小説『黄泉路への案内人』
作者:楽一()

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最終話

 
さて、あの三提督との約束によって今八神家は過去類を見ない人口密度の高さを表しています!

 まぁ石田先生には頼んでいったん帰宅を許してもらった。なのは達にそれを言ったらなぜかすずかとアリサにも伝わっていった。

葵「・・・やはり狭いか」

は「そやな。八神家だけでも八人やもん」

葵「さらに、なのはにテスタロッサ家、アースラ組。そして三提督」

 計何人になるんだ? 

葵「はぁ、仕方ない。心の世界に行くか」

リニ「あの世界ですか?」

 久々の登場、リニスさん。

葵「あぁ」

 そういって心の扉を開け、皆を案内すると、その景色に見んが感激していた。

な「きれい〜」

フェ「うん。とっても」

アリ「すごい・・・」

リン「これは、何とも言えないわね・・・」

ク「えぇ。このような景色は初めてです」

ユ「初めてだこんな景色を見たのは・・・」

エイ「すごいですねぇ〜」

プ「綺麗ね・・・」

アル「すごい、ほんとうにすごい・・・」

 とまぁ、色々だね。そして、皆の前に出て、

葵「ようこそ。我が心の世界に」

 軽くお辞儀をして、簡単にここの世界のことを説明した。

な「じゃあ、葵君の世界なんだ」

葵「あぁ。というか私はいつまでこの姿なんだ? まぁ、こっちが本当の姿だからいいが」

 そう、あれから一日は立っているはずなのに、いつまでたっても戻らない。

孤「あぁ、多分それヴェルとリインの影響じゃないかな?」

リ・ヴェ「「え!? 私のせいですか!?」」

 まぁ、行き成り原因はあなた方ですと言われればだれでも驚くわな。

孤「契約の際多分だけど何らかのショックによってリミッターが外れたんじゃない?」

葵「まぁ、それしか原因がないか。ま、どうでもいいか」

 そう思い、皆の方に話を振る。

葵「さて、管理局メンバーは私と話があるのだろ。あとプレシア、ユーノ。君も来てくれ」

プ「あら、私も?」

ユ「僕も?」

葵「あぁ。君たちは自由にしてくれ。施設の説明は孤狐とエクス、ルミルに任せる」

 そういってエクスとルミルを具現化させる。

エ「お任せください」

ル「あぁ」

フェ「私たちはいいの?」

は「一応当事者なんやけどな」

葵「大人の話だ。君たちには少しまだ早いかもな」

な「ぶ〜〜〜」

葵「後でちゃんと付き合ってやるから」

な「ほんと!」

は「ほんまか!」

アリ「やったぁ〜!」

フェ「約束だよ!」

 そういって管理局メンバー以外は全員がこの世界の見学に行った。

 さて、場所は変わり寝殿。といっても上座みたいなものはなくただの宴会場みたいな感じに変えてある。

 そして対面するように私と管理局側と別れて座った。

葵「あと、君たちに合わせたい人物がいる。入ってくれ」

 そう言って襖があくと、

全員「!?」

 かなり驚いているようだ。まぁそうだろうな。

葵「紹介しよう。私の親友のジェイル・スカリエッティだ」

ジェ「はじめましてと言うべきか? 管理局の諸君」

ク「葵! これはどういうことだ!? 彼は犯罪者だぞ!?」

葵「クロノ落ちつけ。それを踏まえての会談だ。まずこちらから質問だ。はやてたちはどうなるのだ?」

 すると、レオーネが、

レオ「八神はやては結果的に言えば無罪だ」

 無罪? 罪があるように聞こえるが。

葵「まずそちらの被害は?」

レオ「ほぼ無い。被害は嘱託魔導師のフェイト・テスタロッサ、民間協力者の高町なのはの怪我のみ。だが、これも報告では君が治したと言うことで皆無といっていい」

葵「なら罪状は何なのだ? 罪なるモノがないではないか」

ミ「なにが言いたいのかしら?」

葵「私はこう言いたいのだ。罪もないのに無罪。おかしくないか? あと今回の闇の書事件は貴様ら管理局が発端だとな」

ク「あり得ない!? 何を言っているんだ!」

葵「クロノ。では聞こう。君たちはどこまで闇の書のことを調べた?」

ク「ユーノやアリア、ロッテに手伝ってもらい無現書庫をくまなく調べた」

葵「ふむ。では、グレアム。お前は?」

ギ「提督権限で出来るところまでだ」

葵「それで闇の書のどういった内容のモノが出てきた?」

ユ「えっと、闇の書が関わった犯罪と夜天の書であること。そしてその作られた目的ぐらいかな」

ギ「私たちもそれぐらいだ」

 やはり・・・か。そういってジェイルの方を見てうなずく。

レオ「・・・なるほどそう言うことか」

葵「お分かりか?」

レオ「これでも長年管理局の闇の部分と向き合ってきたんだ」

リン「どういう意味ですか?」

ジェ「こういうことだ。君たちは不思議に思わなかったかね? なぜ夜天の書が闇の書になったのか? またそれは誰が行ったのか? いつ、だれが、どこでということが書かれた物が一個もないことに」

ク「そ、そういえば・・・・」

ユ「・・・確かに無かった」

葵「そしてこう結論付けれる。無いのではなく握りつぶされたのでは――と」

ク「誰がそんなこと―――まさか・・・」

葵「そう。そんなことができるのは管理局しかないだろ。三権分立もしていない独裁体制の管理局なら簡単だ。そしてプレシアの件もそうだろ」

プ「な!? まさかとは思っていたけど、やっぱり・・・・」

葵「その証拠がこれだ。あとジェイル・スカリエッティの件も書かれている」

 そういって三提督の前にそれを置くと、三人はそれを読み、目を疑った。

レオ「バカな・・・」

ラ「腐っているとは思っていたが・・・」

ミ「ここまでとはね・・・・でもどこで?」

葵「こちらの情報網を甘く見てもらっては困る。管理局程度のセキュリティなどこちら側だと小学生でも完璧に見破れる。ハッキングが犯罪だと言うなら私にも解析不可能なほどに仕上げてから言え」

 その書類をリンディ達も見るとグレアムとクロノが立ち上がった。

葵「どこに行こうとしている?」

ギ「決まっている。こんなことをしている奴らを叩きに行く!」

ク「管理局がこんなことをしていていいわけがない!」

葵「落ちつけ。バカども。もしそんなことをすればお前たちも、そしてお前たちとかかわりのある人間が消されるぞ。そのための案もちゃんと用意してある」

 その言葉を聞いて二人がもといた場所に座る。そして私は三提督の方を見ると、三人が驚いているところに私は、ある案を出す。

葵「さて、ここで私に君たちに提案がある」

ミ「何かしら?」

 書類の衝撃がまだとれていないのかまだ顔色が悪い。

葵「私を管理局に入れる気はないか?」

レオ・ラ・ミ「「「え!?」」」

リン「い、いいの、神無月君?」

葵「ただし、条件がある」

ラ「聞こう」

葵「一つ、はやて、ヴォルケンズの罪は無かったことにする。無罪ではなく事件そのものをなくすんだ」

ク「そんなこと、出来るわけ「出来るだろ。今までもそうしてきたことをするだけだ」うっ」

葵「まぁ、それでも彼女は罪を償うだろうな。そのために局に入るのは目に見える。そしてなのはもフェイトも」

全員「・・・・」

葵「二つ目。ジェイルの罪をなくすこと。これは黒幕が別にいる」

ミ「えぇ。いいでしょう。これを見る限り彼に罪は無いですし、それに今まで行った罪も大したものはありませんから。それで黒幕とは?」

 そういって私は四つのモニターを三人の前に出す。

葵「ここ最近でこの四つの化け物を確認した部隊はあるか?」

ラ「あぁ。数件ある。被害も出ている。武装隊も一個中隊でようやく一匹この右端のを倒せるぐらいだ」

 そういってレベル1を指差す。

 私はこの化け物の説明に入り、それを作ったもの、つまり零始が黒幕であると説明した。そして私が入局する最大の理由だ。こいつを倒すためにはどうしても力と人が必要となる。なら、それを利用させてもらうだけだ。

 そしてこの正体のことを知った彼らは、

ラ「なんだと・・・」

レオ「そんなことが!? バカな!!」

葵「落ち着いてください。それを防ぐために局の入局を認めてほしいんですから」

ミ「それで、他の条件もあるんでしょ」

葵「えぇ。まず管理局に入り取れる資格はすべて取らせていただきます。その試験の手はずをお願いします」

ラ「こちらで何とかしよう」

葵「三つ目。階級は少佐、局では三佐あたりに」

レオ「いいのか? 君なら将校でも」

葵「実力でそこまで行きますよ。一年もあれば大将クラスにはなれます」

 その言葉に全員が耳を疑った。だが、彼なら可能だろう。間違いなく。

葵「四つ目。あなた方の直轄部隊として私直属の独立機動部隊の創設を。そして私の権限を誰にでも命令できることと誰の命令も聞かなくていいと言うことをあなた方の権限でつけてください」

ラ「だが、それでは・・・」

葵「市民の安全と命の保証と、組織のバランス。どちらが大切なのですか?」

ラ「うっ・・・、分かった、いいだろ」

葵「五つ目。私の魔法技術の提供を要求しないこと。これは局上層部の屑どもに悪用されたら困るからということです」

ミ「そうね。確かにそれはあるわ」

葵「条件は以上です。これらすべてが整い次第局に入りましょう」

レオ「分かった。すぐに手筈を整えよう」

ク「それのどこが解決案なんだ?」

葵「実力をつけ昇り詰めて一気に管理局の内部変革を行う。外から壊してもいいが、今の管理世界の治安、内政そう言ったものが一気に崩壊する。そうすれば混乱を招く。なら、内側からじわじわと膿を取り除けばいい。そのために一年で大将クラスまで上り詰める。そしてある程度整ったところで若手の育成などに力を注ぐ」

 そう言い放った。あぁ、そう言えば後一つ言い忘れてたな。

葵「あぁ。一つ言い忘れていました」

ラ「なんじゃ?」

葵「私に命令できるのはあなた方三人のみにしておいてください。あなた方なら信用に値すると言うことで」

三提督「「「・・・・ふふふっ((ははははっ))」」」

葵「・・・何かおかしなことを言いましたか?」

ラ「いや、君はさっきまでわしらと敵対しとるようなもんじゃったのに」

レオ「こうもあっさり信用してもらえるとわな」

ミ「そうね。あなたみたいな子なら息子としてほしいわ」

葵「・・・勘弁して下さい。それからあなた方もゆっくりしていくといい。ここで一日経っても外では一時間しか経ってませんから」

リン「・・・・本当にあなたの魔法は何でもアリなのね」

葵「この世に自然がある限りは」

 そういって私はその部屋を後にした。








 さて、私は皆の魔力を辿ってある場所に来た。それは一つの大きな丘。その上にはひときわ大きな桜の木があった。

葵「やはりここか」

全員「葵(君)(神無月)((マスター))(皇)!」

 始めてくる人間は大体ここに来る。実際八神家も屋敷を出てすぐにこれが目に入りここに来たぐらいだからな。

は「あの時はわからんかったけど、このお墓って」

葵「あぁ。私の友だ」

 その墓にはこう刻まれていた。






【我等が友にして我等の誇り 世界の救世主 七沼亮永遠に眠る】







葵「あの後騎士団のみんなと話し合ってここが一番だろって。あいつが一番好きな場所だったんだ。こんな野郎の心の世界に墓を作ってくれって生前言ってたからな」

 本当は作る気なんてなかった。あいつは私と共に歩んでくれると思った。たがいに笑って互いに妻を作り家族ぐるみで付き合っていく。そう考えていた。

葵「見えるか、亮。ここにいる者たちの姿が」

 そういって墓の前にしゃがみ、

葵「この者たちが私にとって大切な者たちだ。お前が言った未来の姿なのかもな」

 そう。幸福を、家族を、私の力の意味をくれた。

葵「だから今一度誓おう。私はどんなことがあってもこの者たちを守る。










 我が身体は大切な者を守るための盾となる





 我が剣は大切な者に牙を向けた者を討つためにある





な「なに、その言葉?」

葵「誓い。蒼穹の騎士団の神への誓いだ。騎士団の存在意義はこういうことだ。みたいなね」

フェ「その、あ、葵の大切な者って?」

葵「ここにいるみんなかな。そのためなら体を盾にしてでも守る」

 そういって友にもう一度誓った。

 護るために力を手に入れ、手放したくないから力を手に入れ、無くしたくないから力を手に入れた。

 自分勝手だと思う人もいるかもしれない。

 でも、こう言った力の使い方もいいのではないのだろうか。

 偽善と思うかもしれない。でも偽善でもいいのではないのだろうか。

 















―大切な者を守るための力を手に入れるのであれば

















魔法少女リリカルなのは〜黄泉路への案内人〜A&#039;s編 終

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