小説『黄泉路への案内人』
作者:楽一()

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第八話


 みなさん事件です! 事件って? て言われても大変な事件です。それはどういうことかって? それは場所から考えてください。現在は私の寝室! そう【私の】寝室!

ヴェ「す〜す〜・・・」

 私の右にはヴェルがいます。これは納得しています。なぜかって? 葵と呼ぶ代わりに一緒に寝ると言うことを約束しましたから。

 ですが、

リ「ん・・・す〜・・・」

 なぜ左にリインフォースがいるんですか!?

葵「・・・お、起きよう。色々とまずい」

 起きてリインフォースとヴェルにこのことを聞くと、どうやら、

リ「ヴェルばかりずるいじゃありませんか! 私だって葵と一緒に寝たい!」

ヴェ「私ばかりというのもあまり・・・その、よくないと思って。い、いいじゃないですか! 幸せになってもいいといったのは葵様です!」

 いや、確かにそうだけどさ。なぜリインフォースまで?

リ「あ、葵のそばにいると、その、安心するんだ。私は本来ならここにいてはならない。でも、存在の意味も、幸せをつかんでもいいって教えてくれた」

ヴェ「私もです。何度も何度も、過ちを繰り返した。でも、葵様はそれ一緒に背負うと言ってくれた。未来を見ていいといってくれた」

リ・ヴェ「「・・・・でもやっぱり不安なんです」」

 二人声が重なった。でもやっぱり思っていることは一緒か。

葵「不安か。・・・・・なら大いに悩め」

リ・ヴェ「「え?」」

 その答えが予想外だったのか二人とも驚いている。だが、それでも私は言葉を続ける。

葵「悩んで、考えて、行動して。そして最終的にお前らが幸せになれればそれでいい。不安をかき消そうなんてそんなの無理だ。私だって不安なことは大小さまざまある。だが、それが人生だろ。あと、お前らの名前を言ってみろ」

リ「強く支える者、幸運の追い風、祝福のエール」

ヴェ「祝福の鐘を告げる者、幸福を呼び寄せる者、新たな幸せを知らせる者」

葵「それがお前らの意味だ。幸福を呼び寄せる者達。お前たちの犯した罪は確かに大きい。それを償うことはできないかもしれない。だが、償うんじゃなくてその分、他人を幸せにして見せろ。お前らの名の通りに」

リ「・・・出来るでしょうか?」

ヴェ「私たちに、そのようなことが」

葵「無理に一人で背負いこもうとするからそう考えるんだ。何のために私や家族がいるんだ。言っただろう、重荷が辛いなら共に背負ってやると」

ヴェ「・・・そうでしたね。葵様からいただい名に恥じぬように頑張ってみます!」

リ「私も主よりいただいたなに恥じぬように頑張ります!」

 二人の眼はあまりにもまぶしかった。その目に迷いはなく決意に満ちていた。

 この二人の人生という道を今歩み始めたのだろう。

葵「なら、これを渡しておこう」

 そういって二人に紫色の羽のお守りを与えた。

ヴェ「これは?」

リ「羽根?」

葵「お守りだ。効力などは分かっていると思うが。一応念には念だ。渡しておく」

リ・ヴェ「「ありがとうございます!」」








 だが、これで終わらせてはくれなかった。

 これで終わればよかったのだ。そう、これで・・・・

葵「・・・なんでこうなった」

 現在私は理性と戦っています! なぜこうなった・・・

は「リインとヴェルばっかずるいやん!」

ヴィ「あ、あたしだって・・・葵と一緒に寝たい///!」

シャ「そうですね。私たちだって葵さんと一緒にいたら安心しますし///」

シ「別にかまわんだろ? それとも、私たちでは不満か///?」

 不満かどうかで聞かれると答えはNO。間違い無くここにいる者たちは美人美女美少女の類だ。だが、その分私の精神と理性がすり減る。いろんな意味で・・・。

 で、現状を皆さんと確認。左に、私の腕を枕にヴェルとリィン。右にはこれまた私の腕を枕にシグナムとシャマル。え? はやてとヴィータはどこかかって? 私のお腹の上で寝てます。器用に二人が。

で、孤狐は私の枕になっています。狐の姿になって。

葵「〈孤狐、重くないか?〉」

孤「〈ん? 全然。むしろ幸せいっぱいだよ♪〉」

 さ、左様ですか・・・。ちなみにベッドはとりあえず大きくしました、魔法で。はやてに迫られて・・・。

葵(・・・私が男だと忘れてないか? というか寝よう。そうだ、寝よう。そうすれば色々と大丈夫だろう)

 そう思い魔法で自分自身に睡眠魔法をかける。魔法ってこういうときは便利だ。・・・では・・・皆さんお休みなさい・・


SIDE八神家


 葵が寝てすぐ、

は「葵君は寝たんか?」

孤「みたいだね」

ヴィ「むっ。寝ちゃったのか・・・」

シ「速いな。いつもこんな感じなのか?」

リ「いや、もっとこう話をしていたんだが・・・多分」

ヴェ「魔法を使ったな」

シャ「え? なんで?」

 孤狐が、その問いに答えた。

孤「理性が多分負けると判断したんじゃない? みんな美人だし手を出しそうで怖かったんじゃない? ほら葵鈍感だし。それに、彼もよく言ってるじゃん。「私よりいい男など山のようにいる」って。葵よりいい男を探す方が難しいよ」

 すると、みんな「そうだ!」みたいなこといっていた。

シャ「そ、それに葵君の優しさに触れたら他の男性を探す気も無くしますしね///」

シ「そ、そうだな。あの優しさに何度も救われ、そこに惚れたし///」

 二人の言葉にさらにうなずく周り。

は「しかしまぁ葵君らしいんやけどさ、私ならいつでも手を出してもええのに・・・・」

シャ「は、はやてちゃん!?」

は「みんなもそやろ? そ、それに・・・あ、葵君なら、は、初めてをあげてもええと思っとんちゃう///?」

全員「・・・・///」

 すると言った本人もそうだが、その場にいた全員が顔を真っ赤にした。

は「ま、まぁそれよりも今回はこれだけにするけどな///」


―ちゅっ


全員「(主)はやて(ちゃん)!?」

は「まぁ、初めては互いの合意が大事やしな///。ほんなら別の形で。こんな絶好のチャンスを逃すわけにはいかんわけやし!」

 その言葉に全員が、

ヴィ「そ、そうだよな。き、キスなら///」

シャ「そうですね。チャンスですし///」

シ「なにも葵から来なくても、こちらから行けば///」

リ「寝ている葵が悪いんだ///」

ヴェ「愛のあかしを葵様に///」

 するとさらにここに爆弾を投下する者がいた。

孤「なら服脱がす?」

は「・・・なんで?」

 その言葉に皆が唖然とした。キスするのに服を脱がす必要があるのだろうか?

孤「こういうこと」















 孤狐の説明中・・・・・














全員「それだ!」


SIDE Out


翌日早朝 

 もう一月に入ると言うことでだろうか? 少し寒さを感じ目を覚ました。

葵「・・・もう、朝か・・・痛っ」

 やはり痺れたか。寝ている間もずっとしていたのか。男の腕枕なんてどこがいいんだ?

 まぁ、とりあえずみんなを起こさないようにそっと抜けていると、ある疑問が浮かんだ。

葵(何だろ。この直接人肌で温められているような感じは?)

 そう、肌をたがいに肌と肌を合わせている感じがしたのだ。だが、その答えはすぐに分かった。

葵「・・・・はぁあああああああああああああ!?」

 な、なななnananana・・・・・

は「ん? もぅ・・・あさか?」

ヴィ「んぅオハヨ葵・・・」

シ「もう朝か?」

シャ「おはようございます。葵君」

リ「おはようございます。葵」

ヴェ「おはようございます。葵様」

孤「ん? ふわぁ〜おふぁよう」

 私の叫び声で起こしてしまったのだろう。だが、今はそんなことは関係ない。
葵「とりあえずおはよう皆。で、皆に質問だ。これはなんだぁあああ!?」

 私は体中についている【キスマーク】について質問すると、

は「私らの愛の形や!」

ヴィ「う、うん///」

葵「い、いやだが「大丈夫や! 私らが進んでやったことや! 気にすることはない!」
・・・・」

 もう何を言ってもむだなような気がした。それに全員が全員満面の笑み。下手のことを言えばいやな予感しか言えない。たとえばこういうの。

葵『こんなことをしてどうするんだ!?』

は『ならもっとすごいもんがほしいん?』

葵『え?』

は『あ、葵君やったらええよ』

 策士はやてなら絶対に爆弾発言をする→触発されシャマル達も便乗→重大責任問題発生→ばれて魔王さま+死神姉妹によるO☆HA☆NA☆SI・・・・

 最悪な負の連鎖しかないな。うん。下手にしゃべらないほうがいいな。

 そして私は話題を変えるため今の状況で思ったことを口にした。

葵「・・・・それにしてもこの季節に裸で寝てよく私は風邪をひかなかったな」

 すると、シグナムが、

シ「あぁ、それなら心配ない。私たちが体温で直接(・・)お前を温めたからな」

 ・・・今何って言った? 直接? 周りをよく見るとあちらこちらに散乱したパジャマがあった。私のもあればそれ以外のも・・・

葵「・・・一つ聞く。お前らパジャマは着とるんだろうな?」

は「なんや? 私の身体見たいん///?」

ヴィ「あ、葵なら別に・・・///」

シ「は、恥ずかしいが別にかまわんぞ///」

シャ「あ、葵君だいたんです///」

リ「み、見たいなら///」

ヴェ「お、皇に従うのは当然だ///」

孤「私のも見る///?」

 よくみると、全員が布団やシーツを身にまとっている。

 とりあえず急いで布団を出て、人数分の服、といってもなぜこういうときにYシャツしかない!?

作者:私の妄想が「死ね!!」ぐべら!?

 まぁ、ないよりましだ!

葵「これでも着ろ。無いよりマシだ」

 そういって全員に作者が用意したYシャツを渡した。
は「これ、葵君が着ていたもん?」

葵「ここには私の服しかない。というか他人のがあったら怖いわ!!」

 なぜこうなったんだ!?


SIDEはやて


 葵君から受け取ったYシャツをみんな黙っ着とるな。かくいう私もさっさと着替えた。

葵「・・・・私は昨夜何をした? いや、すぐに寝たはずだ・・・一体何が・・・」

は「さて、私らからの葵君からも愛の形をもらおうか!!」

葵「・・・は?」

ヴィ「あ、あたしも・・・そのほしい・・・///」

 ヴィータも参戦。あとはみんながどう出るかやな。

シ「・・・私も・・・できれば・・・///」

シャ「わ、私もかまいませんよ///」

リ「・・・ほしい。葵との・・・」

ヴェル「あ、愛のあかし・・・」

孤「よろしくね、葵///♪」

 ふっふっふっ。逃げ場はないで、葵君。

葵「・・・・キスマークをつけろと?」

は「イエス!」

葵「・・・・・キスマークじゃないといけないのか?」

全員「は?」

葵「こういうことだ・・・」

 葵君は私の前に来て、


―ンチュっ


は「・・・えぇ!?」

 唇奪われました・・・。

葵「キスマークを残すといろいろと、ヤバいことが・・・魔王とか金色の死神シスターズとか・・・」

 あ、葵君の眼がどんどん、暗くなっている。

葵「あのあと、SLBをゼロ距離から放たれた時は三途の川が見えたっけ。どこかバルディッシュやレイジングハートも楽しそうだったしな・・・主人にデバイスも似るのか?」

 すると、ヴィータが葵の前に行き、

ヴィ「はやてばかりずるい! あたしもする!」

 そういって葵君の唇を奪った。積極的になったなぁ〜。

 その後は言わんでもわかるな。シグナム、シャマル、リイン、ヴェル、孤狐の順番でどんどんやって行きました!


SIDEOut

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