小説『黄泉路への案内人』
作者:楽一()

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第三十話


葵「管制人格?」

???「え?」

彼女が顔を見上げると確かに骨格や髪の色は似ているが唯一目の色が海のように青い瞳をしていた。

???「お、おまえは?」

葵「違うのか。はじめまして、神無月葵と言います」

???「なぜここに?」

葵「いやなに、貴方が吸収したのではないのですか?」

 すると、何か目を見開いて、急いで何かを検索用に目を閉じて考えだした。

???「バカな・・・お前には幸せという過去は無いのか。いや、人なら誰しも」

葵「あぁ〜、確かにないな。所詮殺し殺し殺しの世界だったし。今日殺せば明日も殺す。そういった戦争続きだったし。それ以前は所詮『無』に近かったしな」

???「それを過去に経験したと言うのか・・・」

葵「だから今があるんだろ? 過去があり今があり未来がある。全てつながっている一本の道なんだ。未来も選択肢はあるが所詮選ぶのは自分だ」

???「そうか」

葵「で、お前は?」

防「私は闇の書の【防衛プログラム】だ」

葵「ほぉ。では、もう一つ。なぜ泣いていたのだ?」

防「え?」

 いや、泣いていたじゃん。今も涙の跡があるし。

 彼女の眼もとにたまった涙を指で拭き取り、

防「え!? あ、ちょっと///」

葵「さて、ではここにいる必要性もないし。さっさと出るか」

そういって私は彼女の前に手を差し伸べた。


SIDE防衛プログラム


 彼が、葵が私に向けて手を差し伸べてきた。だが私はそれに手を出すことはできない。

防「私はいけない。私が行けばこれはさらなる暴走をする。私がここに残れば」

 だが。

葵「変だな。ではなぜ泣く?」

防「え?」

葵「生きたいのでしょ?」

防「・・・・」

 彼は泣いていた私を抱きしめた。

葵「生きていいんだ。あなたには生きる権利もあれば未来を見る権利もある」

防「でも、私は、多くの人を」

葵「なら、一緒に償おう。もし道に迷いそうになったら一緒に迷ってやろう。そして一緒に元の道に戻ろう。倒れそうになったら支えてやろう」

防「だが、絶対に倒れる。それだけ私の犯した罪は――」

葵「なら、いっしょに倒れて青空でも見よう」

防「え?」

 彼の予想外な言葉だった。彼はなぜそこまで優しくできる。

葵「倒れたら上を向いて空を見て、そしてまた立ちあがればいい。時に休憩は必要だ。歩きっぱなしは疲れる」

 彼はずっと笑顔だった。 そして、

防「私は――」

葵「誰にも必要ないことはありませんよ。少なくとも、私はあなたの未来を見てみたい」

防「!!」

 その言葉に私は何度救われたと思ったか。

葵「一緒に歩んでみませんか?」

 その時私は思った。あぁ、彼となら一緒に歩める。いや、一緒に歩んでみたい。そして未来を見たい。そう心から思った。

葵「では行こうか」

防「・・・はい。我が皇よ」

葵「お、皇か・・・・まぁいっか。そう言えばお前に名前が必要だな」

防「いいのですか?」

葵「あぁ。新しい私の家族になるのだからな」

 名前。私は今まで防衛プログラム以外で呼ばれたことがない。初めてだ。名前なんてもらうのは。

防「あ、ありがとうございます!」

 そういって私はお礼を言った。

葵「ん〜。では、お前の名前はヴェルだ!」

防(以後ヴぇ)「ヴェル?」

葵「祝福の鐘を告げる者、幸福を呼び寄せる者、新たな幸せを知らせる者。ヴェル」

 私は膝をつき、

ヴェ「我、これより汝を皇と認める。我が名はヴェル。あなたのために剣となり、時に盾となる」

 そして、彼は私の手を取り。

葵「行きましょう。ヴェル」

ヴェ「はい!」

そういって私がたちあがりその場から離れようとしたとき、

―ウネウネウネ

 やはり私はここからは出られないようだ。今までの蒐集した生物たちが私を行かせまいとうごめいている。

葵「彼女の生きる道(未来)を邪魔するな!」

 そういって彼が翼の形をした剣で触手を斬り裂く。

葵「さて、どうしたものか」

(マスター方法が一つだけありますよ?)

 イヤリングのデバイスがそう告げる。

葵「今はぜいたくを言ってられないか。で、それは?」

(契約をし、完全にマスターのモノにすれば!)

・・・・皇のモノ・・・

―ぼんっ///

葵「・・・・・本気で言っているのか!?」

(本気ですとも!(マスターの正妻の座は誰が!?))

(こんな状況で冗談は言わん(さてさて、誰がその栄光を?))

エ・ル((まぁ、私たちがマスターから離れることは絶対にないがな!!))

ヴェ「あ、あの契約とは」

葵「知らないか? シグナムや、君たちの主と行った行為・・・」

 ・・・ま、まさかあれを!?

葵「まぁ、嫌なら別の方法を「い、嫌ではありません! ぜ、ぜひお願いします!」そ、そうか?」

 い、勢いで言ってしまた。でも、これで私もマスターと一つになれるのか・・・。

葵「で、では行くぞ?」

ヴェ「は、はひぃ!」

 そして、唇が重なった。すると、

―シュゥゥゥ

ヴェ「痛っ。こ、これが皇との契約の証し」

葵「ま、まぁ。さて、聖夜の書」

(はい。ここに)

葵「我は聖夜の書の主。我が書に記されし者達よ我が命に従い、我が意に服し、我と共に剣を抜け。これ我が命なり。幸福の騎士ヴェル」

 すると、今まで黒の服だったものが白に変化した。

ヴェ「ありがとうございます。我が皇」

葵「その、まぁいっか。さて、どうやって出ようか」

ヴェ「なら、ユニゾンして出ますか?」

 そして、そのままユニゾンをした。(はやてと一緒の格好。スカートではなく長ズボンです)

葵「さて、参ろうか。夜天の書の主の元へ」

ヴェ(はい)

 翼を出して、飛び出した。


SIDE Out


―ドパァァァァァアン

葵「脱出成功か」

 周りを見ると全員いるようだ。

シ「あ、葵なのか!?」

は「え!? 葵君って大人やったんか!?」

葵「まぁ、年齢は二〇歳だがな。あと、そっちもうまくいったようだな」

は「え、まぁ」

(葵、その、お前とユニゾンしているのは?)

ヴェ(久しいな管制人格)

(防衛プログラムか!?(誰にも従わず、永遠の孤独を選んだ彼女が彼を皇として認めたのか!?))

ヴェ(今はヴェルだ。幸福を告げる者ヴェル。我が皇よりいただいた名だ)

葵「知り合いか?」

ヴェ(はい。我が皇。管制人格です)

 あぁ、戦っていたあの。

葵「さて、神雷の騎士、聖炎の騎士、清風の騎士。契約解除」

 私がそう告げると、シグナム達は元の騎士甲冑に戻った。

葵「管理者権限がどうやらはやてに移ったのだ。これ以上しばりつけておくのあれなんでな」

は「それにしても、葵君とお揃いやな!」

葵「ん? まぁそうだな。リインフォースとヴェルはいわゆる双子(?)みたいなものなんだ。似ててもおかしくないだろう」

 はやてのはミニスカートだが私のは長ズボン。せいぜい違いはそこぐらい。

な「む〜〜〜〜。いいな、はやてちゃん・・・」

フェ「うん。葵と一緒のバリアジャケットか・・・」

ヴェ「はやていいな。でも、あたしにはこれがあるからいいや!」

 そういって左手の模様をめでるように撫でる。

シ「た、確かに、これがあれば、いつでも、その・・・・」

シャ「はい♪ 葵君と一つになれますし」

 ヴォルケンズよ。問題発言は控えろ!?

な「にゃ!? ヴィータちゃん、それ何!?」

フェ「シグナムどういうこと!?」

 その後、ヴォルケンズが勝手にパス契約の説明をした。当然キスをして、その後一つになる権利も得られるということも。

な「どういうことかな? 葵君」

―ジャキ

 なのは、レイジングハートをなぜこちらに構える。

フェ「私たちの時はそんなことしてくれなかったし言ってくれなかったよね?」

―ガシュゥン

 フェイト、何気にカードリッジをロードするな。

ヴェ(・・・我が皇よどういうことだ?)

葵「〈お前としたことをあそこにいるメンバーにもしたんだ。というかお前は中から見てただろ!?〉」

ヴェ(・・・・まぁ、私もしてもらいましたからよしとしましょう///)

 ほっ。よかった。

な「で、どういうことかな? かな?」

フェ「O☆HA☆NA☆SIしようか?」

 まずい。世界がどうのこうのの前に、私の命が危ない!?

葵「ま、待て二人とも、この契約の理由はちゃんとある!」

な・フェ「「え?」」

 その後、シグナムとヴィータの理由は、まぁはやてたちにした言い訳をそのまま使い、はやてとシャマルについてはそのままを伝えた。

な・フェ「「そうなんだ〜」」

 し、死ぬ。マジで死ぬかと思った・・・。

ク「済まないな、水を差してしまうんだが、時空管理局執務官クロノ・ハラオウンだ」

 タイミングが良いな。・・・待てよ、ということは。

葵「クロノ、まさかとは思うが今まで修羅場を愉しんでいたとは言わないよな? 違うにしてももっと早く来れなかったのか?」

ク「・・・葵には後で聞きたいことが山ほどあるが、今は「クロノ、私の質問に」時間がないので状況を簡潔に説明「バギィ」グハッ」

 人の話を聞けと私は言ったよな?

 何をしたかって? 簡単だ、久々にフライパンの刑に処しただけだ。ちなみに今回のフライパンは一秒間に百発撃つマシンガンにも耐えられるフライパン。その光景に知らないヴォルケンズは震えていた。

は・ヴォルケンズ(は、般若が・・・般若の顔が・・・・)

な・フェ・アル・ユ(ひ、久しぶり見たけど大人バージョンだと余計に怖い(の)・・・・)

葵「さて、答えてもらおうか? クロノ・ハラウオン君?」

ク「す、すみません! 見てました! だ、だからその、フライパンを振り下ろさないで!?」

ヴェ(お、皇、今はそんなことより現状を打破する方に!)

葵「・・・チッ。命拾いしたな」

 ヴェルの忠告がなければお前は再び海の藻屑になっていたのに。

葵「で、現状というかこの状況の打破する作戦でもあるのか?」

ク「・・・あそこの黒い淀み闇の書の防衛プログラムが後数分で暴走する」

 ん? 防衛プログラムが暴走?

葵「クロノ。防衛プログラムならここにいるぞ?」

ク「は?」

 そういって一旦ユニゾンを解除すると、

は「リインフォース!?」

葵「似ているが違う。ほら、瞳の色とか」

は「ほんまや・・・」

ク「で、ではあの淀みは?」

ヴェ「ただの亡骸、残骸、化け物。とでも言うべきでしょうか。あ。我が皇再びユニゾンしますね♪」

葵「あぁ。えらく楽しそうだな?」

ヴェ(皇の中は暖かくてとても落ち着くんです)

孤「あぁ、その気持ちわかるな」

葵「左様で。というか孤狐、今までどこに?」

孤「ザフィーラ達と共にね。あの二人護ってあげてたのよ」

 どおりでいないわけだ。その後アルフトユーノ、ザフィーラも来た。

葵「で、話を戻すが、倒す方法は?」

ク「あ、あぁ。とりあえず。僕らは何らかの方法であれを止めなければならない。停止のプランは現在三つある。
一つ。きわめて強力な凍結魔法で停止させる。
二つ。軌道上に待機している艦船アースラの魔導砲アルカンシェルで消滅させる。
三つ。葵の魔法、とくに時の庭園時に見せたあの魔法で消滅させる。
 これ以外に良い手は無いか? 闇の書の主と葵、そして守護騎士たちに聞きたい」

 これ以上に良い手か・・・

 すると、シャマルが、

シャ「えぇっと、最初のは多分難しいと思います。主のいない防衛プログラム、今はただの抜け殻みたいですけどそれでも魔力の塊であることには変わらないですし」

シ「凍結されてもコアがある限り再生機能が止まらん」

 パターン1はシグナムとシャマルによって取り下げられた。

ヴィ「アルカンシェルもぜっっったいダメ!!」

 そういって手でバツを作り、却下した。

ヴィ「こんなところでアルカンシェル撃っちゃったらはやての家までぶっ飛んじゃうじゃんか!!」

 ここからはやての家はかなり距離があるように見えるがそんなにすごいのか?

ヴェ(我が皇。アルカンシェルの威力は発動起点を中心に百数十キロ範囲の空間を歪曲させながら反応消滅を起こさせる魔導砲ですから)

 うわ〜お。そりゃすごい。

な「あの!わたしもそれ反対!」

フェ「同じく、私も絶対反対!」

 確かにそんなことをすれば、例えあれを倒しても、かなりの大規模の被害が生まれるな。

ク「僕も艦長も使いたくないよ。でも、あれの暴走が本格的に始まったら被害はそれよりもはるかに大きくなる」

ユ「暴走が始まると触れた物を浸食して無限に広がっていくから・・・」

な・フェ「「・・・」」

 二人の説明になのはとフェイトが沈黙する。

エイ『はーい、みんな! 暴走臨界点まで後15分きったよ! 会議の結論はお早めに!!』

ク「と、なると葵のあれか」

葵「使ってもいいが、A(オール・)B(ブレイク・)P(ファンタズム)を使うと今言った三つの中の最悪の現象になるぞ?」

は「ど、どんな感じになるん?」

葵「まずここからあれに向かって撃つと、まずここから半径300キロ圏内にクレータができる」

全員「・・・・は?」

葵「で、その次に衝撃波が大体地球をぐるりと一周から五周します」

全員「・・・・・え?」

葵「で、その衝撃は大体地殻まで行くから、結果はあら不思議。地球がここを中心に真っ二つになります」

全員「・・・・・」

葵「それでもいいなら撃つよ?」

ク「予定は変更しよう。というか君はそれを前世では何回使ったんだ!?」

 クロノが顔を真っ青にしながら聞かなかったことにした。まぁ正しい判断だ。

葵「数百回以上。まぁ、全てが魔力でコーティングされていたから被害も大体なのはのSLBを撃ってビルぶっ壊した程度になるんだがな」

 それでも全員が口を開けっぱなしだ。ヴェルやリインフォースですら驚いているのが目に見える。

ク「もう少し穏便な手はないのか?」

シ「済まない。あまり役に立てそうにない」

ザ「暴走に立ち会った経験は我らにもほとんどないのだ」

シャ「でも、なんとか止めないと・・・はやてちゃんのお家が無くなっちゃうの嫌ですし!」

ク「いや、そういう問題の話じゃないんだが。・・・戦闘地点をもっと沖合にできれば」

シ「海でも空間歪曲の被害は出る」

ク「う〜ん」

 皆で打開策を考えていると、

アル「あ〜、ゴチャゴチャ鬱陶しいな! みんなでズバッとぶっ倒しちゃうわけにはいかないの!?」

 ・・・ブッ倒す・・・ん? あれをあそこに移動させて、あそこであれを撃てば・・・

ク「あ、アルフ・・・」

ユ「これはそんな単純な話じゃ「それだ!!」え?」

 するとみんながこちらを向いて。

葵「アルフでかした!」

―ガバッ

 アルフに抱きつき頭をなでた。

アル「え、えぇ!? あ、葵///」

 そうだ。場所がないならぶっ飛ばせばいいんだ!

葵「エイミィ! アルカンシェルはどこでも発射可能なのか!?」

エイ『え? う、うん撃てるよ? あっそう言うことか! もちろん管理局の技術力舐めてもらっちゃ困るな! 撃てますよ〜宇宙だろうがどこだろうが!』

葵「ならいけるか・・・賭けの部分が大きいがないよりかはましか」

な「え?どういうこと?」

葵「ではここでみんなに問題だ。地球上でアルカンシェルを撃てば地上に被害が出る。ではそれを回避するためには? さっきの話で分かる奴は分かっているはずだ」

ク「・・・・おい、まさか!?」

フェ「ここで撃つと被害が出る」

な「でもさっきの話だとアルカンシェルはどこでも撃てる。例え宇宙・・・そうか!」

は「宇宙空間なら被害は全く出ない!」

葵「正解だ」


SIDEアリサ・すずか


 二人は海岸沿いの道で海の向こうを見ていた。

ア「・・・光、収まった?」

す「うん、海にまだ黒いのがあるけど…」

ア「一体何なの? まさかこんなのがこのままずっと続いたりしないよね?」

す「何となくだけど、大丈夫な気がするの」

ア「ん?」

す「きっと戦ってくれてるから」

ア「なのはとフェイトが?」

す「うん。それと一緒にいた人達も。それに二人を守った白色の人。葵君のような気がしたの」

ア「・・・すずかに真顔で言われると、なんかそんな気がするから怖い。それに葵だって言う確率もあるかもね」

す「そうだね・・・」

ア「まぁ、それにしてもよ。ああもう! 訳分かんない!!! 楽しいクリスマスイヴに一体どういう事態なの!? 夢なら覚めて〜〜一刻も早く覚めてよ〜〜〜!!!」

す「ア、アリサちゃん 落ち着いて!」


SIDE out

SIDEアースラ


リン「なんとも、まぁ。相変わらずすごいと言うか・・・」

エイ「計算上実現可能ってとこがまた怖いですね・・・」

 そう言いつつも手を動かすエイミィ

エイ「クロノ君! こっちのスタンバイは準備はOK。暴走臨界点まであと10分!

 いよいよ最終決戦までのカウントダウンが開始された。


SIDE Out


ク「実に個人の能力だよりでギャンブル性の高いプランだが・・・まぁ、やってみる価値はある」

は「あの化け物のバリアは魔力と物理の5層式。まずはそれを破る」

 5か、多いな。

 だが、このときは思わなかった。バリアが六枚もある理由があいつにあると言うことを。そう。あの忌まわしい鳴き声を聞くまでは。

フェ「それで、バリアを貫いたら本体にむけて私達の一斉攻撃でコアを露出!」

な「そしたらユーノ君達の強制転移魔法でアースラの前に転送!」

リン『後は、アルカンシェルで蒸発――と』

エイ『うまくいけばこれがベストですね』

葵「さて、若者の力を見せていただくとしよう」

 私は見学、というか支援に回ろうとしたが、

ク「葵。君に指揮権をゆだねたい」

葵「・・・正気か? こういうときはお前の方がいいと私は思うが?」

ク「こう言っては何だが君は前世で大戦を生き抜いた。それもただ生き抜いただけじゃない。大軍を率いて勝利したんじゃないのか? ユーラシア騎士連合盟主?」

は・シ・ヴィ・シャ「「「「そうなのか(んか)(ですか)!?」」」」

な「うん。たしか、その騎士団の盟主騎士団の一番偉い人!」

フェ「確か蒼穹の騎士団騎士団長だったはず」

葵「よく覚えていたな」

ク「だから頼む。ここは経験の差だ」

葵「・・・分かった。その誇りある仕事引きうけよう。これを終わりの戦いにしよう。闇を払い光りを我等の手に」

全員「おぉーーー!」



エイ『暴走開始まであと二分!』

 あたり一面を闇に染めるか。でも、これで終わりにしよう。

は「あ、みんな」

全員「?」

は「シャマル!」

シャ「はい。全員の治療ですね。クラールヴィント、本領発揮よ」

クラ(Ja)

シャ「静かなる風よ、癒しの恵みを運んで」

―きぃぃぃぃん

 優しい風が吹くと同時に、キズがふさがっていく。

な「うわぁ・・・」

フェ「えぇ・・・・」

葵「ほぉ。これは・・・」

 腕などを見ると完全にキズがふさがっていた。

シ「さすがだなシャマル」

ヴィ「うんうん。さすが回復要員だな!」

シャ「まぁね♪ 湖の騎士シャマルと風のリング、クラールヴィント。癒しと補助が本領です」

フェ「すごいです!」

な「ありがとうございます。シャマルさん!」

葵「助かった。シャマル。ありがとな」

 しかし防御壁が5枚か。仕方がない。

葵「ヴェル。サポートしつつこちらも参戦する」

ヴェ(我が皇の意のままに)

葵「作戦はアルフ、ザフィーラ、ユーノ、孤狐はサポート班に」

アル「あぁ任せな! 私らがあのうざいバリケードをうまく止めてやるよ!」

孤「任せといて!」

ユ「うん」

ザ「あぁ」

 戦いの始まりの合図を告げるようにその触手たちの動きが活発になってきた。

ク「始まる」

ーズバァアアアン!! ズバァアアアン!!

 あちこちに闇の柱が宙に向かってそびえたった。

は「夜天の魔導書、呪われた闇の書と呼ばせたプログラム・・・闇の書の闇」

葵「だが、今その闇は光に進んでいる。あいつは―――」

 そういって闇の球体の方へ視線を受けると、球体が膨れ上がり、

―ギィィィィ バァァアアン!

 はじけるとそこからは化け物という言葉が似合いそうな生物。キメラのように色々な生物を合体させたようなものが出てきた。そう、あれは・・・

――アァア アアァァァァァアアア

葵「――ただの化け物だ。生きている理由も意味もない。破壊の限りを尽くすだけの化け物」

は「えらいズバッといいきったな」

葵「ん? 言わなかったか? 私は助ける価値のある者は助けるが、殺すしか価値のないものは迷いなく殺す。それが私だ。まぁ、ここにいるメンバーは助けるだけでなく、護る価値もあるがな」

女性陣「・・・///」

ク「そう言うキザなせりふをよく言えるな」

ユ「それが葵だよ」

ザ「それだけ皆のことを思っていると言うことだろう」

 さぁ、始めようか。最後の戦いを!

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