小説『黄泉路への案内人』
作者:楽一()

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第一九話


葵「違法研究所?」

レジ「うむ。何でも管理局が一枚絡んでいるらしい」

 現在レジアスとの話で極秘裏で依頼したいという話をもらった。

葵「違法ね・・・人造魔導師か?」

レジ「それがこっちでもわからんのだ。だが、デバイスの研究をしているらしい」

葵「デバイス? そんなに危険なモノなのか?」

レジ「なとも言えんな。だが、危険性が高いとしか言えんのだ。こちらも詳しいことはデータでしか無くてな。すまん。で、どうだ?」

葵「ふむ。分かった。場所は?」

 そして、私は三日後、レジアスからもらったデータをもとにヴェルと共に参ることにした。

葵「ここか。確かに警備が固いな」

 見たところ武装した局員が数名。だが、五名以下。

ヴェ「どうします?」

葵「・・・・ヴェル。お前はここで逃げる奴を捕えろ。殺すかどうかはお前に任す」

ヴェ「御意」

 私は黒騎士を展開し、そして、

葵「・・・・ダークアロー!」

局員「な、なん!?」

局員2「がはっ!?」

局員3「貴様何者だ!?」

葵「答える義理は無い。大人しく死ね!」

局員3「ぎゃぁ!?」

局員4「ま、待ってくれ!?」

葵「・・・・・」

 そして、そのまま残りの二人も殺した。

ヴェ「よ、容赦ないですね」

葵「仕方あるまい。それに、あいつの・・・零始の一件もある。だからこういう奴らは許せないんだ。命に何も感じないやつらがな」

ヴェ「では私は」

葵「そうしておけ」 

 そう言うと、ヴェルの姿が消えて行った。新しく機能としてステルスモードというのを加えてみた。意外と役に立つと本人も言っている。

 そして、堂々と正面から入り。

葵「はぁ!!」

局員「ぎゃぁっ!?」

葵「せいっ!」

研究者「ひぃっ!?」

 まぁ、出会う者を容赦なしに殺していくと、ある一室についた。

葵「邪魔だな。モード白騎士。破壊する!」

―ズガァアアアアン

???「何事だ?!」
 その場にいたのはメガネをかけ、髭を生やした男性。おそらくこいつがこの研究所の所長だろ。

葵「お前がこの研究所の責任者か?」

所長「いかにも。貴様。ここがどこだか分かってやっているんだろうな?」

葵「然り。だが、一つだけ言っておこう。お前も私が誰か知って言っているんだろうな?」

所長「はっ。知らんな貴様など」

葵「ん? それは・・・・まさか」

所長「ほぉ。知っているかね? そうだよ。これは古代ベルカの本物のユニゾンデバイスだよ!!」

葵「・・・それで、その子に今まで何をした」

所長「なにを? 研究だが? 実験や魔力投与など様々なね」

葵「・・・・その子は生きているんだろ」
所長「生きている? 君は何を言っているんだ!? この子はデバイス! モノだ!」

・・・・切れていいよな。あぁ切れよう。よし・・・・

葵「殺す」

所長「なにを言ってるんだ? これが―――」

葵「なにをするかは知らんが瞬殺すれば意味無いだろ?」

 何を言おうとしかは知らんが、次の瞬間にその下衆はただの屍になっていた。

葵「大丈夫か?」

???「・あ・・・・」

葵「すまん。今はこれしかない」

 そういってハンカチを彼女に着せた。

葵「お前の名は?」

アギ「・・・アギト」

葵「そうか。良い名だな」

アギ「あ、ありがと/// それよりお前、何でこんなことしたんだよ」

葵「ん? なに、助けたかったから助けた。それだけだ」

アギ「管理局が黙ってねぇぞ!? ここは管理局の施設だぞ!?」

葵「あぁ。知っている」

アギ「なら何で!?」

葵「ガーディアン。知ってるか?」

アギ「あ、あぁ。そいつらがよく言ってた。管理局の新しい部隊? だったかで、確か黄泉路への案内人とか」

葵「そう。それが私だ。その新しい部隊の隊長も務めている」

アギ「な!?」

葵「お前は全力で私が護ってやる。安心しろ」

アギ「信じられ『葵様。よろしいでしょうか?』お前!?」

ヴェ『おや、珍しいですね。ユニゾンデバイスですか?』

アギ「闇の書の防衛プログラム!?」
ヴェ『おや。私をご存知ですか? 確かに私はかつてはそう呼ばれていましたね。今は葵様の家族です。葵様に助けていただきましたし』

アギ「・・・お前本当に何もんだよ」

葵「なぁに、ただのお人よしだ。ところでヴェル。状況は?」

ヴェ『逃げ出そうとしたモノたちを捕えました。どうします?』

葵「・・・・施設内に放り込め」

ヴェ『?』

葵「すぐにわかる。ところでアギト。一緒に来るか?」

アギ「・・・うん。お前を信じて行く」

葵「ありがとな。後もうひと仕事するか」

 そう言ってアギトを連れ転移魔法で外に出る。

葵「あいつらは?」

ヴェ「言われたとおり中に入れましたが?」

葵「いい。では」

 そういってジャベリンを施設に向け、

葵「エクス出力50%。むろん実践対応で殺傷設定で」

(了解! 出力50%。・・・・装填完了! いつでもどうぞ!)

ヴェ・アギ「「えっ!?」」

 接近戦用も装備しているがあくまでも非常事態専用。

葵「では! 光りの道は何を示す」

(人の歩むべき正しき道を)

葵「されどその道に外れるものも在り」

(神はそれを見て嘆いた)

葵「神はその者に罰を下す」

(人はそれ恐れ慄(おのの)いた)

葵「ギュリーノス・ブレイカー!」

 放たれた砲撃は施設を完全に飲み込み、そこに残っていたのはただぽっかりと空いた穴だった。

アギ「あ、あいつら殺したのか?!」

葵「別に構わん。どうせ生きているだけむだな屑だ。悪は滅ぼす。アギト、一つだけ言っておく」

アギ「な、なんだよ」

葵「私は助ける価値のある者は助ける。だが、殺す価値しかない者は殺す。そしてあいつらは殺すしか価値の無いモノだ。そしてアギト、お前は助けるだけの価値がある。お前はいずれ誰かからか必要とされる。覚えておけ」

 そういってアギトに微笑む。

アギ「おう! 分かった! 兄貴!」

葵「あ、兄貴!?」

アギ「ダメか?」

 ・・・この上目づかい+涙目は止めろ?! 捨てられた仔犬か子猫みたいで・・・あぁ、もう駄目。

葵「抱きっ!」

アギ「ふみゅ!?」

 そういってしばらく抱きしめた。

 その後隊舎に戻ると、ルーテシアが大変このアギトを気に入ったご様子で、またアギトもルールーと呼び速くも打ち解けた様子だったので、アギトはルーテシアに預けることにした。

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