小説『青春の別れ』
作者:ミカエル()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>


タケが帰るころにはすでに陽が沈みかけていた

すでに
見たかったテレビは終わっている時間帯であろう
がっくりと肩を落としながら、家の門に手をかけた

「ようタケ、遅かったなw」

門の入り口で、カイトが座って笑っている

「はぁ・・・・・・・・・」

「まぁまぁ気を落とすなよww」

肩に手を回し、カイトが俺に近づくと目の前にチラリと一つのDVDを見せた

「なんだよこれ」

「タケが見たかった番組、録画しといたぞw」

「カ、カイト!!!!!」

こいつむかつく野郎だったけど、今だけは天使にみえるぞ!

本当に、心からそう思える
そう、今だけ。

「感謝しろ!俺様に!」

威張り散らすカイトに反論はできない自分が腹立しい・・・
だけど、我慢だ!

すべてはあの見たかった番組を見るために!

「ほらよ」

「マジサンキュー♪」

「しかし、あの女の子とはどうなったん??w」

「どうもなってねーよ」

「あらヤダ!振ったのねwかわいそうに」

「お前は女か」

「前世はきっと女だったかもw」

「だろうな絶対」

顔だって女みたいだし、色白だし。
しかも男にナンパされてたしww


-13-
Copyright ©ミカエル All Rights Reserved 
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える