教室に着くと、ケイはすぐさま一番前の席に座る
カイト、タケ、ユウの3人は一番後ろの席に座りながら
ケイを冷ややかにみていた
そこまで勉強をする必要はあるのかどうか
しかもこの学校普通科だし・・そんな頑張らなくともケイに敵う者などいるはずがない
まぁ。ユウを除いては・・
「しっかし、タケは勉強しなくてもいいの?」
ぼんやり外を眺めていたタケにユウが話しかける
「タケぼー今日どうした?」
さすがのカイトも態度のおかしいタケを心配している
「あれ、二人とも喧嘩してたんじゃなかったの?」
「へ?してないつもりだけどwしてるように見えた?」
「見えた」
「まじーw」余裕な笑みでカイトは笑う
何もないかのように振る舞うカイトの姿に、タケは心苦しく感じていた
「カイト、お前何か隠してねぇ?」
不意に聞いてきたタケの質問にカイトの表情は固まった
ユウも何か感じたらしい
カイトの顔を覗きながら、「そうなの?」と聞いてきた
「・・・べつに隠してねぇよ」
明らかに変わった態度にタケは確信をついたようだ
「放課後尋問決定。俺に隠し事は通用しねーぞ」
いつもは馬鹿なタケ(←失礼)
でも、カイトのこととなると感は鋭くなるらしい
やっぱり、ずっと一緒にいた分、兄弟のように育ってきた二人にとって
いてはならない存在なのかもしれない