれ」

???「じゃねぇと、どうなるか分かってんのか?」

 ピンクのポニーテールの人は剣、幼女はハンマー。

葵「黙れよ」

???「「!?」」

葵「どうなるか分かっているのかだと? 貴様らの方こそ分かっているのか? 貴様らを殺すことなど赤子の手をひねるより簡単だぞ?」

 二人は、まぁ、顔が真っ青だわな。

 そんなことよりはやての方が心配だ。何かされてなければいいんだが。

 そういってはやての脈を確認すると、

葵「脈拍正常。ただ、気絶しているだけか」

 そういってはやての寝ているベットのすぐそばにある椅子に腰かける。

葵「さて、貴様らは何者だ?」

 すると、犬耳を生やした人? でいいのか?

???「我等は主を護る守護騎士ヴォルケンリッターだ」

???「ザフィーラ!?」

ザ「構わん。それにこいつは信用に値する。もし我が逆な立場なら同じことをしていただろう」

???「・・・・・」

 ザフィーラという者が言った言葉に周りが黙りかけた。

葵「なるほど。守護騎士ね。主を護り主の盾となり、主の剣となる。そのものが急に現れ、主を気絶させるとはね」

ヴォルケンズ「「「「うっ」」」」

葵「まぁ、その辺はどうでもいい。私の名は神無月葵。この者、ある事情から八神はやての家に居候させてらっている。そこにいる後ろの狐は・・・・まぁ、はやてが起きてから説明しよう。それより、ザフィーラでいいか?」

ザ「あぁ」

葵「外出するときはその耳としっぽを隠しておけ。この世界では魔法が一般的な代物ではない」

ザ「分かった。注意しよう」

 とりあえず、諸注意やら、こちらの魔法の存在が確認されていないなどの話を一通りしはやてが起きるのを待った。

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