テストもすべて終え。
ズタボロな状況の中、タケの表情は真剣そのものだった
その真剣は表情は、勉強や授業に生かされないものだろうかと
ケイは見つめながら本気で考えつつ
カイトの方に視線を移す
「で?俺に隠していることってなに?」
腕を組みながら、座っているカイトの目の前でタケは尋問
いつもは明るいカイトだが、今だけは違って暗い表情
「はぁ・・・・・・タケには隠せねーな」
あきらめたかのようにがっくりと肩を落とすと
カイトの口がゆっくりと動いた
「実はさ、俺引っ越すんだ」
唐突もなく言った言葉にタケは物凄く驚いている
「え?じゃぁカイト転校しちゃうの?」
ユウが寂しそうな表情でカイトに聞く
カイトは力なく笑うだけで何も言わない
「カイト、本当なのか?」
ケイも心配そうに尋ねるが、カイトは項垂れたまま顔を上げようとしなかった
「・・・カイト」
だけど、タケの呼び掛けには少しながら反応はあった
きっと、タケとの別れが一番寂しいのだろう