「俺が、もし女だったらタケと付き合ってたのかな」
唐突にそんなことを言いだしたカイトの顔が一瞬だけ曇った気がした
気のせいかもしれない、沈みかけた夕日のせいかもしれない
カイトの表情に、寂しさのようなものが俺の中で伝わったような気がした
「なに気持ち悪いこといってんだよw」
「だなw女になったって、お前とは絶対付き合いたくねぇw」
「あ?うぜーw」
二人は笑いあいながら、タケの家へと入った
入ったあとに、タケは気が付く
「あ?お前帰らないのか?」
「え?聞いてない?今日からこの家にお世話になるって」
「きいてねぇーよ」
「今いったじゃん♪」
「は?まじで??」
「まじまじwうちの両親、海外に旅行いったからw」
それを聞いたタケは
物凄い勢いでリビングのドアを開けた
「あら、おかえりタケ」
母の優しい声を無視してタケは声を荒げる
「カイトが来るって聞いてねーぞ!」
「聞いてるじゃない、来るってわかってる時点で」
「違うだろうが!それ以前にしらねーよ!」
「別にいいじゃないのよ。いつも一緒なんだから」
「だーかーらー!!!なんで俺に相談なしに勝手にやっちゃうわけ!?」
「子供ね(笑」
母親の言葉にタケの顔はゆでだこのように真っ赤になり、怒りの頂点に達したらしい