「・・・・はぁ」
タケは深いため息を吐くと、一人だけいってしまった
「タケのバーカ」
カイトは一人そうつぶやくと
「さて、と。ケイのとこにでもいってこよっかな」
うんと背伸びをしながら、教室からでていった
ケイが教室にいない場合は、図書館にいる可能性が一番高い
その次に職員室にいるか、だ
毎日が勉強を日課にしているケイの心情がよくわからない
でも
なぜかケイの側にいると落ち着く
タケと一緒にいるかのように心が落ち着くんだ
きっと、あの日起きた事件からそう感じるのかもしれない
「あれ?」
過去のことを思い出しながら歩いていたカイトの目に異様な現場が映った
「ユウ?」
後ろ姿しか見えないが、あれは絶対にユウだ
でも、なんか変だな
ユウが大勢の女子と歩いてるのは初めて見るし・・・
むしろ仲いい友達は一人もいないはず
「・・・・まさか」
直感でイヤな予感がした
それをたしかめるため、カイトは走り出していた
ユウの姿を見失わないように