小説『黄泉路への案内人』
作者:楽一()

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第一七話


 さて、ティーダの一件が終わり、さらに部隊への勧誘も成功した。これはガーディアンにとってもかなり大きい。あと階級のことは黙っていてくれと口止めしておいた。

葵「で、まさかとは思っていましたが次はゼストさん達ですか・・・」

ゼ「協力者がいると言っていたがまさかお前とはな。それにその服装は【白】か」

葵「えぇ。それで、今回の任務は?」

ゼ「ここで違法研究がおこなわれていたという情報を聞きつけてな。それで調査をしようとしたんだ」

葵「なるほどね。で、こっちと内容がドッキングし協力しようと言いだしたわけか」

ゼ「そう言うことだ」

クイ「しかし【黄泉路への案内人】自らお越しいただけるなんて」

メ「確かに。ガーディアンの隊長自ら指揮を出すの?」

葵「まぁ、それが仕事ですから。というかその黄泉路への案内人ってなに?」

ゼ「クロノ提督やリンディ総務統括官が君が口癖のように言っていると言っていたが?」

葵「・・・あぁ。黄泉路への案内を務めるってやつ?」

クイ「それにティーダくんがから聞いたよ? 犯人をボコボコニしたって?」

葵「えぇ・・・まぁ」

 すると、後ろから、

ヴェ「葵様。準備が整いました」

孤「いつでも行けるよ!」

 孤狐とヴェルが合図をしてきた。

葵「今回は規模も大きい。油断しないように。班構成はゼスト、私、ヴェル。孤狐、クイント、メガーヌの二班構成にする。質問は?」

メ「何で部隊をバラバラに?」

葵「遠距離、中距離、近距離の攻撃バランスを考えて」

クイ「あ、なるほど。とりあえず来ましょうか。よろしくね孤狐さん」

孤「よろしく〜」

 そして研究室に入ると、

葵「血なまぐさいな。周りには研究者の死体か・・・」

 途中でわかれ道があったので班を分けて捜索することとなった。

さらに奥へ奥へといくと数が増えてきて臭いもさらにきつくなっている。

ヴェ「・・・行き止まり?」

ゼ「みたいだな。どうする二班と合流するか?」

葵「ですね。そう〈葵聞こえる!?〉どうした?」

孤「〈こちら二班! いまアンノウンと交戦中! ただ数が多い上に局員が数名やられた! 至急増援を!!〉」

葵「ゼストさん」

ゼ「あぁ。行こう!」


SIDE孤狐


クイ「何で攻撃があたらないの!?」

メ「これって・・・まさかAMF!?」

 なんだっけそれ? 確か魔力の結合を解いて無効化するってやつ?

孤「大変だねこっちの魔法使いは・・・狐火!!」

―ズガァアアン

 ほい機械の丸焼き。おいしくなさそう・・・・

クイ「孤狐さんって私たちと違う魔法を使うんですね」

メ「ベルカでもミッドでもない・・・どこの?」

孤「え? 共同型だけど」

クイ・メ「「え?」」

孤「ん?」

 話がかみ合わないな。何型って聞かれたからそのとおりに応えたんだけど?

すると、クイントさんの後からアンノウンが刃を振り下ろそうとしていた。

孤「危ない!?」

クイ「え?・・・っ!?」

葵「鳳墜閃!」

 炎を纏った一対の剣がアンノウンを真っ二つにした。

葵「・・・まずいな。生命反応がここだけって・・・」

メ「隊長! それに葵君にヴェルさんも!」

クイ「た、助かった・・・」

葵「これ以上長居するとまずいな。ここは撤退するか」

ゼ「だがほかの連中は!?」

葵「全滅している。いっただろ。生命反応があるのはここだけだと。それにこれ以上で戦うと・・・・お客様のご到着だ」

全員「え・・・なっ!?」


SIDEOut


 その目の前にいたのは

―GAAAAaaaaaaaaa!!!!

 【不の者】。レベルは2。対応できる範囲ではあるが数が・・・3か。

葵「孤狐は左、ヴェルは右、私が中央。ゼストさん達は援護。OK?」

全員「おう!」

葵「では、参ろうか! ルミル黒騎士」

 黒騎士にシンクロし、戦闘を開始した。


SIDEゼスト


 葵の合図と共に、一斉にあいつらは化け物めがけ一斉に切りかかった。

 戦いを一言で言うと地獄絵図。しかも効率がいい。

葵「フッ・・・ハアァアアア!!」

―グシュ・・・ジャシュッ

 まず両足を斬り、身動きが取れなくなった所に、さらに両腕を斬り抵抗できなくする。

 化け物も抵抗するかのように魔法陣を展開する。

ゼ「な、なんだあの魔法陣は!?」

 見たこともない禍々しい魔法陣。そこからは黒い魔法の砲撃が放たれる。

葵「盾!!」

 葵はそれに抵抗するように砲撃をバリアで防ぎ、

葵「ヴェル、孤狐下がれ!」

ヴェ・孤「「了解」」

 二人が安全件に退避したと同時に。
葵「その翼に終わりはない」

(終わりがないことが悲しく)

葵「永遠に紡がれ、終えることを知らない」

(永遠に負の連鎖がつながる)

葵「神は憐れんだ」

(そしてその翼に使命を与える)

葵「咎人を裁く役目を」

(裁きの時は来た)

葵「翼による(ウゥング・オブ)裁き(ジャッジメント)!」

 合計六本の翼から無数の羽が三体の化け物めがけ襲いかかり、そして、

―ズガァアアアアアアン!!!

 爆発した。


SIDEOut


葵「終わったか。レベル2ならまだしも3、4って来たららまずいな。ゼスト、撤退する。後お前も話したい奴がいるんじゃないのか?」

―GAAaaaaaaaa

葵「まだ・・メガーヌさん後ろ!!」

メ「え?・・・」

―ザシュ

 メガーヌさんの後ろにいた【不の者】が突き刺した腕がメガーヌさんの腹部を貫通した。

メ「・・がはっ・・・・」

 口からは大量の血が出て、貫通した部分からも血が出ていた。

葵「貴様ぁああああああ!!!」

 すぐにメガーヌさんの後ろにいた【不の者】を殺し、その後、メガーヌさんに治癒魔法をかけた。

葵「撤退を急げ! 転移魔法でガーディアンの隊舎へ行けるようにしろ!!」

孤「う、うん! 行くよゼストさん!」

ゼ「!? ・・・そうだな」

 そういって孤狐が転移魔法の陣を開き、

葵「行くぞ」

ヴェ・孤「「はい!」」

 その後、ゼスト、クイント、メガーヌもあとに続き入っていった。

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