小説『黄泉路への案内人』
作者:楽一()

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第二六話
 

 さて、月日は流れもうクリスマスイブ。

 え? いろんなもの飛ばし過ぎだって? 作者に言え作者に。

作:いやだってさ、なのはやフェイトにばれちゃいけないって考えたら結構省かなきゃいけないし。

 結局ばれたがな。だがオリジナルストーリーとかあったのでは?

作:わたしにそんな才能は無い!

 というわけでクリスマスイブ。現在久しぶりにみんなではやてのお見舞いに来ている。

―コンコン

す「こんにちは〜」

 すずか・・・ということは。シャマルとシグナムの方を見ると聞き覚えのある声に驚いた表情をして
いた。

は「あれ? すずかちゃんや。はぁ〜い。どうぞ!」

な・フェ・ア・す・アリ「こんにちは」

ヴィ「あっ!」

 ヴィータも入ってきた二人を見て驚いていた。

す「あっ! 今日は皆さんお揃いですか? 葵君も!」

 そうか。すずかはシグナムやシャマルとは面識があったな。

ア「あんたもいたんだ。あ、こんにちは。はじめまして」

 アリサは礼儀正しく挨拶した。

な・フェ「あっ・・・」

 まずいな。シグナムがなのは達を睨み、少し場の空気が悪い。

葵「〈シグナム。落ちつけ。ここは病院だ。下手に争うなよ〉あぁ。しかし、今日はまたなんで?」

シ「〈むっ・・・そうだったな。すまん〉」

 シグナムも落ちついたのか表情を戻した。

す「あの、おじゃまでしたか?」

葵「そんなことはない。ところで何か用があったのではないのか?」

ア「そうだった」

 すると、すずかとアリサははやての前に行き、手にしていたコートに手をかけると、

―ぱっ

ア・す「「サプライズプレゼント〜」」

は「うわぁ〜〜」

 コートの下に隠されていたのはプレゼントだった。はやても満面の笑みだ。

す「今日はイヴだからはやてちゃんに、クリスマスプレゼント」

は「わぁ〜、ほんまか。ありがとうな」

す「みんなで選んできたんだよ」

ア「後で開けてみてね」

 はやてとすずか、アリサが話している間もシャマル、シグナムはずっとなのはとフェイトに警戒心を払い続けた。

 最も問題なのは。

ヴィ「・・・・・」

 ヴィータはずっとなのはを睨み続けていた。

 はぁ。

―ぽむ

な・ヴィ「「え?」」

葵「すまんな。この子は人見知りが激しくてな。根はやさしい子なんだ」

―なでなで

ヴィ「・・・///」

な「そ、そっか」

シャ「あ、みんなコートを預かるわ」

 クローゼットを開けてみんなのコートを預かるシャマルだが、やはりぬかりはないな。通信妨害の結界を張っている。


SIDEシグナム・フェイト


フェ「・・・念話が通じない。通信妨害を」

 フェイトもこのことに気付き、シグナムに聞こえるように言った。

シ「シャマルはバックアップのエキスパートだ。この距離なら造作もない」

 シグナムはそれを当然のように答えた。


SIDEOut


葵「〈ヴィータ、もう少し視線をどうにかできないか?〉」

ヴィ「〈で、でも・・・〉」

葵「はぁ。まぁ、こういう子なんだ。我慢してやってくれ」

 そう言いつつも撫で続ける。

ヴィ「・・・(だからって撫で続ける必要はないだろ///)」

な(ヴィータちゃん、ずるいの!)

フェ「お見舞い、してもいいですか?」

 警戒されながらもやはりはやてが心配なのか、シグナムに許可をもらおうとした。

シ「あぁ」



 日はどっぷりと沈み空は暗くなっていた。

す・ア「「さよ〜なら〜」」

な・フェ・アリ「「「・・・・」」」

すずかとアリサは手を振り、別れを告げる。

 だが、なのはとフェイト、アリシアは黙って見送りに来ていたシャマルとシグナムを見つめる。


SIDEはやて


 時間はあっという間やな。特に楽しい一時はや。

すずかちゃん達の見送りのためにシャマルとシグナムは病室を出て行った。葵君も着替えを持ってくるといって一旦帰った。いまおるんは私とヴィータだけや。

は「ん? どないした、ヴィータ?」

ヴィータはさっきから私を抱きしめとる。

ヴィ「なんでも・・・ないよ・・」

は「そっか?」

 なんか不安そうなヴィータを葵君がしとったみたいに頭をなでる。

は「今夜は雪になるかな?」


SIDEOut


 そして、屋上。

 そこにはなのは、フェイト。そしてシャマルとシグナムがいた。

な「はやてちゃんが、闇の書の主・・・」

 なのはとフェイトはそのことを知り、驚いていた。

シ「悲願はあと少しでかなう」

シャ「邪魔をするなら、はやてちゃんのお友達でも!」

 敵意を明らかにした二人に、なのはは一歩前に出て、

な「まって、ちょっと待って! 話を聞いてください! 闇の書が完成したらはやてちゃんは――」

 なのはが言葉を続けようとしたとき、

―ビュゥゥウウウウ

ヴィ「はっ!!」

 グラーフアイゼンをふりかぶり、なのはに迫ろうとしていたヴィータがいた。

―ガチチイチチチ

 なのはも障壁を出し防御をしたが、

ーバンッ!

な「きゃあぁああああ」

 障壁は破れ去り、なのはフェンスまで飛ばされた。

フェ「なのは!?」

 フェイトはなのはの飛ばされた方を振り向くが、

―ジャキ

シ「おぉおおおおお!」

 レヴァンティンを振りかぶったシグナムに攻撃された。だが間一髪のところで回避し、

 フェイトもバルディッシュを構える。

シ「管理局に主のことを伝えられては困るんだ!」

シャ「私の通信防御範囲から出すわけにはいかない!」

 フェンスの近くにいるなのはの前にヴィータが行き、

な「・・・ヴィータ・・・ちゃん」

 ヴィータはバリアジャケットに切り替え、

ヴィ「邪魔すんなよ。もあとちょっとで助けられんだ。はやてが助かってあたしたちのところへ戻ってくるんだ!」

 ヴィータの目に涙がたまり、震える声を抑えながらも言葉をつなげる。

ヴィ「必死に頑張ってきたたんだ。もうあとちょっとなんだから・・・・くっ」

 そして、グラーフアイゼンを振りかぶり、

ヴィ「邪魔すんなぁああああ!!」

ーズガァアアアア!

 カードリッジで強化された一撃をなのはにぶつけた。

ヴィ「はぁ、はぁ、はぁ」

 先ほどの一撃でぶつけた周辺は炎上した。

 ―コツコツコツ

 しかしその中からはバリアジャケットを着たなのはの姿が現れた。

ヴィ「・・・悪魔め!」

な「悪魔で・・・いいよ・・」

 そしてレイジングハートを起動させカードリッジをロードし、

(Axel Mode Drive ignition)

な「悪魔らしいやり方で、話を聞いてもらうから!」

 強い意志を抱き、ヴィータに向けレイジングハートを構える。

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